出会い
あら? あなた……どうしてここに入ることができたのですか? ……人間ですか? ふふん、いい度胸ですね。この地霊殿が当主、古明地さとりの寝室に入り込むだなんて。え? 気づいたらここにいた? ふーん、そうですかそうですか。ちょっと空間が歪んでいるですかねー。近頃不安定ですからね……。
んー、まぁいいでしょう。で、どうしますか? さ、命乞いしてください。土下座、鼻を床にすりつけて土下座してくださいな。ほら、早く、私の気が変わらない内に……こんなに機嫌のいい日はありませんよ? 無断でただの人間が私の部屋に入ったら、それはもう……ねぇ?
んん? 何ですか? やる気……なんですか? まさか? この私を? ……はぁ~これだから……んもう。んふふ♪ 言って
おきますが……私はあなたよりもずっとず~っと年上なんですのよ? ふふっ、信じられませんか? ……まぁ人間の小さな頭では想像できないのでしょうね……かわいそうに……。
……あら、怒りましたか? 怒ってもいいですよ~私はあなたなんてち~~っとも怖くありませんから……。その振り上げた拳……いいですよ? 私に向かって真っ直ぐにどうぞ? 私動きませんから。ふふ♪ 人間さん、目の前の生意気な女……殴ってもいいって言ってるんですよ? ほら、ほら! 私が憎いんでしょう? もし……私に触ることができたら……あなたの好きにしていいですよ? 私を……んふふ♪ 押し倒してぇ……めちゃくちゃにしても……いいのよ? まぁ絶対に無理ですけどね、ふふふ♪
……はい。外れです。私はそこじゃありません。ほら……どこを見ているんですか? あなたの顔にはちゃんと目ん玉ついているんでしょうか? ちゃんと見てください。それじゃ私には触れませんよ……ふふ♪ また外れ……、また……また外れ……もう……ぜーんぜん駄目ですね。……はい、もういいでしょう? あなたは私を攻撃することはできません。絶対的な力の差。それを理解できないあなたは愚かです。……愚か過ぎて反吐(へど)が出ますわね、おほほほほほほ!
んん~もう疲れちゃいましたか? いけませんねぇ……そんな調子じゃ……。で、どうしますか? このまま……私の……奴隷になっちゃいますか? 私はそれでも別にいいんですがねぇ……。ふふ♪ 何ですかその目は……敵意をむきだしにした目つき……。ん~♪ いいわねぇ~♪ そういう真っ直ぐな顔。……でも私はそんな闘志を燃やした子をね……じわじわ追い詰めてぇ……弄んでから……私の従順な奴隷にするのがだ~い好きなお姉さんなのよ?
ん? そうお姉さんよ? 年上なんだものお姉さんでしょ? 何か文句あるの? 変なこと考えちゃう坊やには酷いおしおきしちゃうわよ~んふふっ♪ そう、坊やですよあなたは。私から見れば可愛いひよっ子の坊やです。これからは坊やって呼んであげますね。
ふふふ……はぁ~~い♪ ほらお姉さんの胸にいらっしゃい♪ ん? どうしたんですか? 来ていいんですよ? 急に優しくされたからとまどっているんですか? ふふ♪ いいのよ何も考えなくて……お姉さんはとっても心清らかで優しくて純真な女神なの……。ねっ? ほら~~~むぎゅっ♪ 捕まえたぁ~♪ いい子いい子~♪ さぁ白いベッドでいっぱいお話しましょうね、うふふ♪
