プロローグ 水木ミズキはヒロインです
ミズキ 「やったー、終業式も終わって明日から夏休みだね」
ミズキ 「にしてもこんな日に教室の掃除当番なんて残念だったね」
ミズキ 「他のみんなはカラオケ行くとかいって逃げちゃったし……結局私達二人だけでやったし」
ミズキ 「わ、私は別にいいの、ほら私クラス委員だから!」
腕の腕章を見せるミズキ
ミズキ 「えへへ、このクラス委員のミツバの腕章かわいいよね。うちの学園の校章だけどお気に入りなんだ♪いつもつけちゃうんだよね」
主人公 「……昔からセンスがちょっとアレだよな……タイのそれとか(まぁ俺も人の事は言えないか)」
ミズキ 「んー、そうかなぁ……センス、変わってるかなぁ昔から……このタイもかわいいと思うんだけどなぁ……えんそっていう猫のゆるキャラなんだー、ほら、ヘアピンとお揃いなんだよ!」
主人公にヘアピンを見せるためにじっと見つめる
ミズキ 「どうどう?……え、顔近い……へっ (照れ)」
ミズキ 「……うわっぷ!」
こけてしまうヒロイン
少しの間沈黙が続く ヒロインは恥ずかしい 主人公はどうしたものかと考え中
ミズキ 「あたた……えへへ、あっくんの方ばっか見てたら転んじゃった」
ミズキ 「え、血が出てる……手当て……い、いいよ!このぐらいほっとけば……うっ(主人公の無言の圧力に逆らえない)……はい、手当て受けます」
小さい頃によく遊んだ公園に場面転換
公園はかなり広く水場や噴水があるタイプ 二人は噴水近くのベンチに座っている
主人公が飲み物を買って渡す
ミズキ 「この公園懐かしいなぁ……小さい頃はよく遊んだっけ……もう夕暮れだから誰もいないや……えへへ、絆創膏、あっくんに手当てして貰っちゃった……大切にしよっと」
ミズキ 「ふぇ、な、何でもないよっ!……あ、飲み物ありがとう」
ミズキ 「ギョクビタだぁ……好きなの覚えててくれたんだ……あ、ありがとう!……なんか、今日のあっくんいつもより優しいね……え、掃除を手伝ったお礼?そ、そうだよねっ!」
主人公横に座る しかし距離は離れ気味
少しの間 セミの声が響く
ミズキ 「……」
ミズキ 「うん、傷はもう痛くないよ……ありがとう♪この絆創膏いいね!かわいいから治ってもこのままにしようかな……うん、そうしよう!」
ミズキ 「えへへ、頂きます……んぐんぐ(飲む音)……ぷはぁ……美味しい、んー、夏だね」
ミズキはギョクビタが大好きで一気に飲む癖がある
ミズキ 「え、た、楽しみなの!?……も、もしかしてよ、もう、よ、予定とかそういうのがあったり……」
ミズキ 「そ、そっかぁ!夏が好きなんだ……そうだったよね!小さい頃から夏になると何だか元気だったよね。毎日プール行ったりしてたし」
ミズキ 「はぁー、よかったぁ」
ミズキ 「な、何がって、な、な、な、何でもないんだよ!うん!」
しばし沈黙が続く セミの声やら虫の声がよく聞こえる
ミズキ 「……」
するとベンチの前の噴水から水が出る
ミズキ 「あ、噴水が出たね……じゃあ六時だ。これ一時間ごとだから」
ミズキ 「ふふ……覚えててくれたんだ。小さい時あっくんとちゃんと出会ったのはこの公園だったよね」
ミズキ 「うん……もう10年ぐらい前なのかなぁ……あっくんこのベンチに座って噴水見てたよね……みんな砂場とかで遊んでるのにずーっと。ここって水遊びしてる子がいるぐらいで何もないのに」
ミズキ 「んー、思い出してみればあっくんってあの時から人と違うオーラあったかも」
ミズキ 「で、でもね……私、あっくんのそういうところカッコいいと思う!……って何言ってるんだろわたし!そ、そういう意味じゃなくてね……うううっ……あっ」
二人は偶然目があってしまう
ミズキ 「……」
立ち上がろうする主人公に覚悟を決めるヒロイン すごくぷるぷる震えながらか細い声で
ミズキ 「待って!あ、あのね……私、ずっとずっとあっくんに伝えたい事があったんだ」
ミズキ 「お、驚かないで聞いて欲しいんだけど……わ、私……私ね……」
ミズキ 「あっくんの事が大好きなの」
その時噴水がちょうど時間になり止る 後に残ったは沈黙だけだった?