03
あら、どうしたの?
今日はちょっと疲れた顔をしてるわね。
……ううん、いいのよ。
お姉ちゃんは笑顔のボクが大好きだけど、疲れている時まで無理して笑うことはないわ。
大丈夫、疲れていたら休めばいいんだもの。
えぇ、ゆっくり休みましょう?
お姉ちゃんが、ボクを休ませてあげるわ。
ゆっくりさせてあげる。
さぁ、こっちにいらっしゃい?
は~い、いい子ね~。
あら、恥ずかしがることないのよ?
お姉ちゃんの前では素直になってくれていいの。
素顔を見せてくれていいのよ。
お姉ちゃんは、ボクの全部が大好きだから。
ボクがどんなに疲れていても、ボクがどんなにへこたれていても、ボクがどんなに弱音を吐いても、お姉ちゃんが受け止めてあげる。
お姉ちゃんは、ボクを嫌ったりしないわ。
この世の誰がボクを避けても、お姉ちゃんだけは受け止めてあげる。
ボクのすべてを、余さず受け止めてあげるからね。
だから、いいのよ?
まずは力を抜いてみましょうか。
ほら、お姉ちゃんが抱いていてあげるからね。
ボクは体の力を抜いて?
お姉ちゃんが支えていてあげるからね。
ボクは心の力も抜いていきましょう。
まずは体の力からね?
はい、肩の力を抜きましょう。
意識して、両腕をダラ~ンと落としちゃうの。
肩の力が抜ければ、自然と首の力も抜けるわ。
頭が重くなってくるからね。
でも大丈夫。
お姉ちゃんが支えていてあげるから。
だからボクは、腕の力を抜いて、肩の力を抜いて、首の力を抜いたら、顔の強ばりも緩めちゃいましょう。
頬の力を抜いて、唇の力を抜いて。
ゆっくりでいいからね?
上半身の力を抜いたら、あとはもう体全体から力が抜けていくわ。
下半身の力が抜けていく。
お腹の力が抜けていく。
足の力が抜けていく。
あぁ、そうよ。
とってもいいわ。
もっともっとダラ~ンとしていいのよ。
全身の力を抜いたボクの可愛い姿をお姉ちゃんにだけは見せてちょうだい。
安心して見せてちょうだい。
お姉ちゃんにだけは心を許してちょうだい。
そうしたら、心の力も抜けていくからね。
今ここに、不安なことなんて何もないの。
ここにはボクとお姉ちゃんだけだもの。
心配することなんて何もないわ。
不安なことなんて何もないわ。
嫌なことなんて何もないのよ。
だから落ち着いて。
心穏やかに、気持ち安らかに、そして静かな心になっていく。
まるで赤ちゃんみたいに無垢な心になっていく。
お姉ちゃんをママみたいに思っていいのよ?
いっぱい甘えてくれていいの。
どれだけ甘えてくれてもいいの。
ママは全部ね。
ボクの全部を受け止めてあげる。
お姉ちゃんママが、赤ちゃんボクの全部を包み込んであげる。
ボクの不安も、ボクの落ち込みも、ボクのささくれた気持ちも、ボクの痛みも。
何もかも、お姉ちゃんママが優しく包み込んで、甘~く甘~く癒してあげるわ。
だから赤ちゃんボクは、何も恥ずかしがらなくていいのよ。
何も遠慮する必要はないのよ。
自分をさらけ出してくれていいの。
ボクのすべてを、お姉ちゃんに見せてくれていいの。
お姉ちゃんは全部受け止めてあげる。
ボクの何もかもを、良いところも悪いところも全部。
ぜ~んぶ包み込んで癒してあげる。
まるでお布団のようにね?
優しく優しく包み込んで癒してあげる。
あったかくして、気持ち良くして、眠たくして、嬉しくしてあげるわ。
今日、ボクがどんな失敗をしたとしても、お姉ちゃんは許してあげる。
どんな間違いをしてしまったとしても、お姉ちゃんだけは許してあげる。
何をしても、許してあげるわ。
だから大丈夫よ。
失敗したことをいつまでも悔やむことはないの。
間違ったとしても、明日それを正せばいいわ。
だから今日のことは、今は忘れてしまいましょう。
お姉ちゃんが抱いていてあげるから、モヤモヤした気持ちは溶かしてしまって?
お姉ちゃんの柔らかさだけを感じて、お姉ちゃんの温かさだけを感じて、気持ち良くなって?
柔らかいお姉ちゃん布団に包まれて、気持ち良くなって、嬉しくなって、嫌なことは全部忘れてちょうだい。
今、お姉ちゃんといる喜びだけを感じてちょうだい。
ボクはお姉ちゃんがこうして守ってあげる。
あったかくて気持ちいい布団にくるむようにして、お姉ちゃんが抱いていてあげるわ。
だから、何も心配しなくていいのよ?
何も不安に思うことなんてないの。
何があっても、お姉ちゃんが守ってあげる。
ボクを守るお姉ちゃんの強さを信じてちょうだい。
お姉ちゃんの優しさを信じてちょうだい。
ボクが信じてくれれば、お姉ちゃんはなんだってできるわ。
なんだってしてあげられるわ。
だから、期待してくれていいのよ。
お姉ちゃんにたっぷり甘えてくれていいのよ。
あぁ、そう。
そうよ。
もっと甘えて?
もっと包み込まれて?
