チャプター3-1
やっほー、お兄さん。
……えー、どちら様ですかって、冷たいなー。アタシとお兄さんの仲じゃん。
アタシだよー、アタシ。ふふ、別に詐欺なんかじゃないって。
それにぃ、もうアタシが誰なのか、分かってるんでしょ?
だって、お兄さんの息遣い、少し荒くなってるよ。
電話越しなのに、はあはあって、まるで発情しちゃってるみたい。
そんなにアタシの声が聴きたかった? ……ふーん、そっかぁ。お兄さんは、アタシのことなんてどうでもいいって思ってるんだ。
あーあ、何かショックだなー。初めてこの……スマホだっけ。それ使って、勇気を出して電話かけてみたのに。
アタシね、こうして誰かと電話越しに話したの、お兄さんが初めてなんだよ。
それなのに、酷いなー。お兄さんは、さっき「アタシの声なんか別に聴きたくない」って言ってたけど、アタシは違うよ?
……お兄さんの声、聴きたかったんだ。ほら、アタシってサキュバスだから、この時代のことあんま知らないし。当然、友達っていうのかな、こうして気兼ねなく話せる人もいないから。
もしかしたら、お兄さんならアタシと話してくれるかなーって思って、けっこう期待して電話したんだけど……。
お兄さんは、アタシの話し相手にすらなってくれないんだ……はぁ、傷ついちゃうなぁー。
……ん、なーに。……え、良いの!? やったぁ! さっすがお兄さん! 話が分かるねー。
…うんうん、別にお兄さんを食べようってわけでもないし、ただ話すだけだから。それも電話越しだし、安心でしょ?
ふふ、ありがと。やっぱ、お兄さん優しいね。アタシ、ドキドキしちゃったかも。
なーんて、そうやってすぐ慌てるとこ、アタシけっこう好みだなぁ。いかにも童貞って感じで……あ、いやいや、こっちの話ね。
いやあ、ちょうど暇してたから助かったよぉ。あと、お兄さんに謝りたかったし。
うん、この前のこと。いきなり襲っちゃって、怖かったよね? もしかして、殺されるかもって思ったりした?
ほんとごめんね。アタシってサキュバスだし、あの時は興奮しちゃって、ついお兄さんを襲っちゃったんだ。
もちろん、誰でも良いってわけじゃないよ。お兄さんだから、襲っちゃったの。
ふふ、ほんとだって。アタシにとってお兄さんは、めっちゃ魅力的なんだから。
まあ、そういう理由もあって、あの時は歯止めが利かなくなっちゃってさ……。
あれから、大丈夫? ん? だからぁ、おちんぽのこと。
だってアタシ、お兄さんのおちんぽ、踏んづけちゃったよね。
人間の言葉で言うと、足コキってやつ。
あの時、けっこう歩き回ってたから、たくさん汗かいちゃってたと思うなぁ。
おっぱいの谷間や、腋の下なんかも、じわぁって汗が滲んじゃって。アタシが近づいたとき、汗の厭らしい匂い、嗅がせちゃったよね。
谷間から漂う、女の子の濃い匂い……あれでお兄さん、魅了されちゃったんだよね。
ほんとごめんねー、アタシってこういう性格だから、我慢できなくてさぁ。
特に、足の裏なんかは匂いやばかったかなーって。汗もたくさんかいてたし、ルーズソックスなんか穿いちゃってたから、お兄さん、嫌だったよね。
だって、匂いや汗がぎゅぅぅって詰まったソックス越しに、おちんぽ踏みつけちゃったんだよ。そんなの、絶対嫌じゃん。
それに、女の子に足で踏まれるなんて、男からしたら屈辱だよね。お兄さん、顔真っ赤にしてたし。あれって、怒ってたんでしょ?
