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第5話 いつもより広いベッドの上から

ん……ちゅ。 ちゅ……ちゅ…………んちゅ……んむ…… ん、ちゅ、ちゅ……んふ……っ……ちゅ、ちゅ……れる…… (目を覚ます主人公) んちゅ、んぷ……ん……あ、起きたか…… (主「おはよう」) うん……おはよ。もう朝だぞ。 (主「何してたの?」) 何って別に……珍しく先に目覚めたからな。たまには私からするのもいいのかと思ってだな…… おはようのキス、させてもらったよ。 嫌……だったか? (主「まさか」) んふふ……それならよかった。 だが……なんだかまだ目がシャキッとしてない気がするな。 ああ、わかるさ。お前の、いつもの眠たい時の目、だもんな。 かわいいなぁ……んふふ……頭なでてやろうか? (主人公の頭をなでながら) 目が覚めるまで時間がかかるんだったな、お前は。脳がまだ休眠状態のようだぞ…… 寝ぼけまなこのお前も、なんだ、その……好きなんだがな……ふふ…… (主「君はどうなの?」) 私は……昨日は夕方まで寝ていたから、なんだか自然に目が覚めてしまったよ。 あのあと……お前の耳を舐めた後、疲れてたし、すぐに眠ってしまったんだが、意外と睡眠時間短くても大丈夫だったみたいだ。 (主「じゃあこの後また眠っちゃう?」) ん……わからない……お前がいってしまった後寝るかもだし、このまま起きてるかも…… 折角お前と同じ時間を過ごせるチャンスなんだし、そこは堪能させてもらいたいっていう気持ちもあるしな。 (主「そっか。嬉しいな。」) ふふ……じゃあもっとしようか。おはようのキス……今度は口と口で……な。 しっかり目覚めさせてやるから、お前も、私をこのまま起きてられるような、愛に満ちたキスを……ん…… んぷ、ちゅ……ちゅる、ちゅ……んむ、ん……んぷ、れる、れりゅ…… んむ……ぷぁっ…… ふぅ……お前、朝からこんな……ん……ふぅ…… 確かに目は覚めるが……んぅ……凄くドキドキしてる…… ん……なぁ、私とのキスの感触……通勤中や会社で思い出して、やらしい気分になったりしないのか? (主「そういう君は?) 私は‥‥!ん……す、するけど……むぅ……うるさいなぁ…… (主「僕もするけど、それよりも幸せな気持ちで目覚められるから」) ふふ、なるほどな。お前はそんなリスクよりも、私とのキスで得られる刺激や興奮で目を覚ます方をとる、というわけか。 そうだよな。お前はいつもハイリスクでハイリターンな選択をする。 まあ、別にいいよ。私は困らないし、お前もそれを望んでいるんなら…… 沢山のキスで……今日の元気を補給していってくれよな……ん、ぷちゅ…… んちゅ……れる、りゅ……んぷ、ん……れる、んちゅ、ちゅる…… ん……(そっと顔を離す少女) な、お前……このまま、ずっとしてないか? (主「急にどうしたの」) ん……なんだか、お前の手を離すのが惜しくなってしまってな…… だって!……だって、お前はこれから、こんなわけもわからない都会に出ていくんだろ? その間、私はこの部屋に……こんな広い部屋に一人は……寂しい…… (主「じゃあついてくる?」) いや……流石に私を連れて行くのはダメだろ…… 確かに昨日はああ言ったが、自分がどれだけお前にとっての荷物になってるのかくらいわかっているつもりだぞ? その申し出は嬉しいが、な。ただでさえ私のことを優先してくれているお前が、これ以上会社で変な目で見られるのは嫌だし…… それに、仮について行ったとしても、その場の雰囲気に押し殺されてしまうのはわかりきってることだからな。 (主「じゃあ、ちょっとお出かけしてくれば?」) お出かけ……このあたりをってことか? ん……でも、昨日歩いたとこくらいしかわからないし、そもそも明るいうちにこんな都会を歩くのは怖いし…… それに、別に目的もなく歩き回るのはあまり得意じゃない…… (主「近くに大きな街もあるし、ちょっとショッピングでもしてきたら」) なるほど、ここらにしかないものを探してみればと言いたいのか。 ……まあ、そういうのもありかもな。 このご時世、なんでもネットで注文すればすぐに届くし、別に興味がなくてもどんどんオススメしてくれるし…… でも「イメージと違うな」ってなることも多いから、直接確かめて買うっていうのが一番いいとは思う……が。 どこに行っても「やっぱりお前と一緒だったらな」って感じるのは目に見えてるし……一人で歩くのは切なくなると思うんだよ。 (主「じゃあ、明日デートするお店を探してきて」) ん?なんだ、それ。ミッションってことか?(デートという言葉に反応して照れ隠しするような感じ) そうか、明日は帰るまで少し余裕があるんだったな。 ふふ……そこまで言われたら仕方ない。 了解した。では明日、お前との時間を過ごすのにぴったりなお店、探してきてやるよ。 報酬は……そうだな。ちょっとだけ贅沢することになっても、文句を言わないでくれればいいよ。 それに、ここで一人で潰れてるよりはマシ、だもんな…… (主「攫われないようにね」) ん……わかってる。お前は心配症だな、全く。 たしかに背は低いが、私を攫おうとする物好きはお前くらいなもんだよ。 ……(攫ってくれて)ありがとな。ふふ。 (主「そろそろ時間だから」) あ……もう行くのか?(さみしげに) (子犬みたいな表情の少女の頭をくしゃくしゃと撫でる主人公) ぁぅ……ん……髪が……ん…… そんなに強く撫でるなよ…… うん……わかってる。 お前のたっての願いだからな。しっかりと偵察、してくるよ。 あ、そう言えば朝ごはんは……? (主「ちょっと時間ないからコンビニで済ませるよ」) だけど、このホテルは朝食付きなんだろ?コンビニで済ませるのはもったいなくないか? (主「でも遅れるわけにも行かないし」) むぅ……社会人というのは本当に大変なんだな…… わかった。じゃあこうしよう。 私も一緒に出るよ。 どうせ出かけるんだし、途中まで付いていく。 コンビニ飯だって、ふたりで食べれば多少は美味しくもなるだろう? (主「じゃあそれで」) ふふ……よかった。 あ、じゃあ、急いで支度するから、少々待っててくれ。 ……おいて行くなよ?

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