あんもう動かないのっ♪ ちゅっ、ちゅっちゅちゅ、んん~……んちゅっ、ちゅ~ちゅぱっ♪ んんん~~♪ んちゅぷちゅぷちゅぷちゅぱんん~~♪ ……ふふ。少し落ち着いた? 駄目よ取り乱しちゃ。急におかれた状況に、頭がついていかないのはわかるけど……。ん~じゃあ初めに……この世界のこととか教えてあげようかな……。
まず……私の名前は古明地さとりよ。さとりお姉さんって呼んでいいわよ。ほら言ってみて……お姉さん、さとりお姉さん……お、ね、え、さ、ん♪ ちゅっ♪ そう……言ってくれたらお礼にキスしてあげるわ。……ちゅ、……ちゅっ♪ …………ちゅっちゅっちゅ~♪ あら……もうキスだけで……坊やったら駄目ね。いい? よく聞いてね? 私は妖怪なのよ。それもとっても悪い妖怪なの。坊やみたいな子の心をぺろぺろ舐めて食べちゃう妖怪。覚(さとり)妖怪って言うのよ。さとりってのは……私の名前でもあり種族でもあるの。ふふ……何だかおかしいわよね。
さてと、それで……坊やが来た場所はね……地霊殿(ちれいでん)ってとこなのよ。おいそれと人間が踏み入れてはならない禁忌(きんき)の場所。かつてここは罪人を裁く地獄だった……。今はその跡地が残っているだけ……。そう、ここはとっても恐ろしい場所なのよ? 坊やみたいな可愛い子がうろうろしていたら駄目なのよ……。ほら……あの扉から一歩外に出たら……一瞬でとり殺されてしまうかもしれないわ……。でも大丈夫……お姉さんが坊やを守ってあげるから……お姉さんが坊やを……ぎゅ~~~ってして守ってあげる♪
ん? 怖がらなくてもいいのよ? お姉さんは妖怪だけど、人間と見た目は全然変わらないのよ。ほらお姉さんの目を見て……じ~~っ。目が合うと……心は通じ合う♪ 見られると落ち着く……来て……もっと甘えても……いいのよ……ふふ……♪
うーん、人間は生意気だと思っていましたが……こうしてみると……案外可愛いものですね……。人間のペットも増やそうかしら……なんて……ね♪ ふふふ……じゃあ坊やはこれからどうしようかしら? せっかくお姉さんにこうして会えたんだものねぇ。運がいいわよ坊やは。さとりお姉さんに抱きしめられて……これから気持ちいいことしてもらえるんだから……。
ね? お姉さんにぎゅってされてるだけで気持ちいいでしょう? ふわふわ……ぎゅ、ぎゅ、ぎゅう~~♪ ふふっ、可愛い♪
あ~お姉さん坊やのこともっと知りたいな~もっと仲良くなって色々してあげたいな~♪ どう? ちょっと遊んでいかない? お姉さんに付き合ってくれたら……ちゃんと元の世界に……返してあげるから……ちゅっ♪
ちゅ、ちゅぱっ♪ ……駄目? いいでしょ? だって気持ちいいことされて、元の世界にも戻れるんだからね……。断る理由なんか何もないわよねぇ……。ね? いい? ……ちゅっ♪ いいのね……。じゃ決まり……今から気持ちのいい世界に連れてってあげるわね……♪
ねぇ坊やは催眠術って知ってる? そう……頭をぽわんってしておかしくして……そのまま他人を意のままに操ってしまう……。ね? 素敵だと思わない? 他人を自分の思い通りに動かすなんて……ふふ♪ そんな術をかけられてみたくない? 坊やは今までそんな経験したことないでしょ~?
あのね、人間にはどんなに頑張っても限界があるのよ……、言葉だけの暗示なんかで、そんなに簡単に催眠術にかかると思う?
