01.訪問
こんにちは。
すみません、お昼時に。
最近、こちらに引っ越してきたので、ご挨拶させていただこうかなと。 はい。
実は私、この辺に住むのは初めてなんです。
なので、恥ずかしながら、わからないことだらけでして。
お兄さんは、ここに来てから長いんですか? あら、そうなんですね。
じゃあ、何かあったら、頼らせてもらっちゃおうかな、なんて。
ふふ。 あ、そうだ。
たいそうなものではないですけど、ちょっとした地元のお菓子をお配りしていまして。
これ、よかったら食べてください。
はい、ぜひ。 あの、それと少し、ご相談させていただきたいことがありまして。
いえ、たいしたことではないんですけど、長くなってしまうかもしれなくて。
あら、本当ですか?
ありがとうございます。 って、さすがに上がらせてもらうのは気が引けるというか。
すみません。
では、お言葉に甘えて、失礼させてもらいますね。 あら、素敵なお部屋。
もしかして、お兄さん、一人暮らしなんですか?
へえ、そうなんですね。 では、早速本題なんですけど、お兄さんって最近、お疲れだったりします?
うんうん、そうですよね。
毎日お仕事してると、だんだん疲れ、黙ってきちゃいますよね。
というか、最近に限らず、ずっと前から疲労を感じているんじゃないですか? やっぱり。
歩いている時の姿勢とか表情を見てると、なんとなくわかりますよ。
そこで、お兄さんに一つ提案なんですけど、お兄さんの日々の疲れ。
体だけじゃなくて、精神面もケアしてあげたいなーって思うんですけど、どうですか? どうっていうのは、今から少し体のマッサージとかをして、心身ともにリフレッシュしていただこうかなと。
ああ、そうですよね。
いきなりこんなこと言ってごめんなさい。 ただ、ちゃんとした理由がありまして。
実は私、ある事前団体に所属しているんです。
お仕事や日々の生活に嫌気がさして、日に日に元気がなくなっていってしまう人って、実は今、とっても多いんですよね。
そんな人たちを少しでも癒してあげたい。
助けてあげたいという考えの下、その団体では様々な活動をしているんです。 で、私もその団体の一員として、疲れているお兄さんを放っておけなくなってしまって。
はい、遠慮なさらず。
特にお金を払っていただく必要もありませんし、私個人としても人のために何かをすることがすごく好きなので。 ありがとうございます。
せっかくですから、この機会にお兄さんの日々の疲れ、たくさん取り除いちゃいましょうね。