フェラ「朝フェラ」
◆1
フェラ「朝フェラ」
……感覚は鮮明だった。
思考は濁りなく、思うが儘に体が動く。
【優衣】
「――はぷっ、ちゅ、ちゅぅ……んんっ! チュッ……ぷぁっ!
はッ、んぅっ……!? にいさっ……ンむっ!? ちう、プっ」
相手が誰なのかは定かだった。
肉親だと理解してもなお、体は止まらない。
【優衣】
「ちゅ、むっ……ちゅるっ、ぷぁっ! フっ、ぁ……にぃ――ンむっ。
ちゅ、はっ……はぷ、む……んっ、んんっ……ンっ! ちゅぷっ」
優衣は驚いた表情で俺の体を掴む。
逃がさまいとして、優衣の肩を強く掴み寄せる。
【優衣】
「ちゅ、ちゅっ……んっ……! ちゅる、ちゅぴ……フ、ん……ちゅ、
ちゅ……れる、れぇぇ……はむ、ん……っ」
望むままに舌を絡ませると、厚ぼったい舌が予想に反してうねって
くる。
拒絶……ではない。
見ると、優衣の顔は非常に穏やかだった。
抵抗されるものかと思っていた腕は背中に回され、服を掴んで離さ
ない。
【優衣】
「ちゅ、ん……はふ……にぃさぁ、ぁむ……ン……。
ちゅ、ちう……ん、フ……ちう、ちゅ……んふ、にぃさぁん……」
【優衣】
「ちゅる、ちゅぴっ……ちゅ、フ……ふ、ぅ……ふぁ……はぁ……。
……くすっ、やっと……やっとしてくれた」
目を潤ませ、淫靡に微笑む優衣。
【優衣】
「ずっとこうしたかった……。ずっと、ずっと……クスッ。
兄さん……兄さん……」
【兄】
「優衣……」
【優衣】
「兄さん……。…………にいさん……」
吸い込まれるように優衣の唇に視線が向かう。
艶やかに濡れた口唇に、顔を寄せて……
【優衣】
「兄さん…………」
……。
ちょっとした違和感。
それはすぐに意識の底に消えていく。
【優衣】
「兄さん……?」
またもや違和感。
優衣の唇は動いていない。
頭の中に響くような声。
これは一体……?
【優衣】
「兄さん……!」
【兄】
「ぐがっ?」
意識は一瞬にして移転する。
瞬間的に鼓膜を襲う生活音のノイズ。
薄く開いた視界には見慣れたクロス張りの天井があった。
【兄】
「……」
【優衣】
「もしもーし? 起きたー? 朝よー、朝。
まだ寝惚けてるなら、フライパンでも演奏して
起こしてあげましょうか?」
【兄】
「それは……勘弁してくれ」
薄くぼやけた視野の端に優衣の顔があった。
……夢。
そうか、今のは夢だったのか。
……なんつー夢だ。
まさか、優衣と口づけを交わすなんて。
【優衣】
「……? どうしたの、顔覆って。
……変な夢でも見た?」
末恐ろしい洞察力め。
【兄】
「いや、なんでもない」
【優衣】
「なんでもないなら、ほらっ、早く起きる。時間は有限なのよ?
そうこうしている内に、貴重な休日が削られていってるんだから」
【兄】
「そうだな……」
【優衣】
「五時間以上の睡眠には熟睡が含まれていないのよ?
どんなに寝たってうたた寝と同じ、夢を見るだけで熟眠しない。
寝溜めも意味がないとされているし、人間は七時間睡眠をするに
限る。ほらっ、おーきーなーさーいー!」
【兄】
「うん……」
ダウナーな気分が強くて、優衣の言葉に生返事をしてしまう。
【優衣】
「むぅ……木偶坊め。
ゾーンに入ると梃子でも動こうとしないんだから」
【優衣】
「……仕方ない。
寝起きの体には心肺へ負担を掛けるから、こんな起こし方はしたく
ないんだけれど……」
【優衣】
「っ……起きな――さいっ!!」
ばさあっ、と勢いよく布団が捲られる。
膝下まで捲られ、上体がすべて晒される格好になった。
【優衣】
「あ……」
ややあって一転、間抜けな声を出した。
【兄】
「さっ、ぶ……?」
そんな優衣の様子に俺もしばし固まる。
【優衣】
「……憂い顔を浮かべていたかと思ったら、
こっちは随分と元気なのね?」
【兄】
「げん…………はっ」
咄嗟に膝を立てて隠す。
息子の話をされると無意識のうちに内股になってしまうのはなぜだ
ろう。
【優衣】
「大丈夫、わかってる……。『睡眠時勃起現象』、でしょ?
