オープニング “ロリ吸血鬼、自己紹介”
……あなた。ねえあなた!
起きていただける?
そう、あなたよ。
失礼ながら、部屋に忍び込ませていただきましたわ。
ちょっと。叫ばないでいただけますこと? あまり他人に知られたくはありませんの。
……静かにしてくださいます?
仕方ありませんわね。……がぶっ。
ん……ちゅ……っ、ちゅう……
……ぷはぁっ。
ふふふ……静かになりましたわね。
え? 何をしたか、と?
いえ、わたくし、少々あなたの血を吸わせていただきました。
ご存じですこと? 吸血鬼は、人の血を吸うと、その対象を奴隷にすることができるのです。
……お前は誰だ、と?
やれやれ。あなたは耳があるのですか? たった今、申し上げたではありませんか。
わたくしは、吸血鬼――フランソワーズ・アルヌールですわ。以後、お見知りおきを。
さて。あなたが静かになったところで、用件をお話しいたしますわね。これでも、いきなり襲わないだけ穏便な方法ですのよ?
あなたにはこれから、この容器――この世界で言うところの、“500ミリリットルぺっとぼとる”とやらに、精を出していただきます。
はい。“精”……つまり、男性の精子ですわ。
どうしてか……って?
恥ずかしながらわたくし、久しぶりにこの世に目覚めたばかりで、まだ体内の魔力が足りておりませんの。ですから、男性の精子から吸収させていただこうと考えたのですわ。精子には、一番魔力が宿っておりますから。
ふふふ。魔力の香りをたどって、ここまで来たのですが……吸血して再確認いたしました。やはり、あなたの体には多くの魔力があるようです。
一回一回、射精するたびに飲んでもよいのですが……やはり、貯まった精子を一息に飲んだほうが吸収効率がよいですから。
ですから、あなたには――このペットボトルが満タンになるまで、精子を吐き出していただきますわ♪
無理? いいえ、満タンになるまで必ず出していただきます。
満タンになるまで、毎晩、ね?
拒否権? そんなものはございません。だって、あなたはわたくしに血を吸われたのですから。あなたは、わたくしの精液奴隷となるのですわ。
では、説明も済んだところで、早速精子をいただくことにいたしますわ……。
ご安心くださいまし。わたくし、“そういうこと”は得意ですのよ……♪