■1・朝
[朝、主人公の寝てる部屋]
(いつもの時間に主人公が起きていない様子だったので様子を見に来た少女)
やっぱり……
起きてる気配がないとは思っていたが、まだ寝ていたのか……
寝坊とは珍しいな、こんな時間まで。
今日は平日……だよな?
(昨日の出来事を思い返す少女)
うん、昨日は日曜のアニメやってたし、今日は月曜のはず……
はぁ、しょうがないやつだ。
ま、こういうときのための私だもんな。
(主人公に近づき、起こすために肩をゆする)
おい、お前……いつまで寝てるんだ?
そろそろ起きないと仕事、間に合わなくなるぞ?
(主「うーん……今何時?」)
ん?今は……8時過ぎだが。
(主「ああ、今日からリモートワークだから、もうちょっと寝てても大丈夫なんだ」)
え?なんだそれ、聞いてないんだが……
リモートワークって……家で仕事する、ってことだよな?
(驚きの中に喜びが隠せない少女)
ということは……今日からお前はいつでも家にいるってこと、なのか?
(主「毎日じゃないけどね」)
(素っ気なく振る舞うが、嬉しさが滲み出てる少女)
ふーん、そうか……なるほどな。
……お前、わざと黙ってただろ。
(主「びっくりした?」)
全く……驚くのも当然だよ。
基本的に平日はお前がいないことを前提にデッキ(スケジュール)を組んでいるんだぞ?
これから生活リズムを大きく変える必要が出てくるじゃないか。
私にも、心の準備ってものがだな……
ん……でも、んふ……
まあ、悪い気持ちじゃない、かな。
昼間に、どうしても寂しくなってしまった時でも、お前がそばにいてくれる……ってことだろ?
だったら、まあ……な。
(寝ぼけ眼の主人公を愛おしく思いながら)
んで、今から優雅に就業時間まで二度寝ってわけか。
なるほどな……んふふ……
じゃあ私も、お前の快眠の手助けをしてやろう。
(もぞもぞと主人公の布団の中に潜り込む少女)
はぁ……お前の布団の中は心地が良いな……
だが……休みの日でもないのに、なんだか変な感じだよ。
……この前の、嵐の日の事で、か?
(主「実はもっと前から、上に相談してたんだ」)
そっか……ん……確かに、お前だったら以前よりそう思ってくれてただろうな。
お前はそういうやつだって、私は知っている。
だったら、まあ……うん……
嬉しいよ……お前と、毎日ではないにせよ、これまで以上に同じ時間を過ごせるわけだし……
通勤時間が減った分、こうやってお前に愛してもらえるしな。
だが……上との交渉、大変だったんじゃないか?
パソコンさえあれば家でもできなくはない、と以前言っていたが……
会社にイレギュラーな対応をさせて、お前の立場が危うくなったんじゃ本末転倒だぞ?
(主「なんか会社が推奨してるみたいでさ、それに乗っかってみたんだ」)
そうか、それならいいんだが……
(少女をギュッと抱きしめる主人公)
うお、急に抱きしめるなよ……
むぅ……ふふv、息、熱い……
……ちゃんと時間になったら起きろよ?
アラームはセットしてるのか?
(主「うん、だからもうちょっと寝るね」)
ふわ、あぁ…………んむ……
(主人公に抱きしめられながら、眠りに落ちていく少女)
言っておくが、私はいつも通り徹夜明けだ。
今から熟睡する私に、モーニングコールはできないからな……
その代わりに……抱き枕役は、任せろ……
抱き心地が良くて、いい匂いで……適任、なんだろう……?
(主「うん、お願いね……」)
ふふ……ん……ふへ…………
お前専用抱き枕の称号を装備したからには、その責務はしっかり果たすよ。
ふふふ……んふ……ん……
(主人公の暖かさに包まれて、そのまま眠りにつく少女)
ふぅ……すぅ……くぅ……すぅ……