塗り薬
まずは~、これかなあ
軟膏タイプの、塗り薬にしましょう
ほのかに甘ーい香りがする、
塗られると、もっとリラックスしちゃう塗り薬
あなたの身体をさらにほぐして、
治療の効果を高めるためのお薬ですよ
さて
もう一度、繰り返しますが
意識を集中させたり、発散させたり
意識の場所をシフトすることで、
あなたの感覚は、ある程度操作できるんです
意識を一部に集中すれば
その部分の感覚は一時的に敏感になります
お薬に合わせて、体の部位を意識すれば
治療の効果も上がる、かもしれませんね
反対に、意識を発散させると
あなたの感覚もおぼろげになり、
だんだん、ぼーっとしてきます
治療によっては、
さっきの針みたいなものもあるかもしれませんから
意識を発散して、気にならないようにするといいですよ
それでは、説明はこのくらいにして
早速お肌に、お薬塗りましょうね~
じゃあ、くすぐったくてあんまり動かれると困るから
お薬を塗っている間は
意識を「発散」してみましょうか
ほら、やってみましょう
一度ぐーっと、伸びをしてー
身体の筋肉に意識を集中
そのまま、身体の力と意識を
だらーっ
これを続けると、意識がまた発散して
身体の感覚がさっきより鈍くなる
もう一回
ぐーっと、伸びをしてー
身体の筋肉に意識を集中
そのまま、身体の力と意識を
だらーっ
動くのも面倒になってくる
少し、眠たくなっちゃうかも
もう一回
ぐーっと、伸びをしてー
身体の筋肉に意識を集中
そのまま、身体の力と意識を
だらーっ
意識が、発散していく・・・
ベッドの上で、ただ寝転んでいるのが
ぼーっとして気持ちいい・・・
ほら、感覚の鈍くなったあなたの身体に
私の指が、絡み付いて
お薬を塗っていきますよ
でも、感覚がぼーっとしているから
それを心地よく、抵抗無く受け入れる
じゃあ、その状態のまま
私の指示した身体の部位に
ちょっとだけ、残った意識を集中してみましょうか
右腕 ぬり、ぬり
ぬり、ぬり
塗られたところの皮膚が、少しずつ
ぽかぽか温かくなってくる
左腕 ぬり、ぬり
ぬり、ぬり
温かくなると、塗り薬の成分が蒸発して
甘い、甘い匂いを、
さっきより感じるようになる
右足 ぬり、ぬり
ぬり、ぬり
塗り薬はじわじわとお肌から吸収されて
徐々にぽかぽかが身体の中に入っていく
左足 ぬり、ぬり
ぬり、ぬり
お薬がどんどんなじんで
あなたの身体が温かさに包まれる
最後に、おなか
ぬり、ぬり
ぬり、ぬり
私の指がおなかから背中へとすべり、
撫でられたところから
心地よい熱と、香りが広がる
さあ、どうですか?
私がこの部屋に来たときより
ずいぶんリラックスできたんじゃないですか?
あなた、お薬の効きが良いみたいですね
もしかして、お薬大好きなんですか?
それとも、身体に塗られるの
気持ちよかった?
ふふ
いい匂いも、部屋中に広がってきましたね
じゃあ、この心地よい状態のまま
次のお薬にいきましょうねー