Track 7

『風紀委員長のお部屋に行くの巻。』

;◆SE がちゃがちゃとチェーンを外す音がドアの内側から響いて、鍵が開く ;◆ダミーヘッド位置・1(正面・近い) 【もえ】 「は、はい。おまたせしまひ……たぁ……っ」 【もえ】 「……こほん。別に噛んでません。男の子を部屋にあげるのにビビって、  過剰に焦ったりしていません。他人の感情を勝手に推測するのは無作法だと思いませんか?」 【もえ】 「おまたせしました。それでは。えと。中。どうぞ」 【もえ】 「ぁやっぱ待ってあのまだ少し! い、いまお部屋未だ片付いていないので。  それは私じゃなくてお兄ちゃんのせいというか、だらしない女だなと思われたくないのですけれど」 【もえ】 「……了承しました? ……では……すーはー…………中、どうぞ」 ;◆SE 玄関で靴を脱ぐなど ;◆ダミーヘッド位置・13(後ろ・遠い) 【もえ】 「あ、スリッパはそこの、使っていいですから」 ;◆SE 足音。2人で部屋に入る ;◆ダミーヘッド位置・3(右・近い) 【もえ】 「……それでは。ぇと。そこのソファーにでも…………。  あ。お腹、すいてる? おやつとか、いりますか? いらない? そ、そですか」 【もえ】 「……………………………………」 【もえ】 「すいません。今私、頭の中、真っ白です。男の子がお部屋に来るとか、  ちょっと想像出来てなさすぎて。えーっと……今から私達は、何をするんでしたっけ?」 【もえ】 「って何。急に、動かないでって。待っ……待って。ちか、近いぃ……っ。  なに。なにするの。ま、まだそれの準備は……ちょ…………っ~~~~~っ」 【もえ】 「…………………………ん~~~~」 【もえ】 「………………ん?」 【もえ】 「え? あ、頭に、ゴミ着いてたから、ソレ取っただけ?  あ。あ。そーゆー……ふーん。なるほど。…………へ?」 【もえ】 「べ、別に。何か勘違いとか? してませんけど?  え? 唇尖らせて目を閉じてた? …………そんなのあなたの感想ですよね?」 【もえ】 「そんにゃ。近づかれて、キスされると思ったとか。そんなわけないです。  だ、だってそんなんされたら、叩くもの。私を誰だと思ってるの? 鉄の風紀委員長ですが?」 【もえ】 「男女でそんな不埒なことするなんて、禁止っ。禁止に決まってますっ。  あ、当たり前だから。そんなの私がするわけないからっ。ふんだ」 【もえ】 「あなたこそ……変な妄想……してるんじゃないですか?」 【もえ】 「女の子に急に部屋に呼ばれたからって。それは、……えと。不埒な事していーよとか、  そういう合図じゃないんですからねっ。雑誌とかで読みました。そーゆー勘違いしがちの男が居ると」 ;◆声 ささやき 【もえ】 「ぜ、絶対、ダメですからね。急に、体、ぎゅーっして、恋人みたいに、甘い言葉、囁いて。  ほっぺ、すりすり、してから。やさーしく。私のファーストキス、奪ったりしたら。絶対……ダメ。不純なのは禁止、です」 【もえ】 「…………確かに、それしても……止める人とか、誰も、居ないけど」 【もえ】 「………………」 【もえ】 「そ、それじゃ。ASMR。してあげますね。今日も面白いの、用意してきたので。  きっとまた、ふにゃーんってお顔、しちゃうやつなので。だから……」 ;◆声 ささやき 【もえ】 「今日は……私と……私だけと……一緒に、過ごしてくださいね……」