それくらいの知識はあるわ。
レム睡眠開始から三分くらいで勃起して、レム睡眠終了の四十秒前
から萎縮し始める……」
【優衣】
「夢の内容とは無関係と言われてるけど……。
……さっきの表情……、もしかして……エッチな夢でも見てたの?」
【兄】
「……」
こいつは、どうしてこうも的確に物事を結び付けていくんだ。
こっちの逃げ場が完全に失われている。
【優衣】
「あ……ごめんなさい。
個人的なことに首を突っ込んじゃって……駄目ね、悪いクセ」
【兄】
「いや、大丈夫だ……気にしてない」
【優衣】
「……ど、どんな夢を見ていようと、睡眠学上、仕方のないことだわ。
兄さんは何も悪くない……仕方ないことだもの。うん……」
【優衣】
「仕方ないものね……」
ぶつぶつ言いながらベッドへ上ってくる。
【兄】
「優衣……?」
【優衣】
「くすっ、大丈夫。仕方のないことだって言ったでしょ?
だから兄さんは気に留めないで……」
俺を制し、慎ましい動作でパジャマを持ち上げる頂きに手を伸ばす。
【優衣】
「あはっ、ふっ、朝から元気ねー?
よしよし、すぐに出してあげるねー……?
……ん、……ほぉ、ら」
躊躇うことなく手慣れた動作でゴム紐を引き、夢に触発された逸物
を露わにした。
【優衣】
「っ、ぅあ……。ん、っ……ふはっ……すごい、においっ……。
…………昨日、あんなに吸い出してあげたのに……
……まだ足りなかったの?」
上目遣いで見上げ、小馬鹿にするように薄く笑いかけてきた。
【優衣】
「くす、全く……仕方ない人。ん、れぇぇ……ぴちゃぴちょ……あふ、
……んん~……ちろちろ……ちゅ、ン……ちゅ、ちうちう……んン」
【兄】
「っ、あっ、いきなり……っ」
考える間すら置くことなく、当たり前のように舌を亀頭肉に添えた。
口を開いたまま、舌の動きを見せびらかすように
チロチロと左右に動かしていく。
【優衣】
「ちゅ、むン……んれぇぇ……ぇぁ……ぁぁ……ぴちゃぴちゃ……。
ぁむ、ン……んん……? どうしたの……びっくりした顔して」
【兄】
「っ、だって……朝から、こんなことっ」
【優衣】
「ちうちう……ちゅぅ……、ん、れぇぇ……ぇぇるぅ、ちゅむ……。
ん……やめてほしいなら、やめるけど……」
【兄】
「それは……えっと」
【優衣】
「……?」
唇を離して、じっと見つめられる。
からかうような様子ではない。
純粋に俺の意図がわからず、『どうして?』と純朴な瞳が訊いて
くる。
いつもなら、夜の添い寝の時間にムードが高まってから
行われる処理。
優衣の艶やかな睫毛が朝日に反射するほど明瞭な視界の中で
行われるものではなかった。
【兄】
「……」
返事をできないでいる俺に首を傾げる。
【優衣】
「…………。続ける、わね? ……ちう、ちゅ……れる、れりゅぅ」
要領を得ない顔のまま、ヒクヒクと待ちひしがれる逸物に口づけを
した。
【優衣】
「れる、れぇぇ……ちゅ、む……ぁむ、ちゅ、ちゅっ……ちゅ、れぅ
……れろれろれぇぇ……ぇ……ちろちろ……」
【優衣】
「ちゅ、れぇぇ……あはっ、兄さんの顔がよく見える……。
そんな顔してたのね……ぇぇるぅ、ちうちう……ちゅぅ……ン、
れぇぇ……ろ、ぴちゃぴちゃ……」
【優衣】
「ちゅぴ、ン……ふふっ、おちんぽの反応だけじゃなくて、
兄さんの表情でも弱いところを見つけられる……。
くすっ、今日はたっぷりと大好きなところを調べちゃぅ……はぅむ」
可愛らしく声を出しながら鈴口を含んだ。
【優衣】
「ちゅ、れりゅ……ん、あぅむ……れる、れろ……れぇえるぅ、
ン……はみゅ、ん……ちゅぅ……ちゅぴ、れろれろぉ……」
視覚だけでなく声でまで今から行う行為を伝えてくれるのが、
俺は堪らなく好きだ。
優衣もそれをわかっているのだろう。
普段は出さないような猫撫で声で何度も亀頭に唇を被せていく。
【優衣】
