『風紀委員長からの呼び出し(2度目)』
;◆SE ノックが2回
;◆声 ダミーヘッド位置・9(正面・遠い)
;◆状況 リスナー、廊下で風紀委員室の前に居る。中から声。
【もえ】
「どうぞ」
;◆SE ドアが開いて、リスナーが部屋の中に入っていく。
;◆声 ダミーヘッド位置・1(正面・近い)
【もえ】
「本日、何故呼ばれたかはご理解していますか?」
【もえ】
「……いえ理解しているわけ無いですよね。
え? なに怯えているんですか。今日はお説教とかじゃありません」
【もえ】
「ちょっと……相談というか……聞いて欲しい事がありまして」
【もえ】
「……あの。まだ自分の中でも固まっているわけでも無いんですけど。
でも、あなた以外に相談も出来なくて…………その」
【もえ】
「……癒やし部って、今からでも入部出来るんですかね」
【もえ】
「……………………」
【もえ】
「え。何で、さぁ。みたいな顔してるんですか。
あなたは癒やし部の人間なんですよね」
【もえ】
「………………違う?」
【もえ】
「えっ。でも、よく癒やし部に出入りしてると聞いたのですが」
【もえ】
「……友達? あなたは癒やし部とは完全に部外者? えなんですかそれ。
この前も同じような事聞かれた気がするって。……えぇ」
【もえ】
「だったら……つまり、それは……」
【もえ】
「…………癒やし部に入らなくても……、
また……あなたに耳かきさせて貰えるってこと……?」
【もえ】
「……あっ。いや、ちがっ……別にそういう訳じゃない。
あなたにまた耳かきしたいから癒やし部に入りたいとかじゃなくて」
【もえ】
「ただ。その。社会貢献として。現代社会は疲労し、はびこってるから。病巣が。
私という一人の人間に何が出来るのかと考えた結果ですから。……不純な動機なんて、無いですから」
【もえ】
「とは言えあなたは癒やし部の方たちと仲が良いということは、
良く部活に遊びに行ったりする、ということですよね?」
【もえ】
「……癒やし部部室で2人きりで、
ASMRとかしてもらったりしてる?」
【もえ】
「……………………」
【もえ】
「え、えーえすえむあーるってなんですか。なんか、不純な響きなのですけれどっ。
ふ、ふたりきりで、何をするというのですかっ」
【もえ】
「……やはりそんな不純な部活、野放しにはしておけません。
早急に立ち入り……もとい、潜入捜査の必要がありますね」
【もえ】
「そうと決まったら、明日には入部届、出してこようかしら…………」
【もえ】
「あ、でも。…………ねぇ」
;◆声 ささやき
【もえ】
「癒やし部に入ったら……その……練習ということで……、
また、付き合って頂いても……良いですか? あの、ご迷惑でしたら、良いのですけれど。
……前に耳かきしてあげた時……凄く、楽しくて」
【もえ】
「………………」
【もえ】
「はい。約束です。その時は……よろしくおねがいしますね」