そしたら、すぐに疲れも吹っ飛んじゃうんだから。
ボクの疲れは、お姉ちゃんが癒してあげるわ。
こうして癒してあげる。
体の疲れを癒してあげる。
足の力を、腕の力を、胴体の疲れを癒してあげる。
もちろん、頭の疲れも癒してあげるわ。
そして、心の疲れまでも全部ね、全部癒してあげる。
お姉ちゃんの愛でボクのすべてを包み込んで、疲れを癒して、回復させてあげる。
ボクの活力を取り戻してあげる。
ボクの元気を、いっぱいいっぱい取り戻してあげる。
だから、疲れた時はだらけてくれていいのよ?
お姉ちゃんの腕の中で、お姉ちゃんに包まれて、お姉ちゃん布団にくるまれて、脱力しちゃっていいの。
だら~っとしていいの。
まるで赤ちゃんのように、ゆったりとしてくれていいのよ。
ゆったりとして、ダラ~ンとして、そのまま溶けてしまってもいい。
お姉ちゃんの中で、とろけちゃっていいのよ。
ボクがどうなったとしても、お姉ちゃんが許してあげる。
ボクがどうなったとしても、お姉ちゃんが認めてあげる。
お姉ちゃんだけは、ボクのすべてを肯定してあげるからね。
だから大丈夫。
何をしても大丈夫。
何があっても大丈夫。
ボクは、許されるわ。
ボクは、認められるわ。
お姉ちゃんが許してあげる。
お姉ちゃんが認めてあげる。
全部、全部ね。
だからもう安心して。
もう穏やかになって。
そして心に刺さった棘
を抜いてしまって?
ボクを傷付けるものは、もう何もないわ。
ボクを苦しめるものは、もうどこにもないわ。
心に刺さった棘を抜いてしまえば、後は癒えていくだけ。
心の傷はちゃんと癒えるわ。
治っていくのよ。
お姉ちゃん布団の中にいれば、傷なんてすぐに消えちゃうんだから。
心配ないわ。
もう何も心配ないわ。
不安になることなんてないわ。
不安要素なんてもうどこにもないわ。
今、ボクは気持ちいいでしょう?
お姉ちゃん布団の中で気持ちいい。
お姉ちゃんの声を聞いて、お姉ちゃんの温かさだけを感じていて。
お姉ちゃんの優しさだけを感じていて。
お姉ちゃんの愛だけを感じていて。
ボクを愛する気持ちを感じて。
ボクは癒されていく。
ボクは治っていく。
ボクは気持ち良くなっていく。
ボクは嬉しくなっていく。
こうしてお姉ちゃんに抱かれていれば、温かくて、穏やかで、優しくなれる。
何も厭うことなんてないわ。
何も苦しむことなんてないわ。
ただ温かくなって、ただ穏やかになって、ただ優しくなってくれればいいの。
ボク自身に優しくしてあげればいい。
ボクはボク自身を、思いきり甘やかしていいのよ。
その上で更に、お姉ちゃんが甘やかしてあげる。
ボクを愛してるお姉ちゃんが、ボク以上にボクに優しくしてあげるからね。
いっぱい甘やかして、たくさんだらけさせてあげる。
お姉ちゃんの中で赤ちゃんみたいになっていいのよ。
お姉ちゃん布団の中で、赤ちゃんボクは思いきり楽にしていていいの。
もっと気楽にしてちょうだい。
もっとワガママになってちょうだい。
お姉ちゃんの中で気持ち良くなることだけ考えて、お姉ちゃんの中で嬉しくなることだけ考えていてね。
ずっと、ず~っと、いつまでも甘えてくれていいのよ。
お姉ちゃんに抱き締められて、お姉ちゃん布団に包まれて、心穏やかになって、気持ち良さだけを求めてくれていいの。
あぁそう、そうよ。
ボクは何をしてもいいの。
お姉ちゃんに何をしても許してあげるわ。
ボクは許されるためにここにいるの。
ボクは安心するためにここにいていいのよ。
大丈夫よ。
何もかも大丈夫。
ボクは安心していて。
ここで穏やかになっていていいの。
お姉ちゃんが許してあげるからね。
ボクの何もかもを、お姉ちゃんだけは許してあげる。
これからもボクは、自分のやりたいようにしていいのよ。
自分の好きなことだけをしていればいいの。
怖れるものは何もないわ。
不安なことなんて何もないのよ。
えぇ、そう。
これからのすべてに安心して?
これからの全部に期待して?
ボクは大丈夫なのよ。
ボクはなんでもできるわ。
明日のすべてに希望を持って、明日のすべてに余裕を持って。
ボクの望みはすべて叶うわ。
ボクの期待はすべて実現する。
お姉ちゃんが言うんだから間違いないわよ。
お姉ちゃんが、ボクの思いを叶えてあげる。
ボクの思いを認めてあげる。
ふふふ……明日が楽しみになってきたでしょう。
明日のボクは、今日よりずっと素敵になれるわ。
もちろん、今のボクも素敵よ。
大好き。
愛してるわ。
私の可愛い可愛いボク。
さぁ、何も心配することはないわ。
何も不安になることはないわ。
いつでもお姉ちゃんがいるからね。
どんな時もお姉ちゃんが守ってあげるからね。
だからボクは、期待して?
明日のボク自身に期待して。
ボクの夢を、ボクの希望を、明日のボクは叶えてくれる。
そこにはお姉ちゃんも一緒にいてあげるわ。
さぁ、明日を夢見て、楽しみにしましょう。