……うん、だからお兄さん、ホントは女の子に踏まれて、屈辱だったんだなーって。少し涙目だったし。普通、あんなので悦ぶはずないよね? うんうん、だよねー。
だから、嫌われちゃったかなーって思ってたんだぁ。
ねえ、お兄さん。アタシのこと、やっぱり許さない?
あはは、だよねー。だってあんなこと……え、良いの? アタシのこと、許してくれるの?
……お兄さん、ほんと優しいなぁ。アタシ、あんな酷いことしたんだよ。
……うん、そっかぁ、ほんとごめんね。
お兄さんは真面目な人だし、あんなので悦んだり、興奮したりしないもんね。
お兄さんは、ほら、童貞でしょ。だから、あんなに勃起しちゃったんだよね。
敏感な亀頭を、ムレムレの足で踏んじゃって。本当は発情なんかしてないけど、生理的に勃起しちゃっただけだよね。
……しかも、あの後ルーズソックス脱いで、素足のままおちんぽ踏んづけちゃったよね。
汗で滑りやすくなってる指の間に、おちんぽ挟んでシコシコ、シコシコって。
アタシの足裏、たくさん歩いてたから、けっこう熱かったでしょ。ルーズソックスのせいで、匂いや熱気がこもっちゃって。
あんな恥ずかしい足の裏でおちんぽ踏んで、ぐりぐり汗と匂いを刷り込んじゃってさぁ。
最後は、足の指に挟まれたまましたくもない射精させられて……お兄さんにとっては、いい迷惑だよねぇ。
ごめんねえ、お兄さん。
……あ、その話で思い出したんだけど。そういえば、あたしのルーズソックス、知らない?
あの後、他の人が来ちゃってさぁ、穿く暇なかったから、近くに置いてきちゃったんだよねぇ。
持って帰ることもできたけど、手ぶらだったし。ルーズソックス握りしめたまま通りを歩いてたら、完全に不審者っていうか、そんなの怪しすぎじゃん。
アタシってサキュバスだからぁ、警戒されたら色々と面倒なんだよねぇ。だからぁ、あのソックス置いてきちゃったんだぁ。
お兄さんの目が覚めた時、近くになかった? ……ん? おーい、お兄さーん? あれ、おかしいなぁ。アタシの声、ちゃんと聴こえてるー?
ん、何か物音がしたけど……お兄さん? もしもーし。
ん、ああ、やっと繋がった。もう、急にどうしたの?
何か、電波とか悪かった? あー、そっかぁ。お兄さんの声聞こえなくなったから、心配しちゃったよぉ。
……ええと、それで何の話だっけ? ……ああ、そうそう、ルーズソックスの話ね。
あれ、別に買い直せばいいから、勿体ないっていう気はしないんだけど。
さっきも話した通り、汗とかいっぱい吸っちゃったし。アタシの足の匂いも、きっと染みついちゃってると思うんだよねぇ。
そんなものを、もし誰かに拾われちゃったら、さすがのアタシも恥ずかしいなぁって思うわけ。
ねえ、想像してみてよ。普段は嗅がれることのない、それも足の匂いだよ。お風呂上がりの良い匂いじゃなくて、アタシの素の匂いも混じってるんだよ。しかも、たっくさん汗をかいちゃう、足の裏。
髪の毛とかの、良い香りじゃなくて。甘酸っぱくて、生々しい匂い。暑い時に靴を脱ぐと、たまにむわぁって薫ってくるんだよねぇ。
男の人って、特にお兄さんみたいな人は、女の子は良い匂いがするってイメージあると思うけど。
そんな綺麗な感じじゃないよー。生々しくて、勃起しちゃうような、エッチな匂い。
もし、あのルーズソックスが誰かに……女の子の足の匂いで興奮するような人に拾われてたら、どうなっちゃうんだろう。
恐る恐る、匂いを嗅がれて……その後、オカズにされちゃうのかなぁ。
……うわぁ、正直言って、めっちゃきもいなぁ。
お兄さんもぉ、そう思うっしょ?
