先生、今日も一日お疲れ様です。
「先生、今日も一日お疲れ様でした」
「今日は先生の授業が無くて……ほんの少しだけ、寂しかったです」
「……嘘です。ほんの少しではなく、凄く寂しかったです」
「毎日のように会っていますが、授業中の先生は……見惚れてしまうほど素敵ですから」
「……大丈夫です。ちゃんと授業は聞いてますし、先生にかっこ悪い姿は見せたくないのでお勉強もバッチリです」
「というわけで先生、今日も頑張ったのでご褒美のキスを――」
「……と思ったのですが、先生に質問があります」
「先生、隣のクラスの元気の良い女の子と凄く仲が良さそうにお話をしていましたよね?」
「凄く嬉しそうに、楽しそうに廊下でお話をしているの、私、見てしまいました」
「その子も……そして先生も、その子も随分と楽しそうでしたね?」
「……私以外の女の子と先生が楽しそうにお話をしているなんて……許せません……」
「……なんて、冗談です。先生は先生ですから、生徒とお話をするのは当たり前のことですからね」
「……先生? あの子とは『先生と生徒』の関係で、それ以上はありませんよね?」
「良かったです。私は先生を信じていますので、全く疑ってませんけれど」
「……でも、他の子と『先生と生徒』以上の関係になってしまったら……覚悟してくださいね」
「ふふっ、これも冗談――かどうかは先生のご想像にお任せします」
「……先生は私が他の先生とか、生徒と仲良くしていたらどう思うんでしょうか?」
「先生は大人でしっかりした人ですから、『仕方無い』と思ってくれるんでしょうか?」
「……あっ、そういえば体育のお着替えのときに、お友達に胸を触られてしまいました」
「胸を触られて、『私の胸も触ってみて』と言われて、お友達の胸を触ってしまいました」
「先生? 自分以外の女の子の胸って、とろけてしまうほど柔らかくて気持ちが良いですよね」
「……冗談です。私、ではなく、周りの子たちがそうやって盛り上がっていただけです」
「……少しは先生にもヤキモチを妬かせたいんですけれど、なかなか私には難しいです……」
「……でも、少しくらいヤキモチ、妬いてくださいました?」
「……冗談でもちょっと言い過ぎてしまってごめんなさい」
「……ですが、ほんの少しでもヤキモチを妬いて貰えたみたいで嬉しいです」
「私は……先生だけですから」
「……先生を焦らそうと思ったのに、私のほうがもう我慢出来なくなって来ました」
「……それでは先生? 『先生と生徒』以上の時間を、一緒に――」