夜
おじさん。
おじさん。
おじ……寝てた? 起こしてゴメン。
寝てるのか死んでるのか分かりにくいね。
ちょっとそっちに寄って欲しいな。
おじさんの布団に入れてね。
さっき目が覚めておしっこに行ったらね……その間にね、お母さんが布団の真ん中に移動してたの。
お母さんの布団に戻れなくなっちゃったから、だから、おじさんのとこで寝かせてね。
ね、いいでしょ?
おじさん、汗掻いてるね。
夏だから掻くよね、汗。
……私はあんまり汗掻かないんだ。
なんでかな?
雪の中に産み落とされて雪属性が付いたからかな。
……おじさんは何属性かな。
葉っぱ属性かな。
葉っぱっていうより、根っこかも。
デリシャスごぼう。
んー……ごぼう……だいこん……丸太、ぐらいの太さかな。おじさんの脚。
これぐらい太いと……豪華な感じがする。
このままおじさんの脚、挟んでていい?
暑苦しいかな。
お母さんは嫌がるの。夏に脚絡ませると、汗でヌメって気持ち悪いって。
おじさんも嫌かな。
……でも、嫌かどうか、試してみないと分からないから……今日だけ許してね。
朝まで挟んでたら、おじさんの脚、汗でビチョビチョになると思うけど……許してね。
こうやって寝たら……私の脚も……いつもお母さんの汗でビチョ濡れになってるの。
おねしょしたみたいな濡れ方だけど、ホントにおねしょしてもバレにくいから、安心かも。
……おじさん、今日はおねしょしない?
子供の頃、週2でおねしょしてたんでしょ。
おばあちゃんが言ってた。よくおじさんがおばあちゃんの布団で漏らしたって。
今日はおじさんのちんちん、大丈夫かな。寝る前におしっこ行かなくて大丈夫かな。
ついてってあげよっか、おしっこ。
……へぇ。もう漏らしてないんだ。偉いね。
じゃあ、私がここでおねしょしたら、おじさんが漏らしたことにしていい?
おねしょジョボジョボおじさん。
いっぱい出せるように、頑張るね。
……布団汚しちゃったら、おじいちゃんとおばあちゃん、困るかな。
お客さん用の布団だもんね。
布団が濡れないように、出すときは全部おじさんに浸み込ませるね。
これぐらいギュってくっついたら、おじさんが全部吸い取ってくれるかな。
もっとかな。
おじさんの脚、毛むくじゃらだね。
ジャングルかな。
汗でしっとりしてるから、熱帯雨林かな。
脚くっつけてスリスリしてたら、おじさんの毛が私から生えてるみたいな感じになってきた。
脚のムダ毛って、いつ生えてくるのかな。
ふわぁ~あ……。
おじさんのムダ毛、一本ずつ抜きながら寝ていい?
ダメ?
おじさんの脚、スベスベだったらどんな感じなのかな。
モジャモジャのままでも気持ちいいけど、抜いたらもっと気持ちよくなるかも。
抜いてあげるね、今度……。
……おじさん、いつまでおばあちゃん家に居るの?
うちはね、明後日帰るんだって。明後日の朝イチで帰る。
サチカさんとユウちゃんは明日帰るって言ってたけど……。
おじさん、明日はまだ帰らない?
じゃあ……明日も遊ぼうね。
ふわぁ……。
明日は四時起きね……。
……起きれないの?
じゃあねぇ……私が四時に起こすから、一回で起きてくれたら……おはようのチュー、してあげる……。
一回で起きなかったら、二回目からは腹パンで起こすね……。
ちゃんと起きるまで、10秒ごとに殴るね……。
ふわぁ~ぁ……。
……おじさん、もう寝る?
うん……また明日……。
……あ、そうだ……寝る前に、おじさんのムダ毛を……一本ずつ……抜くんだった……。
……ダメなの?
そうだったね……そうだった。
じゃあ……一緒に……ソロモン72柱、数えよ……。
アモンが一匹……ベリアルが一匹……クロケルが一匹……ダンタリオンが一匹……エリ……すぅ……すぅ……すぅ……。
おじさん……むにゃ……んぅ……ん……。
すぅ……すぅ……すぅ……。