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1 彼女の母

……はーい。 あ、あら?いらっしゃい。 久しぶりね。 元気にしてたかしら? ふふ、しばらく見ない間に。 こんなにかっこよくなって。 娘の彼氏がいい男だと。 私鼻が高いわ。 ふふ。 それで、今日は一体どうしたのかしら? 美香だったらお昼から出かけてるけど…… え?そうだったの? 美香だったら、もうごめんなさいね。 デートの約束をして。 せっかく迎えにまで来てくれたのに………… お詫びといってはなんだけど。 よかったら一緒にお夕食でもいかが? もちろん無理にとは言わないけれど。 美香が約束を覚えていれば。 君がそんな風に落ち込むこともなかったでしょ? 母親として、このぐらいのお詫びは。 させてほしいの。 ありがとう。 今日は腕を振っちゃうわ。 さあ、あがってあがって。 少しの間、ダイニングで待っててくれる? ふふ。 ごめんなさいね、待たせちゃって。 少し張り切りすぎちゃったわ。 いつぶりかしら、こんなにたくさん作ったの。 さあ、遠慮せずに食べてちょうだい。 どう?お口に合うかしら? ふふ、よかったわ。 もし物足りなかったら言ってね。 いくらでも作ってあげるわ。 あ、ご飯のおかわりもたくさんあるからね。 それじゃ、私もいただいちゃおうかしら。 ふん、ふん。 うん、割れながらいい出来だわ。 よかったら、今は勉強にスポーツに。 毎日忙しそうにしてるから。 こうして一緒に食べる日も減っちゃってね。 少し寂しい日が続いていたの。 だからこうして、誰かと一緒に食べられるだなんて。 嬉しくなっちゃうわ。 久しぶりにお酒でもおけちゃおうかしら。 おばさんね、これでも強い方なんだから。 ふふ、君も飲める歳になったし。 付き合ってくれると嬉しいわ。 ありがとう。 お酒が入ってる方が気を使わず話せるはずよ。 君と美香の話、いろいろと聞かせてくれる? うん。 はい、乾杯。 美味しい。 君もお酒をたくさん頂くだけでは。 ないわ。 もういい飲みっぷりねー。 ミカはあまり飲めないみたいだから。 ぜひまた一緒に食事をしたいわ。 はい、もう一杯。 ふふふ、どうぞ。 でも無理はしちゃダメよ。 君のペースで飲んでね。 それで? 二人はどんな流れで付き合い始めたの? ミカたらスポーツに一生懸命でしょ? 小さい頃から一緒だったとはいえ。 よくそんな時間があったなって。 親心でね、つい心配しちゃうのよ。 あら、ふふふ勉強を君が見てくれたのが。 きっかけなのね。 それにスポーツしてるところも素敵。 ったあ、いいわ、青春ね。 ね、どこが好きなの? ふふふ、ミカたら少し気の強いところがあるでしょ? 男的的にはちょっとケオされちゃって。 あまりその、彼女にするとちょっと大変じゃないかなって。 君は心が広くて、とってもいい子ね。 ああいう勝ち気なところが可愛い。 あ、そうか、君はあ、そうか。 君はあ、そうか、君はあ、そうか。 君はああいう勝ち気なところが可愛いって。 言ってくれるなんて。 ああ、なんだか安心しちゃうわ。 少し飲みすぎちゃったかしら。 ミカへの気持ちを聞いて涙が出ちゃいそう。 好きになってくれる人が君でよかったわ。 君ならとても大事にしてくれそうだもの。 あら、ありがとう、気も利くのね。 うっミカを大事にしてくれるのは嬉しいけれど。 何もしてないってことはないわよね。 二人ともお年頃でしょ。 まあ、何を恥ずかしがってるのよ。 だからキスはしたの? 私は全然こういう話をしてもいいんだけどね。 ミカがあまり従わないのよ。 だから代わりに聞こえてくれる? ね、したの? そう、キスしたのね。 どうだったかしら、唇の感触は? またまた、出れちゃってそうよね。 君だけの秘密にしてたいわよね。 君だけの秘密にしてたいわよね。 彼女の唇のことは? じゃあ、エッチは? したの? まだキス以上のことはできていないのね。 ミカ以外のことの経験もなしなの? そうなの? 君モテそうな感じなのに。 てっきり何人か経験済みだと思ってたわ。 そうね、初めて同士じゃなかなか。 前に進まないわよね。 それならおばさんで練習してみる? お互いに初めてだから勇気も出せずに。 ドキドキしちゃってるんでしょ? 君さえ練習しておいたら。 少しは勇気を持てるようになるんじゃないかしら? 相手が私でよければ。 だけどまだ酔ってないわ。 人生の先輩として君とミカに。 きっかけを与えてあげたいだけ。 いいのよ遠慮しないで。 将来は君のお母さんになるんだもん。 胸を貸してあげる。 それにミカは君のお母さんになるんだにー。 ミカは友達の家にお泊りに行っているの。 今日は帰らないわ。 だから私たちのどちらかが話さなければ。 知られることもないの。 どうかしら? 私じゃ…嫌? ありがとう嫌じゃないって言ってくれて。 それじゃあ、こっちの部屋に来てくれる?

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