それでは、“ベロチュー罰則”を行います
こんにちは。
はい。こちらが、〝舌吸(ぜっきゅう)反則センター〟の、
舌吸反復室です。
〝舌を吸う〟と書いて〝舌吸〟ですね。
まあ、それは便宜上の名前なので、私たち職員は、
単純にベロチュー反則センター、
ベロチュー反復室、と呼称することが多いですが。
はい?
ああ。覚えております。もちろん。
あなたは先日、私が検挙した方ですね。
基本的には、検挙した警官が、
そのまま担当も兼任することが多いです。
ええ。そういったシステムになっているのです。
まだまだ始まったばかりの制度なので、
担当する人員が少ないから、という理由もありますが。
そちらの椅子へお座りください。
改めまして……
私は警視庁生活安全部、舌吸(ぜっきゅう)維持課の、
天ヶ瀬朝香(あまがせあさか)です。
今後、あなたのベロチュー担当官となります。
よろしくお願いいたします。
ベロチュー反則センターでは、ベロチュー違反者たちへの、
強制あまあまベロチューを行います。
要は……ひたすらベロチューをしていただきます。
これは、違反に対する罰則ですので、拒否はできません。
息継ぎをするのも忘れるほどに、
濃厚で激しいベロチューを行います。
ベロチューは、担当官である私が行います。
何か重い病気にかからない限りは、
基本的にはずっと私が担当し続けます。
期間は……あなたの場合は二か月間、週五回行います。
ベロチューの時間は、一日につき一時間以上となります。
こちらからは以上です。
よろしいですか。
まあ、先日お送りした資料の繰り返しにはなるので、
特に疑問はないでしょう。
さて。それでは早速、ベロチューを行っていきます。
一度立っていただき、今度は壁際のソファに座ってください。
はい。
ベロチューというものは、元々、リラックスしながら、
お互いの愛情を確かめ合うために行われるもの。
ですから、ベロチュー罰則も、
基本的には落ち着いた状態で行われます。
〝ベロチューが素晴らしいものである〟という啓蒙を同時に行うのも、
ベロチュー罰則であり、ベロチュー推進法です。
私も、隣、失礼いたします。
はい?
ええ。もちろん、こちらの舌吸維持課の制服のまま、
ベロチューを行います。そういう規則ですから。
何か問題でも?
特にございませんでしょう。
それでは。
ベロチューを、行って参ります。
……ただ。その前に……
失礼します。
申し訳ございませんが、これは規則となっておりまして。
初回のベロチュー罰則については、スムーズに罰則を進めるために……
手錠をかけることになっております。
調書作成の際にも伺いましたが……
あなたは、〝ベロチューすること自体に抵抗がある〟ため、
ベロチュー義務を拒否したのでしょう。
抵抗感をなくすためにも、手錠をかけたほうがよいでしょう。
もちろん、これは初回だけです。
今後、罰則に慣れれば問題なく外します。
これはあくまで、罰則による強制あまあまベロチューということで、
ご容赦ください。
……さて。始めます。
口を開いて、ベロを出してください。
はい。ただのキスではなく……ベロチューなので。
いきます……
ん……
んちゅ……んちゅう……んちゅ……んちゅう……
ちゅう……ちゅう、れろ……んちゅ、んちゅ、ちゅう、れろ……んちゅ、ちゅう、れろ、れろ……れろ……
はぁ……
……やはりまだ、ベロチューはし慣れていないようですね。
唇をつけると体が硬直しますし、少し抵抗も感じます。
緊張しているようです。
まあ、手錠がかかっているから、仕方ないかもしれませんが……。
ひょっとして……あなたは、ベロチューの経験自体、
そんなにないのですか?
あなたの世代であれば、義務教育にて、
ベロチュー指導が行われていたはずです。
真面目に受けていませんでしたね?
