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はっ、はっ、は……せんぱ~い! ふぅっ、先輩っ、今日も一日お疲れ様でした。
はぁ、はぁ、それでは、一緒に部活動に参りましょ~う。
はぁ、それとも帰りましょうか。
あはは、走ってきたから疲れちゃいました。
今日はもう帰って、途中、先輩とお茶しながらゆっくり語り合うのがよろしいかと……あれ、駄目ですか? ちぇ~、しょうがないなぁ。
いえいえ、いいですよ。
部活動に参加するのも学生の努めですから……それに、これがなければ先輩とも出会っていなかったでしょうし、って。
う、うわっ、怖っ! そんなことがあり得たなんて!
でも、そもそも同じ学校でなければ会えませんでしたし、同じ地方に住んでいなければ……日本に住んでいなければ! ……あれ、大げさですかね。
そんなことないですか? えへへ。
私、先輩に出会えてとっても幸せです。
その上こうして、お、お付き合いできてるなんて……幸せすぎて、どうにかなっちゃうかも。
もしくは、どうにかされちゃいたいかも?
どうにかって、どういうコトか、知りたくありませんか? 知りたいですよね……ふふっ、嬉しい。
先輩には、もっともっと私のこと知ってもらいたいです。
いろんなことを。
そのためにも部活行きましょ。
そして2人で新たな技を開発するのです! ……え、ワザってなんだって……ん~~、なんでしょう? あはは、テキトー言っただけなので分かりません。
でもでも、先輩には超必殺技がありますよね。
え、何それって……それは、私を籠絡する技ですよ……とっても情熱的なあの告白、私、一言一句忘れたりしません……んふ♪
あんな言われ方したら瞬殺です。
あっという間に籠絡されて、先輩の腕の中に収まりまくりですよ……ほら、こんな風に! えへへっ、先輩の腕ゲット~~、抱きつきまくり!
あれあれ? 何を恥ずかしがってるんですか。
自他共に認める恋人同士なんですから、腕を組むくらい当たり前じゃないですか……え? 冷やかされてるって……はい、そうですね?
いいじゃないですか。
やっかまれるのは幸せなカップルの証ですよ。
羨ましがってるだけです。
むしろ見せつけてあげましょう。
堂々としてれば、ああいう人たちも何も言わなくなりますよ。
ん~~っ、終わった~~。
今日も1日楽しかったですねぇ。
これはやっぱり、先輩と一緒に部活動を楽しんでいるからでしょう……なので、授業中は結構寂しいのです、しょぼしょぼ。
一日中部活ならいいのに、そう思いませんか? お、思わないんですかっ、そんな! ……って、それはそうですよね。
さすがに部活ばっかりというわけには……でも、先輩とはいたい。
本当はずっとずっと先輩と一緒にいたいんです。
クラスが違うのが残念、学年が違うのが残念……帰るお家が違うのが残念です。
なので、明日まで寂しくならないおまじないをください。
ふふ、あんまりキョロキョロすると余計に目立ちますよ? はい、いつものおまじないです……せんぱぁい、んっ、ちゅ♪ んぁん、少ないですよぅ。
もっと……んっちゅ、ちゅっちゅ。
んはぁ~、幸せ~♪ 先輩はどうですか? これで、明日私に合うまでの寂しさを紛らわせますか? ……ホントに? えへへ、嬉しい。
それじゃもう一度……あぁん、もう一度~~!