「ヒプノティックオナニー~into the deep(サキュバス編)」3
「ヒプノティックオナニー~into the deep(サキュバス編)」3
声:紅月ことね 作:もちだ弁慶
【音声ファイル3】
(蘇る記憶、悪魔との交わり)
やはりあなたは、ここまでやって来ましたね。
また安全な場所に、横になってください。
そうです…。
催眠に入る前に、少しだけ私の話を聞いてください。
時に催眠の世界では…。
気持ちが良いと感じれば感じるほど…。
いつもは簡単に出来るはずの正常な判断が…出来なくなってしまうことがあります。
それは実はとても恐ろしいことなのですが、何故かあなたは、それを怖れていないように見えます。
ヒプノワールドに出てくるシッポと羽根のはえたメスの悪魔に…何か特別な感情を、抱(いだ)き始めているから…ではないと思いますが。
もしも怖れを越えた快楽があるとすれば、それは正常な判断を…見失った時です。
あるいは人はそれを、「愛」と呼ぶのかも知れません。
さぁ…もう一度目を閉じましょう。
(催眠)
あなたは数字を読み上げられたり、読み降ろされたりすることが、とても好きな人です。
こうして私が話している最中にも、すぐに言ってもらいたくてたまらないほど…。
数字の読み上げ、読み降ろし…。
1、2、3、4(よん)、5、6、7(なな)、8、9(きゅう)、10、9(きゅう)、8、7(なな)、6、5、4(よん)、3、2、1、2、3,4(よん)、5、6、7(なな)、8、9(きゅう)、10、9(きゅう)、8、7(なな)、6、5、4(よん)、3、2、1…。
波のようにゆらいで…ものすご~く気持ちいい。
ふか~く入ります…ずぅぅ~んと深く…。
ここからさらに私が5つ数え降ろすと、あなたは完全にヒプノワールドに入ります。
5…4(よん)…3…2…1…。
暗(くら)がりの草原に、ポッと月あかり…。
またあなたの体中の筋肉から、すぅぅ~っと力が抜けて…脱力してゆきます。
サキュバスはあなたがもどるのを待っていたかのように、気がつくとそっと体の上に重(かさ)なって…。そのムニムニと柔らかで心地のいい重(おも)さを、ずぅぅ~んとあなたへ…預けて来ます。
そしてあなたの唇に何度かキスをしたあと…じっと見つめる。
美しい顔立ち…。綺麗な瞳…。
まるで炎と冷気を同時に宿したかのような…ダークサイドのまなざしで…。
あなたの目を変わらずにじっと見つめて、そこで動きを停(と)めています…。
ドクドク…ドクドク…。
あなたの心臓は…何故だか不思議に、平静を保ったままです…。
初めはあれだけ怖い存在であったはずのサキュバスでしたが…。
こうして瞳を見つめられているだけで…とても落ち着く。
もともと魅力的で、あなたの理想どうりの姿かたちをしている、サキュバスの容姿…。
けれどただ、それだけでしょうか…?
