撮影前のトークタイム
;タイトルコール
;SE:二人の足音、時間差で足音止まる
;SE:カードキーのピピッ、という音
;ボイス位置:1 普通に会話
【さゆ】
「……先に、ですか? えっと、失礼、します……」
;SE:ドアの開く音
;SE:二人の足音
;ボイス位置:1→10 普通に会話(先に歩かせているので声が遠くなっていく)
【さゆ】
「わあ、こんなに広いんですね。すごい、プールもあって……。あ、荷物すいません、ありがとうございます」
;ボイス位置:10→2 普通に会話(カメラマンが近づいていくので声が近くなっていく)
【さゆ】
「ごめんなさい、ペットボトルで全然……はい、すみません」
;SE:さゆがペットボトルを受け取る音
;ボイス位置:2 普通に会話
【さゆ】
「緊張は、えっと……。撮影、人にしてもらうの初めてですし、こういうホテルでっていうのも、初めてで」
【さゆ】
「今日はよろしくお願いします……。ガチガチ、ですよね。すいません、どうしてもこうなっちゃって……」
;SE:さゆがソファに座る音
【さゆ】
「し、失礼します……あっ、と、隣どうぞ」
;SE:主人公がソファに座る音
【さゆ】
「あっ……。ち、近いですね……あはは……」
【さゆ】
「このソファ、ちょっと小さいですもんね。お部屋はこんなに広いのに……。もっと大きめの方が、ゆったり座れて……あっ、そ、そんなこと言ってもしょうがないですよね、あはは、はは……」
【さゆ】
「……はい。今回撮ってほしいのは、後輩キャラで、片目が髪で隠れてて、メガネの。界隈だと、けっこうずっと人気で……いつか私もって思ってて……」
【さゆ】
「……始めたきっかけ、ですか? じつは半年ぐらい前に、最初は友達にお願いされて。一回だけコスしてみてって言われて、仕方なく、というか。その友達がSNSに画像上げちゃったって、後から聞いたときはびっくりしたんですけど……」
【さゆ】
「それでなんていうか……学校でも話題になってしまって。いろんな、オタクの人とかに話を振られて、後からその作品のこと勉強して、みたいな感じでして。まだまだにわかファンというか、はい」
【さゆ】
「ああ、でも沼、っていうんですか? それかもしれないです。やっぱり、コスプレしてキャラクターになりきる時は自分じゃないみたいで、楽しくて……」
【さゆ】
「最初はそれだけだったんですけど、最近はもうちょっと、挑戦してみたいなって。それでお声を……はい、かけさせて頂きました」
;SE:さゆがバッグからスマホを取り出す音
【さゆ】
「……あの、この子のコスロム、見て。撮ってるのがあなただって知って……。はい! すっごく可愛いなって思いまして。もちろん可愛いだけじゃなくて、色気とか、いろんな表情があっていいなって……」
【さゆ】
「全然、私なんかを撮ってもらえるとは思ってなかったので、光栄です……」
【さゆ】
「まだ緊張、してますかね。すいません、私人見知りで、コスプレしてたら治るかなって思ってたんですけど……これから私、どうすればいいですか?」
;SE:さゆがバッグから衣装を取り出す音
【さゆ】
「一応、衣装の方は、こちらで……。すぐ着替えられるとは思います」
【さゆ】
「制服メインでお願いして、それで……。水着の方も、ちょっとチャレンジを。はい。需要があるって聞いて……。普段の私なら恥ずかしいですけど、コスプレなら、なんとか出来るかなって……」
【さゆ】
「やっ! それはえっと、彼の提案で。そうです。お付き合いしてる人は、大学に……。いえ、同じサークルで、ひとつ上の先輩です」
【さゆ】
「彼の影響は……うーん、やっぱりあると思います。結構オタクな人で。色々教えてもらったりとか、そういうのはあって」
【さゆ】
「ちゃんと原作を好きになってからっていうのも、彼が。はい、今回もそれで、ゲームの方は一通り……」
【さゆ】
「ただその、私としては、もっと数字というか……ごめんなさい、ダメですよねやっぱり……え? あ、いいん、ですか……?」
【さゆ】
「なんていうか……最初は全然気にならなかったんですけど。もうちょっとたくさんの人に見てほしいとか、ファボリツもっと欲しいなとか、だんだん欲張りになっちゃって……本当はダメだって、心の中では、わかってるんですけど……」
【さゆ】
「エゴサとかも、時々しちゃいます。あんまり私のこと呟く人、いないんですけど……。だから今回はちょっと冒険して、いいカメラマンさんにって……」
【さゆ】
「なるべく正直に、ですね。わかりました。頑張って話します。その方がいい写真になるなら、全然。なるべくですけど……」
【さゆ】
「緊張は、まだ。でもさっきよりは……はい。えっと、それじゃあ……お願い、します」