01
ただいま~……わぁ!
ラブ、今日もいい子にしてた?
あはは、はいはい。
寂しかったね。
私もラブといられなくて寂しかったよ~。
ん~っちゅ♪
あっ……あぁん。
元気過ぎだってば。
着替えちゃうから、ちょっと待っててね~……っあ。
あんっ、こらもうっ。
抱き付いてたら着替えられないでしょ?
私が着替えられないと、一緒に散歩にも行けな……あっ、ひゃあ!
あぁもーっ、元気良すぎるってば!
わかった、わかったからね?
先に着替えさせてよ。
そしたら、二人でお出かけしようね~……はーい、おりこうさん。
今のうちにっと……んしょ。
ん、んん……そうだ。
ねぇラブ?
今日学校でクラスメイトの子とお喋りしちゃったんだ~。
しかも、お昼に一緒にお弁当食べながら……ねぇ凄くない?
えぇ、ちゃんと喋れたかって?
もちろんだよ。
私だってお喋りくらいできるんだから……ラブとだって、こうしてちゃんと喋れてるでしょ?
……そ、そりゃ、もう何年も一緒にいるラブと、新しい学校じゃ違うけど。
でもほら、クラスの子たちだってみんな新しい環境なんだから、私だけが特別じゃないって言うか……ふふっ。
私、頑張ってたくさん友達作るね。
……だけど、私の一番はラブだから♪
さーて、それじゃお散歩行こうかっ……わ!
あ、あはは。
はいはい、お待たせっ。
今日も元気いっぱいで、私も嬉しいよ。
あなたが元気でいてくれることが、私の元気の源なんだから。
ふ~……ただいまぁ。
あぁもう、ラブったら。
元気すぎるのも困りものね……私はあなたと違ってあんなにいっぱい走ったら疲れちゃうのよ?
だからって手を放すワケにはいかないし。
それに……んもうっ、可愛い女の子を見るとすぐに近寄っていくし~。
ラブもお年頃なのはわかるけど、私にはまだ早いって言うか、目の毒なんだからっ……まぁでも、しょうがないか。
ラブもそろそろお嫁さんが欲しい年頃だもんね。
青年男子として、可愛い子を見かけたらすぐにアプローチって言うのは、むしろ健全なことなのかも……うぅ、だからって今日のは駄目。
あんな小さな子にまでアプローチするなんて、どう考えても駄目なのよ?
だって体の大きさが違いすぎるし……そ、それに、うぅ……うーん、あんな小さな子でも大丈夫なのかな?
ううん、やっぱり駄目。
ラブにはちゃんといいお嫁さんを見つけてあげないと!
少なくとも私以上の子じゃないと、うちのラブとの交際を認めるわけにはいかないわ!
……って。
私以上って何よ、私以上って、あはは。
私が認められる相手っていうことね?
そうでしょ?
ラブには、ちゃーんとお似合いの相手を見つけてあげるから、もうちょっとだけ待っててね。
ふ~~……お嫁さんかぁ。
恋の季節よね……私も、あの学校で恋人を作ることになるのかな。
ううん、まずはそれ以前の問題よね。
恋人よりも、ちゃんと友達が作れるかどうかの方が問題。
そのためには、もっと積極的に行かないといけないって、わかってはいるんだけど……うん。
ラブみたいに積極的なアプローチができるようにならないとね。
……はーい、参考にしまーす。
んふふっ、参考って言っても、素敵な男の子を見つけたら駆け寄ってじゃれつくなんて真似、私にはできないんだけどね……はぁ~、ラブとならいくらでもじゃれ合えるし、それに、んん。
こうしていくらでも抱きつけるのにね……んん、いい匂い。
私、ラブ以上に好きになれる人なんてできるのかな?
そうだよね、友達でも恋人でもいいけど、ラブよりもって……うーん。
無理じゃない?
あはは、無理っぽ~い。
は~、そんなこと思ってるから駄目なのかな……ねぇラブ?
私に友達……恋人ができたりしたら、イヤ?
んっ、んん、そう、そうよねっ。
ラブと一緒にいる時間が減っちゃうことになるんだもんね。
それは私もイヤだなぁ……あぁ、いつでもどこでも、ラブと一緒にいたいな。
もっともっと、近くにいたい……近くに感じたい。
学校の時間離れてるのも寂しくて、友達のことより恋人のことより、ラブのこと考えてるよ……ラブはどう?
昼間、一人でお留守番してる時……寂しいに決まってるよね。
ごめんね?
は~……いっそのこと、ラブと恋人になれたらいいのになぁ。
学校なんて行かずに、いつも二人で一緒にいられればずっと嬉しいままなのに。
ねぇラブ~♪
んふふ、んん、ん……んん。
ん?
……んあ!?
あぁもうっ、ラブったらまだココこんなにしてたの?
いけない子ねぇ……さっき会った可愛い子ちゃんのコト思い出してるんでしょ?
まったくもう……もう……。
うーん、これは本当に早くお嫁さんを見つけてあげないと駄目かも……でも、お嫁さんかぁ。
ラブのお嫁さん……うぅん。
なんだか、しっくりこない感じ。
私がずっと側にいたのに、ねぇ。
ラブが私以外の女の子となんて……私以外の?
むぅう……どうしようラブ。
私、なんだか許せないかも。
あっ、そっか。
ラブだってそうだよね?
私に恋人なんて……親しい人なんて。
うん、わかった。
やっぱり私、ラブより大事な相手は作らないことにするね。
そしたらラブも、私のことが一番大事でしょ?
あ、あはは♪
そうだよね、私ずっとラブと一緒にいる!