Track 3

導入

左: 右:それでは、まず、あなたに催眠を掛けていきましょう 左:            既に私達の誘導はあなたと 右:と、言いたいところですが 左:話し始めた時から始まっていましたよね? 右: 左:   声に集中している   私達が言ってた 右:私達の声が      頭の中に 左:    回転した   もしくは    目眩が 右:グルグルと   光景が思い  起こされて 左:     頭が 揺らされる    体感が 右:クラクラと意識が    錯覚に陥り 左:  反発心が 生じてもおかしくない 右:声によって様々な   ダメではない 左:変化するのは 右:      とても良い反応 左:仮にそうなっても     反抗しようと 右:  催眠に   掛かってる 左:   思うほど  深く 左:思えば    更に   左:     掛かっていく 右:はめられて 左:   催眠に掛かる 右:これが催眠    意図しなくても 左:勝手に流されていく 右:   変性意識  に沈められる 左:例えば、あなたの利き手からロボットに変えていきます 右: 左: 右:と言われて、意識は利き手に向いたはずです 左:いいですよ?そのまま 右: 左: 右:利き手が意識されて、私達が「重くなる」と 左: 右:暗示を言って、その通りになったら 左:面白いと思いませんか? 右: 左:あなたが利き手を意識した事で 右:あなたの利き手 左:利き手だけが、重く 右:利き手だけが   重く感じられてくる 左:ロボットは何で出来てるんでしたっけ? 右: 左:        鉄の冷たさも感じられる 右:そう、鉄の重さが      感じられるかもしれない 左:あなたはロボット 右:        鉄で出来ている 左:丈夫な鉄 右:    真っ直ぐな鉄 左:だから、曲げられない 右:    曲げられないのは分かりますよね? 左:重くて 右:   冷たくて 左:通電していない        ただの鉄の塊 右:       あなたはロボット 左:          あなたは動かない 右:私達が指令を出すまで        動けない 左:次は逆の手 右:     利き手がロボットになってるのに 左:そっちの手だけまだ人間なんておかしいと思いませんか? 右:              おかしいと思いませんか? 左:       利き手は何で出来てるんでしたっけ? 右:思いますよね? 左:    冷たくて    鉄だから重たい 右:温度は?    重さは?    重たいんでしたよね? 左:そして、まだ私達は何も指令を出していない 右:      私達は何も指令を出していないから 左:      出来ないんでしたよね? 右:動かすことは出来ない 左:   ヒンヤリと 右:鉄の塊     横たわってるだけ 左:次は右足 右:    ほら、右足に意識が振られる 左:さっき利き手を意識したら     重く 右:            どうなって 左:     ヒンヤリした塊 右:どう感じて       そう、ロボットに 左:          指令があるまで動けない 右:なったんでしたよね? 左:        動かそうとも思えない 右:指令があるまで、動かそうとも思えない 左:「動かす」考えがないから 右:            通電してないから 左:指令が無ければ、あなたの身体は重たい鉄 右: 左:           左足も右足と同じ 右:残りは何処だったっけ? 左:            重くて 右:右足の感覚がコピーされる   冷たい 左:動けない 右:    動かせない 左:次は何処?  内蔵の代わりにエンジンと配線を詰めてあげる 右:     胴体 左:       四肢を動かすことも出来ないもんね? 右:配線が無ければ 左:      私達の指令 右:大事な大事な 左:伝える事が出来ないもんね? 右:伝える事が出来ないもんね? 左:両足に伸びるコード   黄色や青 右:         赤や緑 左:        配線や基盤に変わっていく 右:身体の中の神経が 左:         新品だから部品も綺麗で 右:ハンダで固定されて 左:          絡まりあう配線 右:複雑に伸ばされる配線 左:あなたの身体をしなやかに動かす為 右:                隅々まで張り巡らされる 左:右手にも    足元と同じ 右:    左手にも 左:    お腹の中も   背中も 右:下腹部も     胸部も 左:     何本ものコードで繋がっている 右:首元だって 左:           大事な大事なコードを 右:私達の指令を伝える配線 左: 右:丈夫な鉄で覆ってあげると 左:当然、重さが感じられるよね? 右:              今までと同じ 左:四肢よりも、頑丈で、分厚い鉄で覆ったんだから 右: 左: 右:四肢よりも、感覚が強く感じられるかもしれない 左:あなたの身体はさっきと比べてどう変わりましたか? 右: 左:   どう変わって 右:どこが      どうなってるんでしたっけ? 左:次は、残った頭を変えていきますが 右:                その前に―― 左:                  私 右:皆様、お気づきかもしれませんが、私と 左:タイミングによって復唱していた 右:         復唱していたっていつから気づいていました? 左:左右から同じような言葉を 右:         言葉を言われると 左:片側から話されるよりも 右:           頭の中に焼き付いていく 左:復唱された事で今のように 右:            術師が二人いる場合 左:左右にいる場合とても効果的 右:       とても効果的ですが 左:もし、二人が別々の事を言ったら―― 右:                 どうなると思いますか? 左:例えば 右: