Track 1

少女の誘い

隣に座ってもいいかしら? 失礼するわ。 ……ねえ、私の勘違いなら申し訳ないのだけど、あなたとはこの図書館でよく会うわよね? それに目もよく合うような気がするわ。 ふふ……いきなり話しかけて驚かせちゃった? ただの独り言だから、気にしないで本の続きを読んでちょうだい。 私の声は外の雨音と同じ雑音と思ってもらって構わないから。 ……私は蜜乃。 この図書館が好きでよく通ってるの。 ここは人が少なくて素敵よね。 おかげで読書が捗るわ。 私はね、文学作品を好んで読んでるの。 その中でも特に、執着的な恋愛描写を主体にしているのが好きだわ。 文学作品って不思議よね。 一見高尚に見えて、その実人の心の奥にある欲望を醜いくらいに暴いているわ。 この前読んだものはね、女の人が性に溺れる様を怖いくらいに書いていたの。 恋人との心と体の繋がりが、徐々に本能に押しつぶされて歪になっていく。 そのうち普通の行為では満足できずにエスカレートしていって、人間の尊厳や恋人同士の思 いやりなんてない、破滅的な性の倒錯に囚われるの。 その表現も直接的じゃなくて、時に回りくどくて、嫌になるほどねちっこかったわ。 私はね、人間のそういう部分に興味があるの。 普通の恋人同士では見られない、理解し合えない、心の奥底にある隠された部分。 私にも、そういう部分があるわ。 ……あなたには、そういう部分があるのかしら? ふふ……私、あなたに興味があるの。 あなたの隠された性の本能は、いったいどんな色をしているのかしら? ……あら? 本を読むのが止まっているようだけど、私の独り言はお邪魔だったかしら? そう、今のはただの独り言よ。 ……ああ、そうだ。 ちょうど誰かにおすすめしたい作品があったの。 図書館の奥にある文学作品のコーナー……そこまでついて来てくれる人はいないかしら? ……これは独り言じゃなくて、あなたに向けて言っているのよ。 さあ、ついてきて。 あなたも本当は興味があるんでしょう? 私の心の奥底にあるもの……秘めやかな部分が。くすくす。 ……ふふ、この文学作品に囲まれたコーナーは私のお気に入りの居場所なの。 元々人気の無い図書館だけど、ここは更に人が寄り付かないわ。 誰もいない、誰も寄り付かない。だから、こんなことだってできるの。 ……あら、どうして目をそらすの? スカートを少し持ち上げただけじゃない。 下着だって見えてないわ。 ただ、私のふとももが露わになっただけよ。 ……どうしてこんなことをするのかって顔をしているわね。 ふふ……実はね、あなたにおすすめしたい作品は私のことなの。 私、あなたのことをずっと見ていたわ。 あなたと目が合うたびに、頭の中であなたにこんなことをしていたの。 下着を見せて……その下に隠れているオマンコまで見せつけたり……いいえ、もっと大胆な こと……あなたのオチンチンを触ったり、セックスをするところも想像していたわ。 そうよ、いつも済ました顔をしながら、あなたにエッチなことをすることばかり考えていた の。 それがあなたの知らない私。あなたに知っておいてほしい私。 だからもっと私を見て。私という作品を受け取って。 こうしてスカートをたくしあげている今も、頭ではもっとすごいことを想像しているわ。 あなたもそうでしょう? あなたは今、このスカートにギリギリ隠された私の下着を想像しているはずよ。 純白の綺麗な下着なのか……それともまさか、黒色で透けてしまっている大胆な下着なの か。 正解を教えてあげる。 ほら……全部は見せてあげないけど、ここまで見たら分かるでしょ? そう、紐パンよ。 ふふ……意外だったかしら? あなたがもしこの紐先を引っ張ったら、ほどけて下着がずり落ちてしまうかもしれないわ。 ふふ……今想像したでしょう? 紐がほどけて下着がずり落ちたところを。 そして、スカートの中で露わになった私のオマンコのことを……いいのよ。もっと私の露わ な姿を想像して……私はずっと、あなたのそういうところが見たかったんだから。 私のエッチなところを想像してしまって恥ずかしがっているあなたのこと……ずっと思い描 いていたわ。 でも、想像通りっていうのもつまらないものよね。 もっと私の想像できないあなたの姿を見てみたいわ。 そうね……こんな風に体を密着させたら、あなたはどんな顔をするのかしら? ふふ……恥ずかしそうに顔を背けたわね。 嫌なら拒否してもいいのよ? でも、その様子だとあなたも満更ではないのかしら? ほら、耳まで真っ赤になっちゃってるのに、ちらちら視線を胸に向けてくるじゃない。 照れた反応は可愛いけど、あなたの頭の中はスケベな気持ちでいっぱいなんでしょ? 分かるわ……視線の動きや、ちょっとした体の動き、そんな些細なことであなたのことなら 全部分かってしまうの。 だって私は、ずっとあなたのことを観察してきたんだもの。 今あなたの頭は、こうして押し付けられる胸の感触でいっぱいなんでしょ? 私の胸……自分で言うのも変だけど、大きくて柔らかいおっぱいでしょ? ほら見て、あなたの体に押し付けているだけで、服の上から分かるほど潰れちゃってる。 こんなに柔らかいのには秘密があるの。 実は今、ブラジャーを着けていないのよ。 だから押し付けただけでこんな風に簡単に形が崩れてしまうの。 そう、この制服一枚隔てた先には、私の生おっぱいがあるの。 感じるかしら。あなたの体に押し付けている胸の先端……乳首。 さっきからずっとあなたに当たって、制服と擦れあって固くなってしまってるわ。 私の乳首の感触……今必死になって探しているでしょう? ふふふ……おっぱいばかりに意識がいっているから……ほら、いつの間にかこんなに顔が近 くなっちゃったわ。 もう少しで唇が触れてしまいそうね。ふふ……。 ああ、ちなみにだけど、私はまだキスをしたことはないわ。 キスってどんな感触がするのかしらね。 ……ねえ、もう少しで唇が触れあいそうだけど、いいのかしら? んっ……はむ、んっ、ちゅ、ちゅる、ちゅっ……ふふ、ファーストキス、しちゃったわ。 でも、せっかくの初めてなんだから、こんな唇が触れあうだけのキスじゃなくて、もっと忘 れられないようなキスがしたいわね。 例えばこんな風に……んむ、あむ、ん、ちゅる、ちゅ、ちゅっ……あなたの唇を吸い上げた り……もしくは、下唇にだけキスしてみたり……唇を舐めまわしてみたり……れる、ちゅ ぷ、んむ、ちゅむ、ちゅぅぅ……は、ぁん……ちゅるる、れる、ちゅるぅ、ちゅぷ、ちゅ っ、れろれろ……ね、こういうキスだったら、一生忘れられそうにないでしょう? あら……? ふふ、驚いたわ。私のお腹に当たってるこの硬い物……もしかして、あなたの勃起したオチ ンチンなのかしら……? そう……今の口づけで興奮してしまったのね。 それとも、これから私に何をされるのか想像して大きくなってしまったのかしら? ふふ、まあどちらでもいいわね。 重要なのは、私に主導権を握られて、あなたは興奮してしまっているということだもの。