Track 4
■04
ふぅ~、宿題終わりっと。
さて、あとは夕飯まで読書か、それとも……あ。
ニーニも勉強終わったのか?
それじゃ久しぶりに対戦ゲームでもしようか。
たまにやると、いい気分転換に。
……ん、何だ?
どうしたんだモジモジして。
私に何か言いたいことが……え。
オナニー?
何言ってるんだニーニ。
オナニーなら先日したばっかりでは……え。
毎日でもしたいって。
あぁそうか、気持ちのいいことだったんだな。
それは確かに毎日でもしたくなるかもしれない。
だがニーニ?
だからといってあんなコトを毎日していては、ニーニのためにならないと。
……だって、ひどく疲れていたじゃないか。
どうせ疲れるのなら、ジョギングでもしてきた方が健全なのではないだろうか。
走り終えたあとの清々しさは、きっとオナニー後の快楽とも。
……似てない?
そうか。
オナニーの気持ち良さは、他に代えがたいのだな。
なるほど……で、では、また私が下着姿に?
うーむ……な、何を言うかっ。
一度見せたからと言ってだな。
二度目が恥ずかしくなくなるわけではないんだぞ?
ニーニはもう、見られる恥ずかしさを克服したのかもしれないが、私はまだ……わ、私だって恥ずかしいものは恥ずかしいんだっ。
とはいえ、ニーニがオナニーすると知ってしまった以上、エッチな本やビデオを見てあんなコトをしているだなんて考えたくはないしな……やれやれ、仕方ない。
これも嫁の務めか……。
うん?
そうだな。
本来の嫁の務めは、夫との性行為に……だ、だからそれは、社会人となって正式に夫婦になってからだと言っているだろう?
はぁ、コンドーム?
何のことだ?
避妊具……あぁ、そういえば聞き覚えがあるな。
なんだ、コンドームを買ってきたから……セ、セックスしたい!?
ニーニー!?
セックスは結婚してからだと……え?
まぁ、子供はな。
確かに、避妊すればできないのだろうが……いやいや、そういうことではないのではないか?
性行為そのものが問題なのであって、避妊すればいいというものでは……初夜までは、その。
純潔であった方が良いと……もちろん、ニーニ以外と初夜を迎えるつもりはない!
それはまぁ、あとは時間の問題というか年齢というか、社会的立場というか……いやいや待ってくれ。
つまりニーニは、疑似的な性行為ではなく、本当のセックスをしたいと。
今、この時の私と。
なるほど……射精は気持ちいいから、手よりもヴァギナの方がいいわけか。
避妊さえすれば。
妊娠する心配もないから……うーむ。
やはり駄目だな……っく。
あぁもう、そんなに必死になるな。
もちろん愛している。
ニーニ以外とセックスする気はないし、私も……したいと思う。
だ、だがっ。
今はまだ恥ずかしいっ……私だって恥ずかしいって言ってるだろう!
こほん……ニーニたっての願いであるのだから無下にはしたくないが、全裸を晒すとなると、やはり。
は?
服を着ていてもいいと言われても、下着は脱がなければ駄目だろう?
パンツを穿いたままでは、女性器が……ごくん。
はぁ!?
ず、ずらすって……それでも見えてしまうだろう。
見ない?
女性器を見ずに、セックスをするというのか?
男性器を女性器の中に挿入するのがセックスだ。
ニーニだってセックスしたことないのに、女性器のことがわかるのか?
ちなみに、私はわからないからな?
だから、教えることはできない。
そしてニーニも知らない。
知らないのに、見もしないでできるわけが……だから!
見せるのが恥ずかしいんだ!
女性器を……ヴァギナを、愛する人に見せるのが恥ずかしい……下着姿だってギリギリだ。
これ以上、私を困らせないでくれ……ニーニの願いを聞き届けてやれない自分が悔しいからな。
ん?
そうだな、ニーニのペニスはもう見てしまったから、次も見ることはできると思うが……触る?
私が、ペニスをか?
ニーニの男性器を私が!?
な、何故?
気持ちいいから?
それは、私がしてもいいのだろうか。
私が握っても、ニーニは気持ち良くなる?
ふーむ、なるほど……確かに、人にしてもらうのはアリなのかもしれないな。
いいだろう、やってみる。