転落への予兆(2)
:母の態度に次第に変化が現れる。
:少しずつ、まるで不良の肩を持つかのような言動が含まれ始め、
:心なしか"話し合いに行く"頻度も増していく――。
…ただいまぁ。
あっ、ああ、えっと…。
そ、そうね、話し合いは順調よ…♪
カレもキチンと話せば
分かってくれそうな手応えだし…。
…ええ、もちろん、だからって
カレの肩を持つワケじゃないんだけどね。
でも、ほら…。
誰だって、ちょっと冗談が過ぎちゃうってこともあるじゃない?
ふふっ…それにね、確かに見た目は
チャラチャラしてるけど、
よく話してみると結構面白い子なの…♪
わたしのこと、
"最初はお姉さんかと思いました"
"こんな美人なお母さんがいるなんて羨ましいです"
なーんて言うのよ?
くすっ…お世辞でも悪い気しないよね♪
んっと…その、あなたへの接し方も、
友達のじゃれ合いが行き過ぎちゃったとか…
そ、そういうことなんじゃないかな…。
…もう、そんなに拗ねないで?
そんな感じで、だんだんカレの方も
お母さんに心を開き始めてくれてるし。
この調子で話し合いを続ければ、
きっと上手く解決できると思うから、ね?