ゲームは一日X時間
[前話から続けてゲームをしていた二人]
はー、もうこんな時間か。
なんだかんだでずっとゲームしてたんだな、私たち。
まあ続編と言っても、やはり初日はやることだらけで、こうなってしまうのも仕方が無い話。
それを経験則で語れるくらいには、私はこのシリーズが好きだからな。
しかし、ちょっと指が疲れてしまった。
私は手が小さいから、あまり長い時間プレイしているとこうなってしまうんだ。
「そんなちいさな手が好き」?
馬鹿か、お前は。
……もう。
……とまあ、そんなわけで、ひとまず休憩を取らないか?
ん、それに……そろそろ夕飯の時間だろ?
準備とかで忙しいだろうし、私はここで待ってるよ。
私が台所に立っていても、お前の邪魔にしかならないだろうしな。
うむ、すまない。
よろしく頼むよ。
ふあぁ~~
むにゅむにゅ……
とはいえ、いつもは寝てる時間に起きてたから、眠いな……
夕飯の準備ができるまで、少しだけ横になっておこう……
ふぅ……
…………何が「私の手が好き」、だ。
こんな小さな手じゃ……何もつかめないんだぞ……
はぷ……ちゅる……んぷ……
それでも……お前が好きだって言ってくれるなら……ちゅ、ちゅぷ……
私も愛してみることにする……んぷ、ちゅる……かな……
ちゅ、ちゅぷ、ちゅ、れちゅ、んぷ、ちゅ、ちゅるる……
くぅ……すぅ……くぅ……すぅ…………
すぅ……すぅ……
んぅ……やめろ……
……んにゃ……だから頬を……つつくな……
ん……すぅ……すぅ……
……わかった……起きる……起きるからぁ……
んぅ……んん~……
唇をむにむにするのも……らめ……
すぅ……すぅ……
んぷぅ!?
こら……口の中に指を入れるなぁ……
あう、んぅ……んぷ、ちゅる……
んぅ……そういうことされると余計に起きたくなくなる……んぷ、ちゅる、ちゅぷ、んちゅ、ちゅ
「舌がぷにぷにで気持ちいい」?何を馬鹿なことを、んぷ、言ってるんだ……
やめ……あんまり口の中をいじめるな……
ぁふ、んぷ、んちゅる……こら、やめろぉ~
お前はいつも……ちゅぷ……
全く……しょうがないやつだな……んぷ。
ちゅる、んる、れろ、れぷ、んぷぅ……
ん?お前の指、普段よりしょっぱいぞ……?
あ、そうか……ちゅる、夕飯の準備を……んぷ、ちゅる……してくれてたんだったな……
ちゅる、ちゅ、れちゅ……これはデミグラスソースの味……れる、ちゅるる、ちゅぷ……
ということは……ちゅぷ、ちゅる、れるれる……今日の夕飯はハンバーグか?
「当たり」?ふふ、お前の作る料理は格別だからな。
んちゅ、ちゅ、れるれりゅ……ちゅぷちゅぷ、んぷ……
指に残ったソースの味でも……ちゅぴ、んりゅ……十分お前の料理だと……れる、れぷ、んちゅる……わかる。
さしずめこれは前菜と……ちゅぷ……言ったところだろうか。
私の口の中に広がるかすかながらにも芳醇な香り……れる、ちゅぷ、んちゅる、れるれろ……
そしてお前の指という、最高の素材の味も……ちゅぷ、ちゅ、ちゅる、れるちゅ、んぷ……
ぁふ!?こら、急に動かすなぁ……!
やめ……ん……お前の指が……私の舌を触ってる……
まるで……れぷ、んぷ、ちゅぷ……生きた魚を口に含んでる……みたい……
やぁ……そこは歯茎だぞ……
そんなとこ触っても面白くないだろ……!
むむぅ~
その顔は、私の反応を楽しんでる顔だなぁ……
んちゅ、んぷんぷ……いいぞ、そっちがそのつもりならこっちだって……
れる、れりゅ、れちゅ、ちゅる、りゅぷ……
ほら……お前の指、舌で捕まえた……
ふふふ、こうやってしてるのも、なんだか心地よいものだな……
もうこの指、お前の味しかしない……
んちゅ、ちゅる、ちゅ、んぷ……
私は好きだぞ……お前の味……ちゅ、ちゅるる、んちゅ、ちゅ、ちゅる
いつまでも、ちゅ、ぢゅる、ちゅぷちゅぷ、舐めていたいくらいだ……ちゅ、れりゅ、ちゅむ、んぷ、ちゅるる……
んぷえ……
はぁ……はぁ……
こほん……さて、そろそろ夕飯にするか?
「やっと目が覚めたか」?
ふふ、私は最初から覚醒してたのだよ……
すでに私の覚醒ランクは5だ!
あ、あぁ……
こ……こら、お前……なに自分の指を舐めてるんだ……
私の味がする……?
……バ、バ、バカなこと言うんじゃない!
お前、よく平気でそんなことできるな!?
……もぅ、恥ずかしいじゃないかぁ……
……バカめ……