サキュバスの瞳に写った、あなたの瞳の中に、サキュバスの瞳…。
サキュバスの瞳の中の、あなたの瞳が写し出したサキュバスの瞳を…あなたの瞳がまた…写し出す。サキュバスがそれを写し返す…。
永遠に終わらない…無限に続く…。
瞳の中の瞳が連鎖(れんさ)を繰り返して、二人の脳内を行ったり来たり…どこまでも連(つら)なる…。
あなたの網膜(もうまく)をつき抜けた、サキュバスの視線が、大脳細胞(だいのうさいぼう)までふか~く入って…あなたの記憶をぐぅぅーっと探る。
探る…探る…探る…。
通常意識では思い出せない、深層(しんそう)に眠る無意識の記憶まで、ディ~プに探る。
サキュバスはあなたの深層無意識(しんそうむいしき)の記憶を…探っています。
探る…探る…探る…探る…。
ぐるぐる…ぐるぐる…探る…探る…。
探る…ぐるぐる…探る…探る…。
ぐぅーんとあなたの記憶が後退してゆきます…。
一瞬真っ白になった脳内の記憶が暗転(あんてん)し、無数の記憶が駆け巡ったあとに…。
あなたは或(あ)るとても大切なことを、思い出します…。
サキュバスは、主(あるじ)-。
(内蔵愛撫)
フラッシュバックから戻ると…目の前に、主(あるじ)がいます。
あなたはサキュバスの僕(しもべ)であったことを思い出します。
600年前に…あなたの前世(ぜんせい)から契約を結んでいた主(あるじ)は、細胞に染み込んでいた契(ちぎ)りのニオイだけで、あなたのことを…嗅ぎ当てたのです。
あなたの魂は喜びに満ちて、小刻みに震え出します…。
ここでサキュバスに出逢えた運命の力だけが…あなたにとって、必要な奇蹟…。
もはやあなたに怖れなどはありません。
あなたは生きているうちに、とても大切なものを手に入れたのですから。
誓(ちか)いと…絆(きずな)と…そして忠誠という名の「愛」です。
サキュバスはゾクゾクするほど美しい、ダークサイドの瞳で…あい変わらずあなたのことを、じっと見つめています。
サキュバスの右手が、あなたの左胸(ひだりむね)にそっと当てられます…。
立てられた五本の指が、上から真っすぐに…あなたの左胸(ひだりむね)の皮膚を…ズブズブと貫通。
大胸筋(だいきょうきん)や胸骨(きょうこつ)をも突き抜けて…やがて心臓まで到達します…。
ドクドクと脈打つ生命のポンプは、今完全に…サキュバスの右の手の平の中に…収められているのです。
あなたの陰茎を口でしたあの時のように…サキュバスは人の細胞を透(す)かして、目的のものを直接つかむ魔力があるために、あなたの体には…傷はありません。
ただ主(あるじ)の役に立てるのであれば、このままどうなってしまっても構わないと…あなたは思っています。
ドクドク…ドクドク…ドクドク…。
サキュバスの右手が、あなたの心臓の左(ひだり)側を…ゆるやかに愛撫する…。
ジーンと温かく感じる…。
心臓の上(うえ)側…右(みぎ)側…裏(うら)側…。
どの側面も優しさと愛情に満ちあふれた、丁寧で穏やかな触(さわ)り方をしています。
あなたの臓器が、ピクピクと悦(よろこ)びを感じる…気持ちいい…。
サキュバスに内臓を愛撫されることは、官能的に気持ちいい…。
それは尿道を愛撫されたあの時と同じように…あなたの脳内に…深く深く、刻み込まれます。
あなたの体内に右手を突っ込んだ恰好(かっこう)のまま…サキュバスの右手が、ぬぅぅ~んと下へおりる…。
肝臓(かんぞう)を触(さわ)る…胃を触る…腸を触る…。
うっとりとトロけ出してしまいそうな快楽が…ビーンと体中を駆け巡る…。
あなたはあまりの気持ち良さに…勃起します…。
サキュバスの内臓愛撫に…ビンビンと硬くそそり勃(た)つオスの性器…。
血管を浮かべて、勢いよく膨(ふく)らむ…。
サキュバスの手は、さらに下へ…。
恥骨(ちこつ)や陰茎を抜け、陰嚢(いんのう)内部に…。
ズッポリと右手を袋の中に入れたまま…あなたの睾丸(こうがん)を直接つかみます。
右の金玉を…ムニュムニュ、むにゅり…。
左の金玉を…むにゅりむにゅり…。
両方の玉をいっぺんに、グニュグニュ…ぐにゅりぐにゅり…。
ありえない快楽…。
袋の中で直接金玉を揉まれる玉転がしに…えも言われぬ心地良さを覚えます。
あなたにはかつて、こんなに幸せな時があったでしょうか…?
