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■むすめ02:父と弟のために母親役をするむすめ
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ほら、太郎。お風呂には肩までつからないとね……え、私と一緒がいいの?
はいはい、分かったわ。ふぅ……今日は50まで数えるのよ?
大丈夫、お姉ちゃんと一緒にね?
はい、い~ち、に~い……ふふっ、いい子だね。ん?
お姉ちゃんと一緒に入るお風呂は気持ちいいから好き?
そう、ありがとう……え、お父さんは乱暴だからイヤ?
あ、あはは。まぁ、男同士だものね。お母さんみたいに気づかっては……あ、ごめん……え、平気?
毎朝毎晩、ちゃんとご挨拶してる?
そう、太郎は偉いね。礼儀正しい子に育ってくれてる……。
きっと天国のお母さんも喜んでくれてるよ。うん……え、私がいるから寂しくない?
そう……私も頑張って太郎のお母さんになるからね。え、それじゃお姉ちゃんがいなくなる?
あはは、そうだね……私はお姉ちゃんだもんね。でも、お母さんみたいになれるように頑張るから!
さーて、続きを数えようか。どこまで行ったっけ……うーん、最初からにする?
……うちはお母さんが数年前に亡くなったけど、お父さんと弟の太郎、そして私の3人家族で平凡に、幸せに暮らしてる。仕事で忙しいお父さんに代わって、私がお母さん代わり。
そのせいで好きだった水泳部もやめてしまった。最初は色々と辛かったけど今はもう慣れたものだ……ただひとつを除いて。
わっ! お、お父さん!?
なによもうっ、3人で入ったら狭いっていつも言ってるじゃないのっ……そ、それに前!
隠してよね、年頃の娘の前なんだから……え、太郎は喜ぶって?
ちょっ、太郎! 金玉ブラブラとか言わないの!
あぁもう、それよりお父さんっ、出てってよ!
うっ……そ、そんな情けない顔しないでよね、もうっ……分かったわよ、一緒に入ればいいんでしょ?
で、でももう少しデリカシーを持ってよね……私だって、年頃なんだから……。
そう、最近お父さんがやたらと私とスキンシップを取りたがっているというか……なんとなく目がエロい。こうしてあからさまにペニスを見せつけてきたり、私のオッパイを見たり。
見るというか、ガン見したり、場合によってはさわってくる。最初は肩や背中だったけど、今はお尻や胸にまで手を伸ばしてくる。最初は冗談のつもりかと思ってたんだけど……。
どうやら、エプロン姿の私にお母さんの姿を重ねているらしい。お父さんはお母さんのことをとても愛していたから、亡くなって悲しいのは分かるし、人恋しいのも分かる。
もちろん、私だってお父さんのことは好きだからあまり無碍にもしたくはない。ないのだけれど……こう、あまりにも熱い視線を向けられるのは、ちょっと困る……だいぶ、困る。
あぁもうっ、お父さんくっつきすぎ!だから湯船に3人はキツイってば!
え、お母さんとは入ってた!? そ、そんな言い方ズルイ……というか、年頃の娘なんだから遠慮してよ~!