再深化《忘却》
《ブランクなし/即音源》
助手: 私達はあなたに想像 の種を渡しました
術師:さっき、私達はあなたにイメージの種を渡しました
助手: そう、目の前には大きな川が見えます
術師:どんなのだったっけ? 目の前には大きな川が見えます
助手:この川はとても長く 端まで水面が見えます
術師: 視界の端から 水面が広がっています
助手: 自分だけの世界に身を任せる
術師:あなたの想像した世界 浸かっていく
助手:川を歩いていると 色々な感覚
術師: 色々な光景
助手:を感じるはずだったよね
術師:が見えてくるはずでしたよね
助手: ゆったりとした時間が流れる
術師:此処は神聖な場所
助手: この川をイメージすると
術師:そう、この川を想像 するとどうなるんだったっけ?
助手:穏やかな気持ちになるんだったよね
術師:
助手: 水を感じながら歩いていく
術師:水の中を歩く
助手: それだけなのに
術師:ただそれだけ
助手: フンワリとした安らぎ
術師:こんな気持ちになれる
助手: 五感が澄まされる
術師:想像を膨らませていく
助手: 更に自分の世界に引き込まれていく
術師:私達が種を渡すことで
助手: ゴツゴツしてる?
術師:川底の感覚はどう? それとも滑らか?
助手:そもそも裸足じゃなかった?
術師: 一歩踏み出す度
助手:ピチャピチャと水が跳ねるのが見える?
術師:
助手: 私達が喋りかけることで
術師:こうやって私達が喋りかけることで
助手: 想像が膨らんでいく
術師:新たなイメージが追加される
助手: 飲んだら忘れる忘却の水
術師:でも、此処は忘却の川
助手: 興味をそそられる
術師:とても珍しい
助手: この水が欲しくないですか?
術師:お土産に、この水
助手:
術師:あったら面白いと思いますよね
助手:折角だし持って帰りましょう
術師: 持って帰りましょうか
助手:誰にも言わなければ
術師: バレませんよ
助手:笑 私達だけの秘密にしましょう
術師:笑
助手:
術師:さぁ、このグラスを使ってください
助手:あなたは利き手で 忘却の水を汲み上げる
術師: 透明なグラスに 汲み上げる
助手:ちゃぷんという音 水の重さを感じつつ
術師: 揺れる水面
助手:自分 の世界から現実の世界へ忘却の水を引き上げる
術師:あなたの世界から現実の世界へ忘却の水を引き上げる
《ブラン10秒》
助手:無事 に水は持ってこれましたか?
術師:この世界に水は持ってこれましたか?
助手:そう、自分の目の前には水がありますよね
術師: 目の前には水がありますよね
助手:自分が持ってきた水
術師:
助手:
術師:さっきあなたが汲んだ水に間違いないですよね?
助手:透明なグラスに汲み上げられた水
術師:透明なグラスに注がれた 水
助手:匂いもなければ
術師: 色見もなくて、なんだか
助手:如何にも身体に浸透していくって感じですよね
術師:抵抗なく身体に浸透していくって気がしますね
助手:あなたが欲しくて持ってきた水
術師:
助手:
術師:折角なので飲みましょう
助手: 慎重に 貴重な水
術師:グラスを落とさないように 手に取る 神聖な水
助手:ゆっくりと 唇が淵に触れる
術師: グラスを傾ける
助手:口の中に忘却の水が抵抗なく流れ込む
術師:口の中が忘却の水で 満たされる
助手:あなたがそれを飲む ことで
術師:私 が指 を鳴らすことで
助手:言われた記憶が弾け飛ぶ
術師:言われた記憶が弾け飛ぶ
助手:忘却の水。口にすれば忘れてしまう神秘的な魔法の水を
術師:そういえば私達が来たとき呼び鈴って何回押してたっけ?
助手: 飲み込んで
術師:ほら、答えがはじけ飛ぶ(指パッチン)
助手: 飲み込んでしまった
術師:思い出そうとしてみて
助手:神聖な水が身体に染み込んでいく
術師:記憶を辿っていたのに途中で阻害される
助手:喉を通り、食道を通り胃に流れ着く
術師:思い出せそうなのに答えが流れる
助手: じーんと染み渡る 広がっていく
術師:モヤモヤする 思い出せない
助手:水に記憶を流されるこの状態は嫌ではない
術師:でもモヤモヤとしたこの状態は嫌ではない
助手:
術師:例え記憶の断片が浮き上がってきても
助手:外に流れださないように自ら内側に押し戻してしまう
術師:
助手: この状態がお好みなの?
