第7話 実験9日目(日)
クゥ子の部屋の前で食べかけのセッキョクテキニナールの箱を見るネル子
ネル子 「部長がヘンになった原因……やはりこれぐらいしか思い当たりません……馬鹿馬鹿しいとは思い
ますが、一応クゥ子に聞いてみますか」
ノック
ネル子 「クゥ子、ちょっといいですか?」
ドアの内側
クゥ子 「は、はひっ、ネル姉!?ちょ、ちょっと待ってね!」
何か部屋で片付けてるクゥ子
ネル子 「ふふっ、好きな人の写真でも隠してるんでしょうかねぇ」
ドアが開く
クゥ子 「はぁはぁ……入っていいよ、ネル姉」
ネル子 「はい、お邪魔します♪」
クゥ子 「あれ、お茶とお菓子……何か話?は、この前のテスト??大丈夫。ギリギリ赤点はとってないから…」
ネル子 「違いますよ。ちょっと相談したいことがあるんです。でも少しは勉強しないとダメですよ?」
クゥ子 「はーい、てことはカレシ絡みですか……よいしょっと、適当に座ってネル姉…はいクッション(もちろん後で再利用(意味深)をします)」
床に座る二人
ネル子 「はい、ありがとうございます♪まぁおせんべいでもかじりながら聞いてください」
お菓子とお茶と差し出すネル子
クゥ子 「うん、いただきまーす。はむはむ、で今日はどしたの?カレシさんと喧嘩でもした?」
ネル子 「いえ逆で……部長がイチャついてくれるんです」
思わずせんべいを手で砕くクゥ子
クゥ子 「へ、へぇ、そうなんだ!あ、おせんべいって砕いた方が食べやすくない?」
ネル子 「私はそのまま食べる派ですかねー、随分思いっきり砕きましたね。カス落ちましたよ?」
クゥ子 「あとで掃除しておくよ!はむ……んー、でもまぁ付き合って結構経ってるしさー」
ネル子 「クゥ子の言わんとすることも分かります……部長が完全にデレたならいいんですけど……」
クゥ子 「はーむ、なんか気になる事でもあるの?」
お菓子(紙の箱)
ネル子 「コレ覚えてますか?クゥ子がくれたお菓子です」
クゥ子 「セッキョクテキニナール!?ダンキのネタ菓子じゃん……ま、まさかこれが原因でデレたとでも……」
ネル子 「そうとしか考えられないんです。思い返せばコレ食べた次の日ぐらいから妙に部長がイチャつい
てくれるんです」
クゥ子 「はむ、せんべいごちそうさま。にゃるほど、それで下着屋さんにカレシさんと行ったわけだ」
ネル子 「なんで知ってるんですか?」
クゥ子 「ほ、ホラ!下着屋さんの袋ネル姉の部屋にあったからさ、看病行った日」
ネル子 「あー、消しゴム借りにきましたっけ……にしても袋から一瞬でそこまで推理するとは
我が妹ながらやりますね」
クゥ子 「あ、あはは、地頭はいいからさー、ずずーっ……ふぅ……にしても、よっ(箱を持つ)、セッキョクテキニナールが効くとはねー、ダンキあなどれん」
ネル子 「いえ、可能性が高いというだけで、確定なわけでは」
クゥ子 「箱の裏には、なになにー、積極的になる風味?……効果30日ぐらい…テキトーだ……ん?別に積極的になったわけじゃないんだよね?」
ネル子 「んー…部長は恥ずかしがり屋さんですからね。プラマイゼロで今の感じではないのかと
私は推測しています」
クゥ子 「はー、なるほど…んー、じゃあさ、ネル姉?実験でキスでもせがんでみたら?そうしたらカレシさんも…」
ネル子 「あー、それはこの前しました(照れ)」
箱を思いっきり握りつぶす
クゥ子 「は、はーん、で、で?どうだったの?カレシさんは……」
ネル子 「……普通にちゅっってキスしてくれました(照れ)」
さらに箱をギリギリ
クゥ子 「そ、そうなんだー。よ、ヨカッタジャン、ネルネェ…」
ネル子 「あ、クゥ子、手の中でお菓子の箱、潰れちゃってますよ?ちょっとオトナな恋バナに興奮しちゃ
いました?」
クゥ子 「ウ、ウン、ソウダネ」
ネル子 「はい、お茶でも飲んで落ち着いてください」
クゥ子 「ありがとう……ずずーっ」
ネル子 「ふむ、実験してみるとはいい案ですね。今度部長にアタックしてみますか……キスより上って
言ったら……にへ、にへへへっ、じゅるり」
お茶を落とすクゥ子
ネル子 「あ、あぁ!お茶こぼしちゃいました!?」
クゥ子 「テ、テガスベッタダケ……」
ネル子 「待っててください。今下から拭くものもってきますから」
歩いてドア
クゥ子 「ぬぉぉぉぉぉーーーーーー」
高速で机に向かい引き出しを手順に従って開けてネルノートを開き高速で書く
クゥ子 「今日のネルノート!カレシコロスコロスコロスコロスぶっコロス……はぁはぁ…」
高速でノートを机にしまう。
ドアが開く
ネル子 「布巾とってきましたよ?」
クゥ子 「うん♪ありがとうネル姉♪」