02
うむ、分かればいい……ん? このことを父や母は知っているのか? いや、お二人とも今朝から出かけているし、まだ言う機会には恵まれていないな。
まず先に兄に報告せねばと……。
しかし私の思いについて、母はもう知っていると思うぞ。
女性同士、自らの愛については深く語らわずとも雰囲気で分かるというものだ……いや、だからわざわざ聞いてはいない。
語ってもいないと……これからも語らなくていい? そうか、兄がそう言うのならば、私からは語るまい。
ん? 聞かれても語るな? ……そうか、それはやはり、禁断の関係だからか。
うわっ、何を驚く……知ってたのか、とは失礼だな。
私が何年生になったと思ってる。
学校ではもう性教育が始まっているし、今はインターネットで大抵のことは調べられるのだぞ?
近親相姦という言葉の意味も、行為の内容もだいたい知っている……というか、先日知った。
まったく間の悪いことに、私がそれを理解し、納得して数日も経たぬうちの、昨日のことだ。
告白してくれた男子の勇気は褒めてやりたいが、私の恋心はすでに兄にあるのだから……残念ながら諦めてもらうしかない。
それを上手く伝えられず、つい兄のことを言ってしまった。
あの男子は、私のことをなじったりはしなかったが……後日、兄のことを愛している近親相姦願望のある女だと言い触らさないとも限らない。
それで、兄に迷惑が……え? 大丈夫?
普通は兄妹愛で片付けられること? それはそうかもしれないが……しかし兄よ、私は……私は、兄と近親相姦がしたいと思っているのだが……あぁ、もちろん本気で言っているぞ?
それとも兄は、私のことを愛していないのか? 妹以上には、私のことは愛せないのか? 目を逸らすな……ほら、私の目を見てくれ。
どうだ、私のことを愛してはいないのか?
あっ……愛しているのならキスをして欲しい。
愛していないのなら、この話はここで終わりにしよう……今後、兄を煩わせるようなことは二度としないと約束する。二度と、だ……。
んっ! んん……ちゅぅ、んむ……んふぅ、んん♪ んはぁっ……はぁ、はぁ。
キ、キス。これが、キスか……んはぁ、温かくて気持ちいいな……これは、父母がはまるのも分かる。
幼い頃、父や母の頬にキスしたことはあったが、口づけは人生で初めてのことだ。
その相手が愛する兄でとても嬉しい。
それに、このキスは私を愛してくれるという証でもあるワケだ。
二言はないな? 兄は、永遠に妹の私を愛し続けるのだぞ? 仲むつまじい父と母のようにだ。
分かっている? 覚悟を決めた……ふむ、やはり近親相姦には相応の覚悟がいるか、ふふ。
仕方のないことだ。だが兄よ、今でこそタブー視されている行為だが、日本のみならず世界の歴史においても近親相姦は珍しいことではないのだぞ? 教科書には載っていないが……。
あっ、んむ。
んぅう~っちゅ、ちゅむ、んんぅ! んむんむ、ちゅぅ~っちゅぷ♪ んはぁ、はぁはぁ……ふふっ、そうか、そのようなこと、とうに知っているのだな……あん、んん。
んふっ、んん、ぷはぁ! ちょ、ちょっと待て兄よ。息継ぎの時間くらい……んっ、ちゅむ、んぅう~っちゅ。はっぷ、あふっ、ちゅむん! ん、んん、ん~♪ ちゅぷちゅぷ、じゅるぅ。
んはぁ、はぁはぁ……兄よ、なんだ今のキスは。
舌を突き入れてくるなど、聞いたことがない。
え、これが愛によるキス? 唇に触れるだけのキスでは、家族のキスと変わらない?
今のように舌を入れて、口の中まで舐めるのが本当のキスなのか……ふむ、ならば私もそうした方がいいんだな? あとは、なに? 舌を吸う? 兄の舌を? そうか、やってみよう。
ん~ちゅる。はむんっ! ちゅぷちゅぷ、じゅるるっ、ん~っちゅぱぁ! はぁはぁ、こ、こうでいいのか? ヨダレが垂れてしまうじゃないか……ひゃん? こ、これも舐めるのか。
つい今し方覚悟を決めたばかりという割には、ずいぶんと激しいキスなんだな……え? 兄もずっと前から私のことを愛していた? そ、そうか……それは、心の底から嬉しい言葉だ♪