『本日のお疲れ様会』
;ボイス位置:7
【クリス】
「ごほん。えー、本日はお集まり頂き誠にありがとうございます」
【クリス】
「これより、本日のお疲れ様会をですね、執り行いたいと、はい、思います」
【クリス】
「皆さんお酒は持ちましたかー! いくぞー! かんぱーい!!」
;SE:ジョッキを合わせる音
【クリス】
「ごくっ……ごくっ……ごくっ……」
【クリス】
「ぷはぁー! この喉越しが、疲れを洗い流してくれますねー!」
;SE:ボイルしたソーセージを食いちぎる音
【クリス】
「はぁぁ……少し辛めのボイルソーセージが、これまた美味い……」
【クリス】
「え? もっとお上品に? わかりましたよ~……」
;ボイス位置:7 上品とは真逆な感じで
【クリス】
「はぐはぐはぐはぐっ、ぐぁつがつ、むしゃむしゃむしゃ……」
【クリス】
「ごくごくごくごく……」
【クリス】
「ふぅ……。このおいしさ、茅場クリス(かやばくりす)平和賞受賞です。おめでとうございます」
【クリス】
「ソーセージのスパイシーな肉汁(にくじゅう)と、ビールのビターなテイストが程よくマッチして、今回の受賞と相成りました」
【クリス】
「んぐっ、んぐっ」
【クリス】
「美味しいな、ああ美味しいな、美味しいな。クリス、心の一句」
【クリス】
「まあ、こんなにも美味しく感じるのは……」
;ボイス位置:7 囁き
【クリス】
「あなたの隣で食べてるからなんですけどね。……へへっ」
【クリス】
「んん……んっ、んっ。なんかこういうの、気恥ずかしいですね……実に、実に」
【クリス】
「気を取り直しましょう! はいリセット!!」
;SE:自分の両頬をぺしぺしする音
【クリス】
「というわけでお口直し!」
【クリス】
「今日は! さらに! ドイツっぽいおつまみを~~~~ご用意しましたっ!」
【クリス】
「一応私、ドイツと日本のハーフなので!!」
【クリス】
「はいこれ! どーん! シュニッツェル!! グート……!」
;ボイス位置:7 最後はねっとり
【クリス】
「とんかつに似てる? ノンノンノン……シュニッツェル。シュニッツェェェル……」
【クリス】
「帰ってくるタイミングに合わせて、オーブンで温めておきました! 天才! ジーニアス!」
【クリス】
「あ、ちなみにジーニアスは、英語もドイツ語も同じような発音ですよ。今週の豆知識」
;ト書き:お手数ですが、後ろは実際のタイトルに合わせて読んでいただけますと幸いです。
【クリス】
「それではまた来週ー! 女友達の家でだらだらシリーズ第三弾103号室ハーフのフレンド、茅場クリス(仮)……完」
【クリス】
「まあ終わらないんですけどね! ハッハー!」
【クリス】
「シュニッツェルを食べずには終われませんよ!! ウゥゥウウウウイェイッ!」
【クリス】
「じゃあ早速……はいっ! あーん!」
;SE:サクっとした音
【クリス】
「美味しいですかー? 美味しいですよね!!」
【クリス】
「なんせこの私が作ったのですから!! えっへん!」
【クリス】
「とても良い豚肉に、とても良いパン粉に、とても良い卵に、とても良い小麦粉!」
【クリス】
「美味しくて溶けちゃいそうでしょう? ささ、もう一口」
;SE:サクっとした音
【クリス】
「本場のレシピではパン粉にレモンを入れる場合もあるようですが、茅場家は入れません!」
【クリス】
「肉をとんとんと薄く延ばして、小麦粉をまぶして、卵に絡めて、パン粉をパンパン!! そして揚げ焼きです!!」
【クリス】
「肉を叩くのと揚げ焼きするのがとんかつとの違いですね。この二つが食感に多大な影響を及ぼしています。あーむっ」
;SE:サクサクとした音
【クリス】
「んーっ! 美味しい~」
【クリス】
「今年一番の出来と言われた、先週のシュニッツェルよりも美味しいです!!」
【クリス】
「ああ、ちゃんとお出し出来るかなと思って、自分で試しに作ってみたんですよね」
【クリス】
「さすがに練習無しで、大切なあなたに手作り料理を食べさせるわけにはいかないので……」
【クリス】
「えっ? あれっ? 私今なんて言いました? オーオーオー……ワタシ、ドイツの民(たみ)ダカラ、ニホンゴワッカンナイデース、ハハハ~」
【クリス】
「……まあ、あなたには会った時から、生粋の日本人だってバレていますけどね」
【クリス】
「聞かなかった事にしてくださいね。ほじくり返されたら、死ぬので」
【クリス】
「ワタシ、マダ、シニタクナイデース」
【クリス】
「今はまだ、あなたとゆっくりとした時間を過ごしたいんですよね」
【クリス】
「ごくっごくっごくっ……ぷはーっ!」
【クリス】
「さぁ! 今夜はとことん飲みますよー!」