そういった点も含めて、あなたの罪は重そうです。
これは、ベロチュー指導から行う必要がありそうです……
ひとまず、私が手本を示しますので、
ベロチューを受け止めてください。
ん……
んちゅう……んちゅ、んちゅ……んちゅ、ちゅ、んちゅう、んちゅう、ちゅう、んちゅ、れろ、んれろ、んれろ、んれろ、んれろ、れろ……
はぁ……
ん……いいですか。
まずはリラックスして、
とにかくただ、ベロチューをされてください。
最初のうちから、うまくやろうと思わなくとも構いません。
大切なのは……
とにかく、ベロチューを楽しもうという気持ちです。
ん……
んちゅ……んちゅ、ちゅう……んちゅ、んちゅう、んちゅう、ちゅう、ちゅう、ちゅう、れろ、んれろ、んれろ、れろ、れろ……
はぁ……
自分本位になって、乱暴にしていい、ということではありませんが……
以前も申し上げたように、
ベロチューは、少子化解決とストレス解消に繋がる、
素敵な手段です。
ですから、まずは、
ベロチューを〝よい行為〟であると受け止めてください。
ベロチューを堪能し、ベロチューで癒される……
それを意識して、罰則を受けてください……
ん……
んちゅう……んちゅ、んちゅう、んちゅう、んちゅう、ちゅ、ちゅ、ちゅう、れろ、れろ、れろ、んれろ、んれろ、れろ、れろ、れろ……
はぁ……
私は、担当官として、こういった指導も行う立場でもあります。
まだ着任したばかりで、取り締まりを行ってから日は浅いですが……
ベロチューの知識は、一般の方以上に持っています。
何か分からないことあれば、適宜、ご質問ください……
ん……
んちゅう……ちゅう、ちゅ、れろ、れろ、れろ、れろ、んれろ、んれろ、んれろ、んれろ、れろ、れろ、ちゅう、ちゅう、ちゅうう……
はぁ……
……ええ。その調子です。
今度は、舌を自分から動かすことを意識してみてください。
私は、あなたを取り締まる警察官であり、
罰則を与える担当官ではありますが……
あなたのベロチューが拙いからと言って、
笑ったりは絶対にいたしませんので。
ん……
んちゅ……んちゅ、ちゅう……れろ、れろ、れろ、れろ、ちゅ、ちゅう、ちゅう、んちゅう、んちゅう、ちゅう、んちゅう、ちゅう、ちゅう……
はぁ……
ベロを隅々まで絡ませて、お互いの吐息と、唾液を絡ませる……
先日の検査機が、確実に、私の唾液の成分を検出できるように……
ねっとりじっとりと、ベロを交わらせます……
ん……
んちゅ……んちゅ、ちゅう、んちゅうう、んちゅう、ちゅ、れろ、れろ、れろ、れろ、れろ、ちゅう、んちゅ、んちゅう、ちゅう、れろ、れろ、ちゅう、ちゅううう……
はぁ……
悪くないベロチューです。
もう少し強めに……
深くまでベロを差し込むようにしてもいいでしょう。
体同士をくっつけて……
抱きしめるようにすると……
あまあまベロチューとなり、より効果的です。
ぎゅ~~~……
ん……
んちゅ……ちゅう、ちゅ、ちゅ、ちゅ、ちゅう、ちゅう、んちゅう、ちゅう、れろ、れろ、ちゅう、ちゅうう、んちゅう……
はぁ……
そうです。
自分が、どういったベロチューが気持ちいいのか、
まずは探ってみてください……
その上で、相手も気持ちいいベロチューをできると、
なおよいですね……
んん……
んちゅ……んちゅ、ちゅう、ちゅ、ちゅう、んちゅう、んちゅう、ちゅう、れろ、んれろ、んれろ、んれろ、れろ、れろ、ちゅう、ちゅうう……
はぁ……
ん……
……息が苦しくなりましたか?
窒息をするといけません。
慣れてくると、うまく鼻呼吸ができるようになりますが……
息が詰まりすぎて苦しかったら、遠慮なく言ってください。
この罰則は、決して拷問ではありません
あなたが気持ちよくなければ、意味がありませんから……
ん……
んちゅ……んちゅ、ちゅう、ちゅ、ちゅう、れろ、れろ、れろ、れろ、れろ、ちゅ、ちゅう、ちゅう、んちゅう、んちゅう、ちゅう……
はぁ……
……とはいえ、練習をしなければ慣れることもありませんから。
あと一回。
ベロを絡ませたら、休憩としましょう。
よろしいですね。
では……少し長めにベロチューを。
ん……
んちゅ……んちゅ、んちゅ、んちゅう、ちゅ、ちゅう、んちゅ、ちゅ、れろ、れろ、れろ、んれろ、んれろ、んれろ、れろ、れろ、れろ、ちゅう……
はぁ、ふぅ……
ちゅ、んちゅ、んちゅ、んちゅ、んちゅ、ちゅ、んちゅ、んちゅ、んちゅ、ちゅ、ちゅう、ちゅう、ちゅう、ちゅうう……
はぁ……
……ふぅ。
いいでしょう。
それでは、一旦、休憩としましょう。
手錠を外します。
ええ。もちろん、規定通り、ベロチューは一時間、
きっちりやっていただきますが。
担当官も決して融通が効かないわけではありません。
疲れたり苦しかったりしたら、適宜、休憩ができますので。
申し付けてください。
ああ。備え付けのウォーターサーバーがありますので、
お水をどうぞ。
ベロチューは口の中が渇くものです。
都度、水分補給をしてください。
それでは、10分ほどの休憩ののちに、再開しましょう。