トラック1 ヴェルミナからの提案
はーい、これであなたも終わり。 はぁ、私を倒しに来たって言うから、
少しは楽しめると思ったのに、
残念だわ。 残りは、賢者の君、
一人だけね。 お仲間さんが無様にやられる姿を見ても、
まだ私に挑む気なのかしら? 私はそれでも構わないけど、
それよりもっと素敵な方法があるわよ。 それは……
その体を、私に捧げることよ。 意味がわからないって顔ね。 実は、君に興味があるの。
正確には、君と君が持つ光の力に、ね。 その力は、
私のような魔物を滅ぼすための力。 普通なら、
まず最初に倒さなければならない存在だけど……。 だからこそ、
私のものにしたくなったのよ。 人々を救う力を、
それを持つにふさわしい心を持った君。 その二つが、
私の手に落ちたら……。 考えるだけで、
ゾクゾクしちゃう……。 もう、ガイアは黙っててちょうだい。 私はケンジャ君に聞いているのよ。 で、どうかしら?
君一人だけの犠牲で、
お仲間さんを救うか。 それとも、
仲良くみんなで落ちていくか。 いい子ね。
賢い判断をできる子は大好きよ。 聞こえたでしょ?
この子は私と来ることを選んだわ。 あなた達は、
もう帰っていいわよ。 帰り道の魔物には気をつけてね。 それじゃあ、ケンジャ君、
行きましょうか。 と、ぶり、
時間をかけて、
君の心も体も、
私のものにしてあげる。