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善行部へおいでませ

どこかにある学園、主人公はその学園の2年生。 定期テストで赤点を取り、もうすぐある休みが補修で潰れそう。 それを担任に泣きついた結果、学園長直々にある条件がくだされる。 そしてその条件をクリアするために、主人公は今、学校の離れにあるナゾの部室 『善行部』の前に立っていた。 ドアをノック そこに校内のゴミ掃除を終え、ゴミ袋片手にご機嫌な少女が一人 コン狐 「今日もいっぱい、いいことしたなぁ。もうすぐアレの時間だし早く部室に帰ろろう♪あれ? 部室の前に人・・・は、もしかして、お客様かな!これはいいことの予感!」 主人公 「ごめんくださーい」 中からは返事がない 再びノック コン狐 「あのー、何か御用ですか?」 後ろからヒロイン登場 主人公 「うおっ!?」 コン狐 「あっ、驚かせてごめんなさい。部室の前に立っているんで、お客様かなって思いまして」 主人公 「ま、まぁ、用といえば用なんだけど」 コン狐 「わあっ!やっぱり!ようこそ善行部へ!ちょっと待ってくださいね!今、鍵を開けますから・・・・・・・ え?手に持っているものですか?はぁ、これはゴミ袋です。校内のゴミ拾いしていたんです」 主人公 「なんでゴミ拾い?」 コン狐 「何でって・・・そういう部活ですから。あ、そうだ、すいません、ちょっとだけ待っててもらえますか」 主人公 「はぁ、いいけど」 コン狐 「えへへ~、ゴミ分別しないといけないですからね~♪今日は落ち葉がいっぱいだなぁ。燃えるゴミ ~♪プラスチック・・・資源ゴミ・・・空き缶・・・五寸釘・・・フランス人形・・・これはあとで人形供養しなきゃ・・・よし分別完了~♪はい!お待たせしました!」 主人公 「う、うん」 コン狐 「じゃあ、今鍵を開けますね。んしょ、植木鉢の下から鍵をとって・・・え、無用心ですか?大丈夫で すよー結界もありますし」 鍵を開けてドアを開けるコン狐 ※和室の離れなのでガラガラ系 コン狐 「はい、どうぞどうぞ、あがっちゃってください。靴は玄関で脱いでくださいね。ここ離れの和室な んですよ」 コン狐 「私も失礼して・・・はい!ようこそいらっしゃいました。ゆっくりしていってくださいね。あ、靴は 脱いでくださいね。」 主人公 「は、はぁ」 コン狐 「それではこちらにどうぞ~」 襖を開けるコン狐 コン狐 「客間件部室です。お隣には囲炉裏のお部屋もあるんですけど、主にこちらを使用しているんです。 あ、そこのちゃぶ台の前に掛けちゃってください。今お茶いれますからね」 ポットでお茶を入れる コン狐 「粗茶ですが。あんころもちもありますよー。私の大好物なんです♪」 主人公 「あ、ありがとう」 コン狐 「では私も失礼して・・・んしょ。ふぃー、いいことした後のお茶とあんころもちは格別だなぁ。 あ、そうだ、九曜(盆栽)に水をあげなきゃ」 部屋に置いてある盆栽に水をあげるコン狐 コン狐 「あ、いい感じに枝伸びてる、大きくなれよ~、これ九曜って言って私の趣味の盆栽なんです・・・ おーわり!」 水をあげて席に戻る コン狐 「よいしょ、あ、用事の件ですね、はい、我が善行部に一体何用でしょうか。何かお困りのことが あれば、部長の私が全力の善意で善行させていただきますよー」 主人公 「・・・・・・これ」 紙を渡す主人公 コン狐 「・・・紙ですか?なになに、学園長命令書・・・おじいちゃんの書いた書類?えーと以下の者、定期試験 の成績が揮わない故、長期休暇中補修を命ず。ただし、善行部にてその活動を一月補佐すればその限りではない」 主人公 「・・・・・・」 コン狐 「うーんと、まとめるとー、テストで赤点を取ったから補修を免除する変わりにウチの部活のお手伝 いを一月しなさいって言われたってことですか?」 主人公 「はい・・・・・・」 コン狐 「・・・ということは・・・あなたは・・・部員?やったぁ!部員がいなくて寂しかったんですよー、あ、 正確には何人かいるんですけど、誰も顔を出してくれなくて・・・」 主人公 「あ、うん、実は気になることが」 コン狐 「へ?他に気になること・・・紙の下にあるただし書きですか・・・えーと、ただし、部活動で知ったこと は秘密厳守、破った場合は即刻退学・・・ほーほー、なるほどそういうことですか!」 主人公 「なにが!?」 コン狐 「えへへー、つまりあなたは教えてもいい人っていう意味なんですよー」 主人公 「いや、だから何を?」 コン狐 「えっと、驚かないでくださいね。・・・はーっ、変化解除半妖モード、えい!」 コン狐が煙につつまれて中から半妖モードのコン狐が出てくる コン狐 「私、狐の妖怪、妖弧の見習いなんです。ということでよろしくお願いします。変化人間モード・・・えい」 戻るコン狐 主人公 「あ、あの」 コン狐 「はい、混乱していると思うので、質問があれば答えますよーって、あっ、すいません!今何時ですか!?」 主人公 「え?4時1分だけど」 コン狐 「あー、もう水戸公門がはじまってる~~!ちょ、ちょっと待ってくださいね。えい!・・ふぅ、 よかったぁ、歌は見れなかったけど、間に合った、今日は若狭かぁ、楽しみだな、若狭と言えば鯖街道は絶対出てくる、うん」 主人公 「あ、あの質問」 コン狐 「おぉー、今日は塩の専売権を巡る陰謀・・・悪代官と組んで塩を独占とは許せない・・・あ、今山に一瞬 電線映りましたよ!見ました?えー、ちゃんと見てくださいよ、オーパーツ発見は時代劇の醍醐味じゃないですかぁ」 主人公 「あの、なんで妖弧・・・」 コン狐 「私が妖弧見習いとかはどうでもいいんです!今は水戸公門に集中してください!これも部活です! あ、それはそれとして、善行部へようこそ、歓迎します♪」

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