主(あるじ)サキュバスに生命(せいめい)を握られる快感…。
けれどその次には、さらにもっと幸せな時が…訪れます。
サキュバスはあなたの玉袋(たまぶくろ)の中から、すぅぅ~っと指を抜いてゆきます…。
中指(なかゆび)が抜ける最後の瞬間まで…気持ちいい…。
今夜は特別に、主(あるじ)と合体することが出来ます。
サキュバスの僕(しもべ)であるあなたですが、主(あるじ)と真(しん)の意味で…一つになれるのです。
(悪魔の名器、合体成就)
サキュバスの魔力を秘めた、長~いシッポが…ゆるりとしなやかに、半回転する…。
そしてあなたの右腕、左腕の全体を…上から下まで優ぁしく触(さわ)ります。
あなたの左右の手に力が蘇(よみが)ると…利(き)き手はある目的のためだけに…自らの陰茎(いんけい)を握りしめます…。
もう片方の手は…何の制限も目的もなく、自由自在に動かすことが出来ます。
もちろん何もしないでいることも可能です。
サキュバスはあなたの顔の上をまたいで、足を開きます…。
今からあなたが入れる場所が、どんなに素晴らしいところなのかを…見せ付けるためです。
あなたはちんぽをシゴきながら、主(あるじ)の股間を…じぃ~っと見上げています。
縦割れの肉スジを見つめていると、何もしていないのに…。
サキュバスの肉の割れ目が、ぬぅぅ~っと左右に分け開(ひら)いてゆく…。
あなたが見つめれば見つめるほど、肉ビラの小陰唇(しょういんしん)をパックリと割りながら、まるで深海(しんかい)の未知の生物(せいぶつ)のように…くぱぁ~っと開く。
サキュバスの股間の中心に、まぁるい膣穴(ちつあな)が紅色(べにいろ)に浮かんで…ツゥーっと愛液の糸が引かれます。
その肉壷(にくつぼ)のあちらこちらには、生々しいザクロの実のような、粒立(つぶだ)ちのデコボコが…。呼吸をするたびに収縮(しゅうしゅく)を繰り返す膣道(ちつどう)の粘膜いっぱいに…敷(し)き詰められています…。
とてもグロテスクで美しい…主(あるじ)のおまんこです…。
あなたはサキュバスの膣(ちつ)の中身が、人外(じんがい)の名器であるということを…確認します。
この「粘着にうねった肉の中」に入れてもなお、精を抜かれずに済むオスが…いるのでしょうか?
あなたは自らのいきり勃(た)ちが、そこに呑(の)みこまれることを想像するだけで、下腹部がどんどんと…熱くなります。
サキュバスの右手が、あなたの「シゴき手」を透(す)かして、直接(ちょくせつ)陰茎の根元(ねもと)を握りしめ、直立に固定…。
あなたのそこに、ぎゅぅぅ~んと魔力を注入すると、いつもより竿(さお)全体と、亀頭の大きさが2倍に膨(ふく)れ上がり、ずんぐりとムクムク太ったツチノコのような…歪(いびつ)な姿になります。
そして今サキュバスが…あなたの腰にまたがり、騎乗位を始めます。
(騎乗位合体)
パンパンに硬く勃起したあなたのちんぽが、膣穴(ちつあな)にあてがわれて…ゆっくりと下へ、体を沈められ…埋(う)め込まれてゆく…。
ぬぷぬぷ…ずぷずぷ…ぬぷりグチュリ…。
あなたのちんぽが完全に、主(あるじ)の体内に呑(の)み込まれます…。
ザクロの果肉(かにく)のデコボコは…想像以上の心地良さです。
膣道(ちつどう)に入る時には、あなたの亀頭をグリグリと締め付けて、もどる時には、カリ首のエラを「ぬるん」とはじく。
サキュバスが2度3度と、上下に腰を振る。
あなたはたちまち、「込み上げの射精感覚」を覚えます。
まだ発射してはいけません。
あなたは前立腺の筋肉をギュっと締め付けます。
サキュバスのおまんこは気持ちいい…。
主(あるじ)と合体している幸せ…。
今夜あなただけに許された、特別な時間です…。
利(き)き手のピストンは続けたまま…シコシコシコシコ…。