「れりゅ、ここはろぅ? えっひなおふゆがれてくるところ……ぁむ、
ちゅるっ、んれぇぇりゅ……ちるちゅる、ちぅぅ~……っ、
ん、べぇぇ……ちろちろ……ちゅ、んふ♪ 良い顔……」
【優衣】
「んれぇぇ……ちろちろちろ……はぁぅ、む……ちゅ、れぇりゅ……
れぇぇるれるれろ……ちゅっ、ちゅぅ……んふっ♪ んれぇるぅ」
鈴口の周囲を優衣の唇で覆われ、押し付けられた柔らかい舌が
逸物の口唇を左右に弾くように動き回る。
【優衣】
「ちろちろ……ちう、ちゅ……。ん……おちんぽのおクチ、舌先で
ほじほじするわね……? ぇぇぇ……れろれろれぇ……ちう、
ちゅぅ……んれぇぇ……ぇ……ぇぇ……ぴちゃぴちゃ……」
見せるように舌を伸ばし、尿道口へ舌をめり込ませる。
うねらせながらほじくり、舌を伝って垂れる唾液を追うように
吸いつく。
【優衣】
「れる、ぇぇりゅ、ちゅぴ……んぇぇ……ぇ、ぁぁ……ぇはっ♪
んふっ、どう? はぅむ……ん、ぁむ……ちゅぴ、
嬉しそうな顔はしてるけど……れろれぇれる……」
【兄】
「っ、……わざわざ、言わせようとするなっ」
【優衣】
「ちゅぅ、ん……? んふふ……好き?
ぇるれる……れりゅぅ、ン……顔にそぉ書いてぅ……ちゅむ……」
【優衣】
「んれろぉ……ぇぇ……ちゅむ……にぃはんは、クひでは否定すぅ
から……ちゅる、れぇぇ……体と顔のようすを見るほうが正しいの」
優衣にはすべてお見通しだ。
だからこそ、思いを素直に口にしない習慣がついてしまったのだが。
【優衣】
「ぁむ、ちゅる……ちゅぅ……はむ、ちゅ、ぁむ、んフ……ちゅ、
ちう……ちゅ、ん……れぇぇ……れろれろれぇ……ちゅっちゅ」
小さく鳴きながら亀頭を唇の中へ入れていく。
顔を回転させて、余すところなく愛撫しようとする姿が愛おしい。
心に感化されてか、腰も震えて喜びに打ちひしがれる。
【優衣】
「んフ……こっちはどう?
竿のほうから、んべぇぇぇ……ぇぇ、ってやっへ……ぇはっ♪
ひたのお腹れ、筋のとこぉを、舐め上げへ、えぇぇ……ぇ……れ」
幹の中程に添えられた舌がゆっくりと上がり、
裏筋まで舐め上げられる。
【優衣】
「このまま、裏筋ごと……ぁぅむ……ちゅるっ、ちゅるるぅ……っ、
ンれぇぇるぅ、んれぇぅ……れろれろれぇ……ぴちゃぴちゃ……。
んふ、これもすき?」
亀頭の裏に唇を当て、舌を回しながら吸い付かれた。
びりびりとした電気がペニスに走り、下腹部がずんと重くなってく
る。
【優衣】
「れりゅぅ、ちう……ちゅ、ちゅ……。ン、こっちは……?
カリのところ……ぴちゅっ、ちゅ……んふ、こっちは大好きよねー?」
【優衣】
「横から含んで……はぅむ……ん、ちるっちぅ……ひたでなぞっへ、
えぇぇ、れぇ……ちろちろ……んべぇぇ、ぇ……るぅ……ちう」
カリ首に這う熱を持った舌。
しばらく窪みをなぞると、唇の内側でちゅる……と吸われた。
【優衣】
「ンれぇぅ……ん、……でも、窪みのところは……
こうするほうが好きよね……? 先っぽをおクチに……ぁぅむ……
ん、っ……んん。ちゅ……クプ、ぷぅ……んふふっ」
真っ赤に膨れた先端を口に入れると、頭をゆっくりと上下した。
【兄】
「ぅ、あっ……あっ!」
【優衣】
「先っぽ咥えへ、窄めたおクひで引っ掛けるの……♪
くす、こうすると兄さんはエッチな声を漏らしちゃう」
優衣の思惑通り、情けない声を漏らしてしまった。
得たりとばかり微笑む優衣の顔。
もはや、初心だったころのおどけない表情はそこにはない。
男の情欲を手玉に取る女の顔をしていた。
【優衣】
「んふ……それだけじゃなくて、おクチでくぷぷぅって引き上げると、
ぁぅむ……ン、む……ク、くぷぅ……ちゅる、ふふっ♪
おちんちん震わせながら、とぷとぷって
先っぽから我慢汁を溢れさせるの」
【優衣】
「ん、ちうちる……れぇろ、れろれぇ……んん、とろとろ……。
ちゅるっ、ちるる……ン、ふ……唇でカリをシゴくわね?
