3. そなたは...何も悩むことなどないのだ。
ぼつぼつ、ぼつぼつ
ぼつぼつ、ぼつぼつ
ぼつぼつ、ぼつぼつ
今日も雨の音は心地いいな
ぼつ、ぼつ、ぼつ
ぼつ、ぼつ、ぼつ
ぼつ、ぼつ、ぼつ
ぼつ、ぼつ、ぼつ
ぼつ、ぼつ、ぼつ
ぼつ、ぼつ、ぼつ
うん? 何がおかしい
私がぼつぼつと言うのは変か?
子供のようでおかしい、か
そう言われると何だか少恥ずかしいいな
弱い五十足らずの人の子に
そのように笑われるとは
私もまだまだなのかも知れぬな
ぼつ、ぼつ、ぼつ
ぼつ、ぼつ、ぼつ
ぼつ、ぼつ、ぼつ
ぼつ、ぼつ、ぼつ
ぼつ、ぼつ、ぼつ
ぼつ、ぼつ、ぼつ
寒いか? 安心するといい。直に弱まる
ほれ、西の空に影がさしている
とはいっても、小さき者には見えないのだな
うむ、私を子供とせぜら笑った仕返しよ
反対の耳も寂しいかろう
こっちも、暖めてやらねばな
...
どうだ? 温いか?
触れられねど、十分伝わっているのだな
温い、と言うのはな
肌が触れ、日の光が差すから温いのではない
己が心が温いと感じるから、そう思うのだ
心に余裕がないとそんなことも人は感じ取れない
受け入れられない。
実に、面白い生き物なことだ
ぼつぼつ、ぼつぼつ
ぼつぼつ、ぼつぼつ
ぼつぼつ、ぼつぼつ
ぼつぼつ、ぼつぼつ
ぼつぼつ、ぼつぼつ
ぼつぼつ、ぼつぼつ