005_お疲れ様でした、ご主人様。
「本日もお疲れ様です、ご主人様。ほ・ん・と・う・に、お疲れ様です」
「それでは、ごゆっくりおやすみくださいませ」
「あれだけの回数頑張ったのですから、今夜はゆっくりとお休みになられるかと思います」
「では、明日の朝もいつも通りの時間にお目覚めを――」
「……寝る前のお願い? ですか?」
「まさかとは思いますが……どのようなご用件でしょうか、ご主人様?」
「はいはい、寝入るまでお手を取っていれば宜しいんですね」
「全く、驚かせないでください」
「では、ご主人様のお手を拝借して――」
「……嬉しそうにするのは自由ですが、これも業務の一環だということをお忘れなく」
「それではご主人様、変な気を起こしてしまう前にさっさとお休みになられてくださいませ」
「……はいはい、ちゃんと寝入るまでおりますので大丈夫ですよ」
「全く、本当に……ご主人様はご主人様なのですから」