ちう、ぁむ……む、ンん……んっ、プ……くぷぅ、……ちゅぷ」
ぷっくりとした唇の奥へ亀頭が消えていく。
出迎えた舌が鈴口の周りをくるりと回った。
小さな刺激でも、弱点を突けば体をビクつかせるほどの悦楽だ。
バカみたいに先走りを吐出してしまう。
【優衣】
「ん、プ……ちゅる、ぴっ……ちゅ、れぅる……れりゅぅ、ん……
はぅむ……ンむ、ん……ん……っ、くぷぅ……。
む……ちゅぷ……ん、……んン、っ……ちゅぴ、ぷっ、くぷっ」
【優衣】
「おクひの中の空気を抜いへ……ちう、ン……指に付いたソースを
ちゅぱちゅぱって舐め取るみたいに、真っ赤な亀頭だけを……。
ぁぅむ……ちゅるるぅ、ぴ……ん、プ……くぷぷぅ……っ」
腔内の粘膜で締め付けながら上下に動く。
心地よい吸い付きで、引き抜くたびに口唇の端に生まれた小さな
隙間から空気が入り込み、唇と腔内を震わせる。
それが逸物を細かく刺激し、
卑猥な音と相まって興奮度が増していく。
【優衣】
「ちぅ、ぴっ……ん、っ……クプ、っ……くぷっ、
……ん、チュッ……ちう、ちゅるっプ……ん、フ……ぅン……」
【優衣】
「っ……んん……。ちゅるぅ……ン、ちゅぴ……ンれぇるぅ……
れぇぇ……れろれろれぇ……ちう、ちゅぅ……ん、むぅあむ……」
亀頭だけをちゅぷちゅぷと口の中で舐る。
外から鳥の鳴き声が聞こえてくるような清々しい朝。
唾液に塗れた舌で朝立ちを沈めようとする優衣の姿は不釣合いに
見えた。
【優衣】
「ちゅ、ちるる……ん、プ……ちゅぷ、ちゅぴっ……ちゅっ、
くぷ、ぅ……んン、じゅむぅぅ……ちゅぴ、っフぁ……。
えれぇれぇぇ……れろれろぉ……ちるる……、ちゅっちゅぅ……」
【兄】
「っ、っ……! なぁ、っ……母さんは出かけてるのか、っ?」
【優衣】
「ちゅぅ……ちぅ、……え……? お母さん?
ん……ちうちう……下にいるけど」
【兄】
「じゃあ、なにか頼まれてここに来たんじゃないのか、っ?
いつまでも下りこないと、不審に思って上がってくるかも」
【優衣】
「ちゅっ、チュッ……。
んー……? ちうちう……んんー……ちゅぅ、ちゅっ……ちゅ……」
【兄】
「うっ、ぁ……!」
俺の意思を黙らせるように亀頭をちうちうと吸ってくる。
【優衣】
「んん、にゅむ……ちゅるるるぅ……ん……余計なことは考えないの。
ん、フ……今は、わたひのおクひでイふことだけを考えへ……?」
【優衣】
「ちゅ、ぅン……はぷ、ぅ……ちゅぅ、ちゅっ……ぅ、ン……。
また先っぽを舐めちゃう……ちゅぱ、ちゅ……んぇる、れぇぇ……
ひたを柔らかくひへ、吸いふきながら……ちう、んれぇぇりゅ……」
唇の内側の粘膜で先端を覆ったまま、柔らかくした舌がぬめりを
持って亀頭を舐め回す。
【優衣】
「れるぅ……、ちゅむ……ちゅ、ちゅっ……ぁむ……ちう、ちゅ……
あむぅ……ちゅ、ンれぇぅ……ぇれえれろれろ……ぁぁ……ちゅぴ」
【優衣】
「んン、ちゅむぅ……ちゅるるるぅ……ちゅぅりゅ、ンれぇぇ……。
れりゅぅ……ん、ちゅるぅ……ちゅっ、ちゅっ、ん……はぅむ……」
子犬のように喉を鳴らして先端を腔内に収めた。
口腔に溜めた唾液で洗うように口を動かしながら、穏やかな顔を
している。
ただ俺への奉仕一心だ。
【優衣】
「ム、っ……じゅるっ、ちゅぅぅ……っ、ちゅぷぁ……。
ふふっ、ぁぅむ……んじゅ、ちゅれぇぇ……ぇぇ、
れぇえれろれぇ……ぴちゃぴちゃ……」
逸物を口から解放すれば、俺の目を見つめながら舌を左右に動かす。
観察するだけの素朴な眼差しに背筋がぞくぞくしてくる。
【優衣】
「ちゅ、ちゅぅ……ん、高めてあげる……。んふ、お口ピストンっ♪
好きでしょ? すぐイッちゃいそうになるものねー……」
目を細めて優しく微笑む。
優衣の言葉に期待する怒張を手で押さえ込み、また目を見つめる。
そっと息を吹きかける。
【優衣】
「はぅふ~……。んふ、咥えるわね……?