女の子の、脱ぎたての蒸れたソックスの匂い嗅いで、勃起おちんぽシコシコしちゃうんだよ。
はぁはぁって息荒くして、シコシコ、シコシコ。
ルーズソックス裏返しにされちゃって、匂いの濃いつま先の辺りを嗅ぎながら、おちんぽ扱いちゃったりして。
……もしかしたら、こうしてアタシと話している間も、ルーズソックスの匂いを嗅ぎながら、オナニーしてるかも。
靴下の匂いで勃起しちゃうなんて……そんなの、変態じゃん。
普通の人なら、そんなこと絶対にしないよねぇ。
たぶん、匂いフェチで、女の子に飢えてる人しか、ルーズソックス使ってオナニーなんかしないと思うなぁ。
偶然、そんな人に拾われちゃうとか、そんなのあり得ないでしょ。
もしそんな人が拾ったら、匂いを嗅ぐだけじゃ物足りなくて、ルーズソックスでおちんぽを包んで、変態オナニーとかしてたり。
まあ、ソックスをオナネタにしちゃう時点で、かなりの変態なんだけどねー。
……お兄さんも、そう思うっしょ?
んー、良く聞こえないよ。また電波悪くなった?
それともぉ……アタシのルーズソックスでオナニーするの、気持ち良すぎてもうイッちゃいそう――とか?
ふーん、そっかぁ、違うのかぁ。じゃあ、まだ精液出ないんだ♪
くふふ、きゃはは♪ お兄さん、引っ掛かっちゃったねえ。
これ、誘導尋問ってやつ。お兄さんは、アタシのルーズソックスでオナニーしてるのを、認めちゃったってわけ。
んー、どうして、そんなに焦るのかなぁ? ねえ、お兄さん。アタシの声、左から聞こえてるでしょ。最初は、右だったのに。
ふふ、図星みたいだね。それにしても、簡単に答えちゃうのはツメが甘いなぁ。
お兄さん、どうしてスマホを持ち替えたの? ふふ、答えられないよねぇ。
だってお兄さん、右利きでしょ。初めて会った時の会話、憶えてる? いつも、右手でシコシコしてるんだよねー。
でも、今は左手でスマホを持ってる。
じゃあ、ここで問題でーす。
今お兄さんの右手は、何を握ってるのでしょーか?
……はい、また時間切れー。正解は、勃起おちんぽでした♪
ふふ、お兄さん、アタシの声聴きながら、オナってたんだよねぇ? しかも、アタシの匂いが染み込んだルーズソックスを使って。
ふふ。最初から、ぜーんぶバレバレだっての。お兄さん、アタシが気付いてないとでも思ってた?
こうしてオナニーさせるように、誘導してたんだ。お兄さん単純だから、アタシの話聴きながら、おちんぽシコシコし出すんだもん。
皮が擦れる音、ずっと聴こえてたよ? 今のケイタイって、高性能だからねぇ。
変態の、荒い息遣いまではっきり聴こえたよぉ。……ふふ。あと少しでイケそうだったんだねぇ。でもぉ、残念。
アタシの声を聴けるのは、ここまで。オナネタ提供するは、もうおしまい。
後は、好き勝手にシコってれば? そのルーズソックスは、お兄さんにあげるよ。
勃起おちんぽでシコられたのなんか、もう穿けないし。
アタシの残り香を感じながら、惨めにオナニーでもしてればいいんじゃない? ……ああ、お兄さんみたいな変態は、こんな言葉でも興奮しちゃうのかなぁ。気を付けないと。
……でも、お兄さんがこれ以上気持ち良くなりたいんなら。一つだけ、いい方法があるよ。
こんなチャンス、滅多にないんだから。よぉく考えて、後悔しないように決めてね。
じゃあ、言うよ? 耳を澄ませて、よぉ~く聴いてね。
今以上に、めっちゃ気持ち良く射精できちゃう方法はぁ……。