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プロローグ(後編)

<清野円> 私の名前は清野円 このセイントマリア学園の生徒会長 今私はある教室に向けて歩いている 最近頻発して起こっている不可解な事件 主に男性が大衆の面前で自慰行為の後に射精 または自身の精液にまみれた状態で発見される 間違いない・・・これは誰かが裏で操作しているいわば人為的なもの そしてついに、恐れていた事が起こった このセイントマリア学園でもその手口と同じ事件が発生。 最初の事件の概要はこうだ。 鈴木太郎、運動、成績ともに宜しくなくさらに友人なし しかしいたって平穏な性格で滅多に口を開く事さえない そんな彼が10月11日蛯原先生の担当する国語の授業で クラスメイト全員の目の前で自慰行為の後射精 その直後の鈴木太郎に対する蛯原先生の異常なまでの懲罰・・・ そしてそれを初めとして学園内部で同じような事件が数件発生 どれも大衆の面前でのいかがわしい行為 偶然に起こった事件にしてはあまりに不自然だ マリア・・・最近では学園内でそのような噂で持ちきりになっている。 害のある男たちを排除する女神だと。 くだらない。これは邪悪な意思を持った者による作為的な事件だ 独自に調査した結果、何かしらの手がかりになると思われる事実が判明した。 第二の事件の当事者である生物担当教師の池田仁 彼が最も好意を持っていた人物の名前が桜瑞樹 そして第一の事件の当事者、鈴木太郎が異常なまでに性的に好意を抱いていた 人物が2名それが私と・・・そして桜瑞樹 これは単なる偶然だろうか 桜瑞樹・・・最初の2名の当事者に最も深く関わっている共通の人物。 そしてさらに生物担当教師、池田仁が精液まみれで倒れていた10月15日 発見される2時間前に生物準備室に桜瑞樹が入っていったのを見たという目撃情報 ここから彼女がこの事件で何か重要な鍵を握っているのではないかと推測できる。 鈴木太郎の事件の後の桜瑞樹の言動。 一見すればごく普通の学園の生徒。 しかし、どこか違和感があるのだ。 時折見せる全てを見透かしたような表情。それは私の考えすぎなのだろうか。 私の頭にひとつの図式が浮かんで離れない。 マリアイコール桜瑞樹・・・ だとしたらどうやって操っている? それだ。それさえ分かればこの事件の真相もはっきりするだろう。 多少リスクのある方法だが仕方がない。 桜瑞樹の属する教室のドアが見えてきた。 <清野円> 今は体育の時間か・・・ 桜瑞樹の席は・・・あれね (一見普通の生徒の席である。 綺麗に整頓された教科書とノートが入っている机 そして机の横につるされているバッグ どこも変わったものはない。 しかし、なんだ?この違和感。ここに何かある気がして ならないのはただの考えすぎなのか? そのとき。。。) ん?これは・・・ (机の中の整頓された教科書とノートの列 そのなかに1冊だけ他とは異質な黒いノートを発見したのだ) ダ・・・ス・・・ノート? (白い文字でダスノートと書かれた真っ黒な表紙のノート 心臓の鼓動が早くなっているのが自分でも分かる。 開いてはならないという直感が働いた。 しかし、私はその衝動に我慢する事ができなかった) え!!うそ・・・なに・・・これ (そのノートの1ページ目にノートの使用における制約が記されていた。 ノートに名前を書かれた者が射精すること さらに、その射精の状況をコントロールできること。 その他ノートを使ううえでの詳細が合計で8つ記されていたのだ。) これだ・・・ 桜瑞樹はこのノートを使って男を操っている! でもウソだ・・まさかホントにこんなことが・・ (信じられない・・・いやそのとき私は信じていたのだと思う。 あまりの異質な事件。そしてこの異常なまでに雰囲気をかもしだしているノート それに、ページをめくるとこれまで起こった事件と一致する 事実がノートに書かれていたのだ。) とめなければ 桜瑞樹を止めなければ! このままこのノートを破棄してしまったほうがいいのか。燃やしてしまったほういいのか。 いやダメだ。ここまで常識外れた効力を持つノートだ 安易な考えで行動してはならない。このノートのルールにのっとった方法で 桜瑞樹の行動を止めなければならない。 どうする?どうしたらいい? (そのとき、ノートに記された制約の8つ目の文章がふと目に止まった。 最終ページの所有者の欄に名前を記入することでその者がノートの所有者となる) これだ! 桜瑞樹からこのノートの所有権を奪ってしまえば桜瑞樹はこのノートを使って 男達を操作することはできない。 (私はすぐさま最終ページにあるノート所有者の欄を発見した) これで終る・・・ これまでの忌まわしい事件もそして桜瑞樹の邪悪な行動も この所有者の欄に名前を書き込みさえすれば! は!桜・・・瑞樹・・・・!!! <瑞樹> うふふ。清野先輩♪

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