ちゃんと、ちゅむ……見へへ……。ン、んんっ、む……プ、っ……」
【兄】
「ぅっ、くっ……ぅ、っ、ん」
限界まで膨れたカリを通り、唇が幹のほうまで下りてきた。
唇の粘膜が陰茎の肌を滑り、先端が温かさと柔らかさに包まれる。
【優衣】
「っん、ちゅ……ぐぷ、ぷぅ……っ、じゅるりゅ……ん、フ……。
フー……フ……んん……ふ」
【兄】
「っ、はぁぁ……ぁっ、ぁぁ……っ」
真空状態の腔内をゆっくりと引き抜くと、空気の動きで鈍い音が
中から響く。
ねっとりと搾られる感覚に溜息のような声が漏れてしまう。
喉奥まで入り込んだことによる一抹の息苦しさに息を荒げながら、
俺の様子を見て優衣は口角を少し上げた。
【優衣】
「ん、っ……じゅぴ、ちゅっ……ちゅぷっ、くぷ……ん、っ……
ぎゅぷっ、ぐぷっ……ちゅぷっ……ン、ぷ……ぐぽっ……」
目を伏せて肉棒に向け上下に動いていく。
顔を傾げて違った感触を味わわせようとしてくれる。
【優衣】
「んっ、ン……ちゅ、チュッ……ぴ、っ……くぷっ、ちゅぅっ……
ちう、じゅるりゅ……ン、ん……ぷっ、ちゅ……ぐぷっ、じゅるっ」
一定のリズムでの刺激は的確に絶頂へと導く。
長く楽しもうと下腹部をうねらせるが、高まる快感からは逃れよう
がない。
【優衣】
「ん、プッ……ちゅっ、ちゅぷっ……プ、ぐぷっ……ぎゅぽっ、
くぽっ、ちゅる、ちゅっ……ん……たまたまが上がってきた……♪
ふふっ、ん……ちゅるる、むン……んん~……んじゅ、むぅ……」
せり上がった睾丸をさわさわと撫でる。
丁寧に転がすように揉むと、射精に向けて煮え立つ精子が盛んにな
るのを感じた。
【兄】
「っ、ゆ、優衣っ……? っ、はぁぁ……そろそろっ」
【優衣】
「ちゅぅ……ちゅるっ、む……、んん……? ちるるぅ……ン、
イふ? イきほぅ? ちゅるっ……ぴゅっぴゅっへ、ひちゃう?
ん……ちゅる、むぅ……じゅ、む……んン、ん……」
【兄】
「ぅっ、あ……っ、いくっ、イクっ! もう、っ……」
震えた声で懇願する俺を見て、優衣は嬉しそうに破顔する。
【優衣】
「ん……♪ わかっは、ちうちう……ん、唾液をたっぷり絡めへ……
ぷちゅぷちゅってひへ……んふひっ、吸い出ひへあげぅわねー?」
【兄】
「んっ……! はやく、っ」
【優衣】
「ん……おクひ、窄めへ……んン、ちゅぅぅむ……ん、プっ……
ちゅぴっ、プ……くぷっ、ちゅっ……ちゅるっ、ぷ……ぎゅぷっ、
ん、ぐぷっ……じゅぷっ、ぢゅる、るるりゅぅ……っ」
【優衣】
「ちゅ、ぷっ……む、ンっ……出ひへ、だひへっ……んふっ♪
ん、むン……ちう、ちゅっ……ぷちゅっ、ちゅるっ……くぷっ、
ン、ふっ……ちゅるるっ、じゅる……ちゅるりゅるるっるるっっ」
甘美な吸引に堪らず優衣の頭を両手で掴み、
思うままに腰を突きあげる。
【兄】
「っあ! い、っく……!」
びゅっ!! びゅるるっ! びゅっ、びゅーっ!!
