01.どんな状態?
おー、おーーーいってばー
ほら、目を覚まして
ねぇ、ここがどこだか、わかるかしら?
君は今、とある部屋にいるの
壁や床は、コンクリートできているけど、古い建物なのか、どこもボロボロ
傷んだコンクリートの天井からは、オレンジ色の電球が一つ、ぶら下がっているだけ
その電球も、チカチカと、ランダムな点滅を繰り返して、部屋の中は薄暗い
広さは…そうね、君が通っていた、小学校や中学、高校の教室と同じくらいの広さ
無機質なその部屋は、部屋というより箱の中のような感じ
ねぇ、今君がどんな状況にいるのか、わかる?
仰向けで、天を仰ぐように寝転がっている
目隠しをされて、私がどこにいるのか、声で判断するしかない
気が付けば、君の手と足が、手錠で固定されている
手首と足首に、冷たい手錠が巻かれていて、君の四肢は、動かない
金属の骨組みの、病院や、学校の保健室にあるようなベッドの上
その骨組みに、君の手足が、手錠で繋がれている
いや、君はベッドに、拘束されている
手足を結び付けられ、顔には目隠し
動くことも、見ることもできない
…ねー、私の声、聞こえてる?
耳は特に何もしてないから、私の声は、聞こえるよね?
君に薬を嗅がせて意識を失くして…
手錠をかけて、動けないようにした、私の声が…ね?
んー?なんでこんなことをしたのか、気になるの?
「こんなこと」っていうのは、手足を縛られ、目隠しをされた、今の状態のコ・ト
私ねー、前からずーっと、君のことが好き、だーいすきなの
君のことがあまりに好きだから、こうして連れてきちゃったのよ…
君は私を見ると、逃げるように距離を取ったりしたでしょう?
私は君が好きだから、ずーっと君の傍にいたいだけなのよ…?
それなのに君は、いつも私から逃げようとするんだもの…
じゃあもうこうやって、無理やりにでも連れてくるしかないよね?そうだよね?
んー?どうしたの?もしかしてー、私が怖いのー?
大丈夫だよー、だって、私はこーんなに君の事が、大好きなんだもん…
だから、これから私が、君の事、たーっぷり、気持ちよくさせてあげちゃうねー
もう私の事なしじゃ、生きられないようにしてあげちゃう…
私が最初から最後まで、ぜーんぶしてあげるから…ね?