ふふん、無理だと思うでしょ? 催眠術なんて……結局はまやかしなのよ? かかった気分になってそれで満足。それはほんの一瞬だけ……。ふふっ♪ そんなのつまらないと思わない? もっと、ずっと……ず~っと催眠にかかっていられたらなんて……ね? 思わない? ん? んん~~? かかりたい? お姉さんの本当のふか~い催眠にかかりたいの? ……いいのね? もう戻ってこれないかもしれないけど……んふふ♪
んーどうしようかな……ちょっと説明するけど……人の心にはねたくさん扉があるの。そしてその一つ一つに鍵がかかっているの。その鍵を開けられるのは自分自身。他人からあれこれ言われてもね……結局最後に開けるのは自分なの。催眠術にかかるのにはね、この鍵をいくつか開けなくちゃならないのよ……。これはとっても難しいことなのよね~。だってその扉の場所も合う鍵もどこにあるかわからないんだもの~。
本当に人の心ってのは複雑よね~。……でも、もし、もし……その扉の鍵を開けることができたとしたら……んふふ♪ 簡単に人は催眠にかかっちゃうと思わない? ねぇ? 思うでしょ? ふふふ♪ ……お姉さん……鍵を持ってるのよ? それもた~くさんね。君の心の扉の鍵もきっと持ってるわ……♪
ん? 嘘だって? え~嘘じゃないわよ……。だってぇ、もうお姉さん坊やの一番外側の扉はもう開けちゃってるのよ~。ふふ、お姉さんは慣れているからぁ……知らない間に扉を開けることができるの……。これが……覚(さとり)の力よ。お姉さんはさとり妖怪なの……他人の心に入り込んでぇ……ペロペロ~って舐めておかしくしてあげちゃうのよ?
心を舐められたこと……ある? ないでしょ? 今からちょっと舐めてあげるね……♪ ……駄目よ? いまさら怖がっても……もう扉は開いちゃったんだから……お姉さんから逃げるには、一つの扉も開けてはいけなかったのよ……。もう坊やはお姉さんの鳥かごの中なの。ほら……ぎゅ……♪ ぎゅう♪ こんなに軽く抱きしめているだけなのに動けないでしょ? もう軽い催眠状態に坊やは入っているのよ? 何もしてないのに……お姉さんに……優しくされているだけでね……♪
さぁ~観念して味見させてね♪ 坊やの心はどんな味がするのかな~? ん~~~ちゅ、ちゅっ♪ ……はむ……はむっ、ちゅぷぷぷっ♪ ……ふはぁ……ん……美味しい♪ ちょっと甘酸っぱい……初恋に似た味かしら……。こっちも……はむはむはむぅ~~~んんん~~~んちゅ、ちゅちゅっれろれろぉ~ん♪ あ~~ん♪ ここはにがいわねぇ……。心は場所によっても味が違うのよ? んぅ、でもぉ、心は限界までいっぱいに、ぷくって膨らんだところが一番美味しいのよ? ぷるぷるの……熟したぁ……一番一番美味しいのぉ……あ~~~んってしてかぷって♪
んふふふっ♪ びっくりした? 今食べられたと思っちゃった? んー、坊やのはまだまだねー。もっと、も~っと育ててから食べないともったいないから……。ふふっ♪ 話がそれちゃった? 坊やのせい、きっと坊やのせいね♪ 坊やがあんまり可愛いものだから……お姉さん……うふっ♪
……で、催眠術の話だったわよね。心の扉、それを開けなければいけない。お姉さんは坊やの心を開けることができるの……。どうする? 嫌? 嫌なら……別にいいんだけど。お姉さん坊やのこと捨てちゃうよ? この異界の地で一人で放り出されて……ふふふ。それもいいかもね~。坊やは一人で何でもできるもんね~。じゃあね~ばいばい~♪
…………ん? どうしたの? そんなにお姉さんの服ぎゅってつかんで……。やっぱり怖いの? 怖いのね? んもう……しょうがないわね……。じゃ、お姉さんと一緒にいいことしよっか? ほら……お姉さん服脱いじゃうよ? ん……。どう? お姉さん綺麗でしょ? 私着やせするタイプなの……。んん……はぁん♪ 色っぽいでしょ? 変な気分になっちゃう? 男と女が……ベットの上で二人きり……。
ふふ、でもエッチなことを考えたら駄目よ? これは催眠のために必要なんだからね。ほら坊やも早く脱いで脱いで……。……あら……ふぅん…………へぇ…………そう。んふふ♪ ああ気にしなくて結構よ。それでは始めましょうか。楽しい楽しい催眠のお、じ、か、ん♪