転落への予兆(3)
:あまりにも"話し合い"が多いことに訝しがり、
:聞き手は母に詰め寄っていく。
:しかし、そこで彼女の口から語られたのは
:耳を疑うような事実だった――。
…えっ、"話し合い"が多すぎる…?
一体どうなってるのか、って…?
…ん~…んんん。
なんて言えばいいのかな…。
あの…ね、実は。
カ、カレって…その、愛情に飢えてるみたいなのよ。
家庭環境が良くないのかしら?
話し合いを繰り返してるうちに、
わたしのことを"本当の母親"みたいに慕ってくれて。
最近は、逆にカレの悩みを聞くことが増えてるの…。
なんかね…カレ、ちょっと保護欲を
刺激されちゃうような雰囲気もあるから…。
わたしもつい、大人として力になりたいと思っちゃって。
…ダメよ、そんなに悪く言っちゃ。
きっとあなたのコトも何かの間違い。
お母さん、あの子はそんなに悪い子じゃないと思う…♪
だから、ね。
あなたとも仲良くなれるように、
今日もちゃんとお話してくるから…♪