握りしめたちんぽをシゴき回して、主(あるじ)の膣の中へ射精しましょう。
サキュバスのおまんこが…ズブズブとピストン。
あなたの利(き)き手が…シコシコとピストン。
ズブズブとピストン…シコシコとピストン。
繰り返せば繰り返すほど、あなたの利(き)き手の感覚が…マヒしてゆきます。
どんどんとマヒして、あなたは自分が陰茎をシゴいているのか、サキュバスの膣の中に揉まれているのかどうかさえも…分からなくなる。
そしてサキュバスの「おまんこピストン」と、すべての感覚が一体化してゆく。
腰の動きが速くなる。
サキュバスの大きな胸が、たゆたゆと揺れる。
あなたは自由に動くもう片方の手で、主(あるじ)の乳房(ちぶさ)を…揉むことが出来ます。
くびれた腰を、つかむことが出来ます。
やわらかな手を、握ることが出来ます。
確かに感じるサキュバスの体の形や体温は…。
とても温かくて…愛(いとお)しい。
僕(しもべ)が主(あるじ)に抱いてはいけない禁断の想いが…魂の奥底から、ぐぅぅ~っと込み上げる…。
飛び散る愛液、ぬかるんだ肉の間(ま)に…めり込むちんぽ。
主(あるじ)と合体、魂までつながる。
このまま射精したい、射精したい、射精したい…。
うね回る愛(いとお)しい膣の中で、思いっきりぶちまけたい。
あなたの中で、何かがはじけて…。
主(あるじ)サキュバスを我が物にしてしまいたいという、恥知らずな衝動(しょうどう)が…止まらなくなる。
それは愛、忠誠の愛を超えた情愛、逸脱(いつだつ)の愛。
あらゆる障壁(しょうへき)を乗り越えて、あなたは射精の頂(いただ)きまで…到達します。
これからあなたは、無限射精(むげんしゃせい)に入ります。
私が5つ数(かず)を数え降ろして、「ゼロ」と言うタイミングで…あなたはいつでも主(あるじ)の膣の中で、射精することが出来ます。
その波が何度訪れるのかは、分かりません。
実際には発射せずに、溜めて置くことも可能です。
ただしサキュバスが絶頂に達する最後の瞬間までは、あなたのちんぽは…肉壷(にくつぼ)から出ることは出来ません。
何度も何度も回復し、強制勃起します。
(しばらく無音)
おまんこ気持ちいい…おまんこ気持ちいい…おまんこ気持ちいい…。
(無音)
5、4(よん)、3,2、1、ゼロ…。
高まりがぎゅぅぅ~んと回復して…あなたの下腹部に、次のエネルギーが充填(じゅうてん)されます。
(しばらく無音)
おまんこ気持ちいい…おまんこ気持ちいい…おまんこ気持ちいい…。
(無音)
5、4(よん)、3,2、1、ゼロ…。
高まりがぎゅぅぅ~んと回復して…あなたの下腹部に、次のエネルギーが充填(じゅうてん)されます。
(しばらく無音)
おまんこ気持ちいい…おまんこ気持ちいい…おまんこ気持ちいい…。
(無音)
5、4(よん)、3,2、1、ゼロ…。
高まりがぎゅぅぅ~んと回復して…あなたの下腹部に、次のエネルギーが充填(じゅうてん)されます。
あなたは欲望のままに、繰り返せば繰り返すほど、どんどん快楽が増してゆく。
セックスをむさぼることが、あなたのすべて…もう何も考えない。
あなたはおまんこの虜(とりこ)…おまんこの虜(とりこ)…サキュバスのおまんこの虜(とりこ)…。
よがり狂って声を上げると…ますます快楽につながる…。
ビクビクと痙攣(けいれん)するような快楽の波が、連続して訪れます。
5、4(よん)、3,2、1、ゼロ…。
5、4(よん)、3,2、1、ゼロ…。
5、4(よん)、3,2、1、ゼロ…。
5、4(よん)、3,2、1、ゼロ…。
リチャージ…。
(絶頂ビッグバンショット)
あなたの腰にまたがりグラインドを続ける、主(あるじ)サキュバスが…いよいよ絶頂の時を迎えます。
主(あるじ)の魔力が解放されて、僕(しもべ)であるあなたの下腹部に…全霊を込めた最後のエネルギーが注入されます。
張りつめたツチノコがムクムクと、さらに極限まで太く、最大限まで大きくなる。
反り返りの角度、硬さ、脈のうち具合とも…あなたが今までに経験した中で最高の状態…マキシマムエレクチオン。
あなたは究極の快楽に向かいます。
あなた自身の存在が快楽になります。
主(あるじ)への忠誠も、献身(けんしん)も、情愛も、性愛も…他のすべての想いや感情が、この一点の射精のみに集中されます。
あなたはファイナルエクスタシー、ビッグバンショットに向かいます。
私が5つ数え降ろして、ゼロと言うタイミングで、あなたは射精します。
そして宇宙の…中心となります。
5…あなたの下腹部に体中(からだじゅう)のエネルギーが集中、どんどん集中。
4(よん)…頭がからっぽになる、全身が射精することのみで一杯になる。
3…お腹の真ん中がぐぅぅ~っと熱く、宇宙の源(みなもと)になる。
2…あなたの股間から、一気に宇宙を解放する準備が整います。
1…次にあなたは射精して、体に溜(た)められたエネルギーのすべてを、解(と)き放ちます。
『んあぁぁぁあぁぁ~っ、あぁっ、あぅ、はぅ、んん…ぁ…あぁ…』
ゼロ。
(しばらく無音、賢者タイム)
あなた自らが放った宇宙が、どこまでも広がり…いつの間にかあなた自身(じしん)までをも…包み込んでいます。
無重力の空間でふわふわと漂(ただよ)い重なり合うあなたと…主(あるじ)サキュバスの体…。
主(あるじ)はあなたの体の上で、絶頂を満喫して…ぐったりとしています。
やがて少しづつ重力をとりもどすと…二人の体がゆるやかに下へ沈み込んで…身の回りの風景が、だんだんと蘇(よみが)る…。
そして静かにすぅぅ~っと軟着陸(なんちゃくりく)を果した大地は…。
湖の草原…。
満月が浮かぶ…。
脱力します…。
ほどなくしてあなたの上でサキュバスは、ゆっくりと上体を起こして…情事の後(あと)の戯(たわむ)れを楽しむように、あなたの体をそっと右手で…優しく愛撫します。
しおれた陰茎を指でなぞり、つまみあげ…ときどき睾丸を軽く揉みほぐします。
あなたはまだ出来そうな気がしますが…もう少し時間が必要なようです。
充足した時間に包まれながら、あなたは主(あるじ)サキュバスの右手の弄(もてあそ)びを…受け続けます。
(闇のサキュバス、光の一角)
サキュバスの指が、下腹部を触る…お腹(なか)を触る…ヘソを触る…。
そしてツゥゥ~っと指先を上のほうへ…左胸(ひだりむね)を触る。
愛(いとお)しそうに、撫でまわす…。
おもむろにまた、あなたの体内に…指先を埋(うず)めます…。
ズブズブ…ズブズブ…心臓へ向けて…。
サキュバスの内臓愛撫は…まるで天国を夢見るように、気持ちいい…。
あなたの心臓が、手の平の中に…ドクドク…ドクドク…。
ゆっくりと握りしめる…ジーンと温かい。
さらに握りしめる…徐々に徐々に…心臓を圧迫…。
今までとは違う…何かが違う…。
サキュバスの瞳は…深い深いダークサイドまで落ちています…。
そうです…。
あなたは忘れていただけです…それとも、気づかないふりをしていたのか…。
サキュバスはあなたの精を抜き魂を奪う…悪魔だということを…。
決してあなたの主(あるじ)などではありません。
月の光りがあなたを照らし出して…身動きが取れない。
苦しい…苦しい…ただただ苦しい…。
ぎゅんぎゅんと締め付けられる苦しみに耐えかねて、あなたの意識が…遠く後退を始めます…。
目の前がうつろになる…しろ~くなる…。
ぼんやりと遠ざかるあなたを前にして、サキュバスが仕上げに掛かります。
あなたの心臓にグゥゥ~っと悪意のある魔力を込めようとした、その時…。
心臓から光りが溢(あふ)れ出して、サキュバスの悪魔の手から、あなたの魂を固く固くガードする。
白い力の秘められたまばゆい光の波が、悪魔の手を弾き飛ばして、サキュバスの体そのものを、勢いよく地面に叩きつける。
