エピローグ
;深夜
「……裸のご主人様が自分の上で無防備に寝てる……据え膳食わぬは、なんて状況……どうしようか、悩んで悩んで……悩み疲れて寝るとか、本当に根性なしっていうか、小心者だよねぇ」
「……あんただぞ、あーんーたー……気持ち良さそうに寝ちゃってさぁ……寝たふりしたら、襲ってくるかなーとか思ったけど、やっぱり無理だったか」
「……ま、ちょっと誘ったらすぐにケダモノみたいに襲ってくるってのも嫌だけどね……ふふ、そこら辺、やっぱりあたしも我が儘なんだよねぇ……ま、それに辛抱強く付き合ってくれるあんただから、手放す気なんて無いけどさ」
「……寝てるから言うけど、別に誰とでもこんな事するとか、あたしはそういうんじゃないんだから……って、言い訳しなくても判ってると思うけど……あんただから、してるんだからね?」
「それなのに小心者で臆病者だから、こっちがこんだけ誘っても強引にはしてこないし……このままじゃ処女、あんたの物にならないかもしれないんだからね?」
「……だからさ……ちゃんと……あんたから奪ってよ……我が儘言うし、あんたのご主人様ってのも嘘じゃ無いけど……あたしだって女の子なんだからさ、最初の最初、いっちばん最初くらいは……あんたが本気なら、素直にリードされてあげる」
「……なーんて、本当にそれが出来ればこんな事になってないよねー……はぁ、もう……鈍感、変態、ロリコン……ふふ、でも……嫌いじゃない、かな?」
「……あたしも寝よ……明日もあるし……くすくす……また、色々いぢめてあげないと、だしね」
;最後のおやすみは優しい声音で
「んじゃ、おやすみー……あたしがお布団になってるんだから、良い夢見ないと怒るからね、ふふ……ん、ちゅ……おやすみ……」
;3秒程度間