炬燵で添い寝 (標準語台本)
【遥】んぅ…お兄ちゃん、そろそろ寒くなってきたよね
うち…ずっと正座してるし、足が痺れてきちゃって…
膝枕も良いけど、こたつ…入り直さない? もちろん… 一緒に
うん…ありがと
じゃあ身体を起こして…
【遥】こたつの中に…んぅ
はぁぁ…あったか~い
やっぱり、冬はこたつに限るよね~
ん…んぅ……ふわぁぁ…
うぅ…おっきな欠伸しちゃった
…って、お兄ちゃんも欠伸してるじゃん
ん…ふわぁ…何だか…眠くなってきたね
まあお兄ちゃんは、うちのスペシャルコースを堪能したんだし、眠くなってもしょうがないよね
うちは…その、さっき膝枕してた時、お兄ちゃんの頭があったっかくて…眠気が…
ん…ねえ、このまま、横になろっか
こたつ、あったかいし…少しくらいなら、良いでしょ?
やった、お兄ちゃんと二人で寝るなんて、何年ぶりだろ?
というか、一緒に寝たこと、あったっけ?
…あはは、憶えてないってことは、初めて…かもね
ん…しょ…
【遥】んん…はぁ、こうして横になると、気持ち良いね
それに…お兄ちゃんの顔が、こんな近くにある
ん…見つめて合っていると、恥ずかしくない?
…お兄ちゃん、顔…赤いよ? 目…逸らしたら?
え…うちの顔も、赤い? ほ、ほんとに? 嘘ついてるんじゃないの?
うぅ…ほんと、なんだ
まあ、頬が熱くなっているような気、したし…
でも、目…逸らさないから
お兄ちゃんの顔、じぃっと見ちゃうね
お兄ちゃんも…その代わり、うちの顔じぃっと見ていいよ
……ん、恥ずかしい…ね
きっと、二人とも顔、真っ赤だと思う…
えっ、今…可愛いって、言った?
…冗談? ……もう、へたれないでよ、バカ
うちはね…お兄ちゃんのこと、かっこいいなって、思うよ
嘘とか、冗談じゃなくて……ほんと
さっき、言ったでしょ…大好きって
……やっと、分かったんだ
左胸の奥が、ドキドキしちゃう理由
…ん、お兄ちゃん
うち…お兄ちゃんのこと、大好き
お兄ちゃんは、うちのこと、好き?
あ……両想い、だね
嬉しい、な…
うち、きっと小さい頃から、お兄ちゃんのこと、好きだったんだと思う
でも…ずっと子供扱いされてたし
もしかしたら、異性として見られてないのかなって…
だから、自分の気持ちに気付かないフリ、してた…
うちも、お兄ちゃんと一緒で、素直じゃないね…ふふ
ねえ、お兄ちゃん…
そう言えば、うちが家に残った理由…まだ、話してなかったよね
…外が寒いからってだけじゃなくて…
こうして、お兄ちゃんと話したかったから、なんだよ
…好きな人と、もっと一緒にいたいって思うのは、当たり前でしょ
…それに、お兄ちゃん、何だか疲れてたから
うちが癒してあげれたらなって…そうしたら、いつまでも子供のままじゃなくて…
異性として、うちに振り向いてくれるかなって…
きっと、心の奥では…そう思ってた
お兄ちゃん…うちが今日、最初にした質問、憶えてる?
そう…子供の頃に、戻りたいかって質問
あの答えだけど…やっぱり、変えるね
うち…もう子供に戻りたくない、このままで…いたい
だって、あの頃に戻ったら…お兄ちゃんの、恋人になれないから
ん…お兄ちゃん、顔……近いよ
キス…できちゃいそう…
このまま…うちとキス、しちゃう?
ん…んむぅ、ん……ちゅっ
ふふっ…キス、しちゃったね
ちょっとだけ、甘酸っぱい…蜜柑の味…かな
ん……ちゅっ
ふふ…幸せ、だね…
心の奥が満たされて、お腹いっぱいになったような…そんな感じ、する
……ん、でも、さ……
お兄ちゃん、明日…帰っちゃうだよね
うん…分かってる
仕方のないこと、だよね…
うちも子供じゃないし、ちゃんと分かってる…のに
寂しいよ…
お兄ちゃんと、ずっと一緒に…いたいな
…なんて、お兄ちゃんを困らせちゃうのは、ダメ…だよね
だから…今を、この時間を…楽しもうって思う
たぶん…もうしばらくは、大丈夫かな
二人っきりじゃなくなるまで…お兄ちゃんの、隣で…
ん…んぅ…すぅ、すぅ…
お兄ちゃん……
大好き……だよ
すぅ、すぅ……ん、すぅ…すぅ…すぅ