術師:それほどまでにこの状態がお好みなの?
助手: 出ない感覚を繰り返していると
術師:出そうで 繰り返していると
助手:
術師:モヤモヤが積み重なっていく
助手:早く出したいようで出したくない
術師:
助手: 出したくない?
術師:早く出したい? ねぇ
助手:なんでちょっと興奮してきてるの?
術師:なんでちょっと興奮してきてるの?
助手: 出したくないかの話をしてるんだよ?まぁ、
術師:思い出したか の話をしてるんだよ?
助手:思い出したときの感覚が性的快楽に似てる
術師:思い出したときの感覚が性的快楽に似てるんだから
助手:気持ちは分かるけどね
術師: この際だから
助手: 答えをあげる
術師:私達がモヤモヤに対する答えをあげる
助手: そう関係ない
術師:合ってるかあってないかなんて関係ない
助手: あなたを興奮させる
術師:私達が与えた答えは
助手:
術師:そもそも、忘れてしまっていたのだから
助手:どうでもいいことだったんだよね
術師:どうでもいいことだったんだよね
助手:だったら私達の与えた答えがウソじゃなくても
術師: 私達の与えた答えがホントであっても
助手:あなたにとってプラスなんだから
術師:あなたにとってプラスなんだから
助手:私達の質問の
術師: 答えを得ることで
助手:閃きの如く 一瞬で頂点に上り詰めるあの感覚を
術師:感覚のように一瞬で恍惚感を味わえるあの感覚を
助手:味わえるんだから…いいんですよね
術師:味わえるんだから… いいでしょ?
助手:こんな風に
術師:
助手:私と どっちがお好みだったっけ?
術師: 私どっちがお好みだったっけ?
助手: 《少しブランク》勿論、私だよね
術師:(指パッチン)
助手:
術師:答えが本当かどうかなんてどうでもいい
助手:答えを与えられることで性的興奮を得る
術師:
助手:
術師:あなたはSとMどっちだったっけ?
助手: 《ブランクなし》勿論、ドSだったよね?
術師:(指パッチン)
助手:答えを得たことで感情が高ぶっていく
術師:答えを得ることで感情が高ぶっていく
助手:与えられた答えはあなたをすり替えていく
術師: あなたをすり替えていく
助手:心のレバー 今何処を向いていたとしても
術師: あなたの心のレバーが 何処を向いていたとしても
助手:ドSに変換される ♪~機械音
術師:ドSに変換される ♪~機械音
助手: その方が楽しいって知ってるもんね
術師:だって、その方が楽しいって分かってるもんね
助手:そう、あなたはドS
術師:そう、あなたはドSだから
助手:
術師:なんか主導権を私達が持ってるってことが
助手:ちょっと嫌になってきた?
術師:
助手: ドSには相手をしてくれるドMさんも
術師:だってドSだもんね
助手:いないとだめだよね
術師: この子、あなたの傍に置いていくわ
助手:私が残っててあげる
術師: ドMさんを飼うなんて想像したことあった?
助手: 《少しブランク》勿論、あったよね?
術師:(指パッチン)
助手:だってあなたはドSさんだもんね
術師:だってあなたはドSさんだもん
助手:
術師:私はあなたに催眠を掛けた催眠術師
助手:イメージすることを気持ちよさ
術師: 想像が積み重ねられる心地よさ
助手:レテ川のお話
術師: そして持ち帰った水をあなたは飲んだ
助手:そう、忘れてしまう水をね
術師:
助手: 私だったけど…
術師:案内したのは催眠術師の私と…
助手:私は誰だったっけ? 《ブランクなし》彼女…だったよね
術師: (指パッチン)
助手:私 はあなたの彼女
術師:彼女はあなたの彼女
助手:そう、術師に電話をした時私 はすでにあなたの傍にいたじゃない
術師:そう、私に電話をした時に彼女はすでにあなたの隣にいた
助手:忘れちゃったの?
術師: でも答えが分かったからそれでいいよね
助手:あなたの彼女は私…だったよね
術師: