プロローグ
ふう。あら、私を呼び出したのはあなたですか?
ふふ。何も言わなくてもわかっていますよ。さあ、この鏡の中に入るのです。
ん? 入らないのですか?あらあら。そうでしたかそうでしたか。
私はてっきり、この過酷(かこく)あふれる世界に愛想をつかしてこちらの世界に永住しようと
私に救いを求めてきたと思いまして。ふふふ。
あ、その本に書かれたおまじないを試したのですか。ふううん、はぁはぁ。なるほど。
鏡の女神様を呼び出す、聖なる儀式。理想の自分になれる、女神様が叶えてくれる――。
ふふふ。くすくすくす。あなたはその本の内容をまに受けて、こうして私を呼び出したわけですね。
そうですかそうですか。ふふ。まあいいでしょう。あなた、結構楽しめそうですしね。
いいですよ。理想の自分。あなたの未来、私が導いてあげましょう。
安心してください。私は女神様ですからね。ふふ、ふふふ……。
では、始めましょうか。
まずはこの大きな鏡を見つめてください……。
何が映っていますか? それを私に教えてください。
すべてはここから始まるのです