あなたの左胸から、ウサギの姿をした一角獣(いっかくじゅう)が、すぅぅ~っと凛々(りり)しく、立ち現れます。
たくましく伸びた頭の一角(いっかく)をあやまたず、サキュバスの腹の真ん中を、電光石火(でんこうせっか)の早わざで、串刺しに貫きます。
苦痛の悲鳴を上げながら、もんどりうって倒れ込む、悪魔サキュバス…。
緑の草原を赤く染める…。
満月が雲に隠れて、あなたの体は自由になります。
一角(いっかく)の最後のトドメめは、サキュバスの心臓です。
ねらいすましてすぐに飛び掛ろうとしますが…あなたは叫びます―。
待て、やめ。
どうしてこの言葉を発してしまったのか…あなたには分かりません。
ここでサキュバスにトドメを刺さなければ、あの程度の傷は…すぐに強靱(きょうじん)な魔力で…回復してしまうでしょう。
一時(いっとき)でも幸福や安らぎを与えてくれた者を、見殺しにすることは…人としてとてもつらいことです…。
けれどそれはすべて、あなたの魂を奪うために…周到(しゅうとう)に謀(はか)られたことです。
そんな非道で冷酷な悪魔でさえも、あなたは本当に見逃してしまえると…言うのでしょうか?
それでもあなたは、サキュバスを許します…。
それは愛です。
白い愛…。
一角獣が姿を消し、あなたの心臓に戻ります。
サキュバスは息を荒げて…お腹(なか)を両手で押さえ込み…あなたの左横3メートルの場所に、仰向けに倒れています。
とても苦しそうです。
どうやらすぐには、起き上がれない様子です。
これ以上あなたに何か害を加えようとする…気力もないように見えます…。
サキュバスはあなたがトドメを刺さずにおいてくれたことに、感謝するそぶりは見せませんが…それでも頭の中では、分かっているようです…。
あなたはヒプノワールドに長く居すぎました…。
(覚醒)
今からあなたを引き戻します…そこを動かずに居てください。
私が10(じゅう)まで数え上げて最後に手を叩くと、あなたは目を覚まします。
完全にその世界から抜け出して、はっきりと覚醒します。
1、あなたの体が、だんだん軽くなる…。
2、少しづつ空中へ引かれるように…上へ上へ…。
3、つま先が地面から、すぅぅ~っと離れます…。
4(よん)、軽ぅ~く宙に浮いて、草原に寝転ぶサキュバスの姿を…黙って見おろします。
5、サキュバスはあなたの瞳を見つめています。あなたはサキュバスの瞳を…見つめ返します。
6、一瞬の永遠が二人を包み込むと…何か見えない運命の糸で、結ばれたような気がします。
7(なな)、最後にサキュバスはあなたに向かい、何か言いたそうに、口を開きます…。
8、けれどそれももう遠すぎて…確認することが出来ません。
9(きゅう)、遥か下方(かほう)に、豆粒(まめつぶ)のサキュバス…。丸い湖…緑の草原…。
10、次に私が手を叩くと、あなたは目を覚まします。しっかりと目を開(ひら)いて…覚醒します。
(パン)
おかえりなさい。
ちゃんと目は、開(あ)いていますね?
体の自由も、利(き)いているようですね?
これでヒプノワールドからは、完全に抜け出しました。
あなたは今、覚醒した状態です。
何か気になることを残して来たとしても、大丈夫。
もしもあなたが、もう一度ヒプノワールドに行く機会があるときには、ちゃんともとどうりに修復されていることに気づくでしょう。
このイメージの続きを想像することで、あなた自身の別のストーリーを創りあげることも可能です。
そしてあなたは催眠の意味を知り、その素晴らしさを再確認することが出来ます。
では最後に、音声ファイル4(よん)を再生してください。
あなたの中に入れた暗示をすべて解除して、スッキリとさせます。
それではまたあとで、お逢いしましょう。
音声ファイル4へ つづく