【優衣】
「っ、んーっ♪ ぷゅっ♪ ぴゅぅ~っ♪ ちゅる、ぅ……みゃぅむ、
んっ……ちゅぅぅ、んん~~……っ、ン……ちゅ、ちう……ちう、
……ん……フー……フ、んん……ん……ちゅ、るるぅ……」
精吐の瞬間に窮屈な口腔へ押し込み、強烈な快感に思わず腰が引け
てしまう。
その繰り返しによる上下の動きが適度な刺激になって、俺は表情を
崩して声を漏らした。
優衣は鼻で呼吸をしながら、唇をもにょもにょと動かしながら
鈴口に甘えるように吸い付いてくる。
イかせる行為だけでなく射精中の所作にも丁寧な気遣いが感ぜられ
る。
優衣の愛が伝わってくるようだ。
【優衣】
「ちゅ、……ちう、ち……ん、ンっ……んくっ、……ごくっ、ごくっ♪
んフ、んん……っ、ごく……ごきゅっ……っ、ん……んんーっ」
【優衣】
「ん……ちう……ちゅ、ちゅぅ……ちゅぴっ……ちゅ、っぷぁっ、
はフ、ふは……はぁ……はぁ……ふ……フ、ふふっ、ふ……。
朝から出しすぎっ♪ 喉に絡むし、っ、んんっ、……もぉ」
【兄】
「う……、すまん」
【優衣】
「昨日と同じくらいの量と濃さよ?
……出し足りなかったのなら、そう言いなさいよ。
ホント、世話の掛かる兄さん」
軽口を叩くが、その表情は穏やかなもの。
言葉の単語一つにはトゲがあるが、話の内容には丸みがあった。
『兄さんが言えば、いくらでも性処理はしてあげる』――
そう言っているのだから。
【優衣】
「…………ん。……あっ」
射精の余韻を長引かせるようにと優しくシゴいてくれていた優衣の
手が止まった。
【優衣】
「ちょっと垂れてきてる。まだ中に残ってたのね」
【優衣】
「……いいわ、じっとしてて?
あぅむ……ちゅ、ちぅ……ん、ちう……んぇる、れぇるれろぉ……」
【兄】
「っ、うっ……そんなに舐められるとっ」
【優衣】
「れるぅ、ちゅ……んぅ……? ふふ、イッたばかりだから……
先っぽが敏感? んんむちゅぅ……ちゅ、我慢ひへ?
もうちょっとだから……ちゅぅ、ん……あぅむ、ちゅっ……」
【優衣】
「ちゅ、ん、ちゅっ……ちゅ、ンれぇぇる……れるれぇぇ……、
れろれろぇろ……ちゅ、ちゅぅ……ん、ちゅっ……ちゅっ」
中から搾り出すように逸物をシゴき、亀頭を綺麗に舐めると、
優衣は鈴口に口づけをして口を離した。
【優衣】
「ちゅ、ん……ちゅっ……は、ぁ……ふ……。
ん、はい、綺麗になった。ン、ちゅっ」
【兄】
「あっ」
別れの挨拶代わりのキスに思わず声が出た。
【優衣】
「……どう? スッキリした?」
【兄】
「あ、あぁ……ありがとな」
【優衣】
「ん、どういたしまして」
【優衣】
「全く……朝っぱらから元気なのは、正直驚いたわ。
溜まってるなら、昨日してる内に言ってくれればよかったのに。
どうしてひと手間掛けさせるの?」
【兄】
「いや、別に溜まっていたというわけではなくてだな」
【優衣】
「ふうん? まぁ、なんでもいいわ。
さあ、早く起きちゃいましょう?
いい加減にしないと、お母さんが上がってくるわよ?」
事もなげに微笑みながらベッドから立ち上がる。
一日の始まりの清々しい朝に、
優衣に性処理をさせるのは中々に衝撃的だった。
昼夜問わずの関係になってしまったら、
一体俺たちはどうなるんだろうか……。