Track 203

プロローグ3 

ドアの前 食器を片づけるメイドさん メイド「うん、今日もメシは食ってるな……よしよし……あとはあの塞ぎ込んだ気分が晴れればなぁ……おわっ、ご主人」 そこに主人公がトイレから帰ってくる メイド「お、部屋から出る気になったか!……え、なんだよトイレかよ……まぁ、メシは食ってるようでよかったよ……まぁなんかあれば私に言えよ」 主人公「…………ごちそうさま、おいしかった」 メイド「なんだよ黙って……え……ごちそうさま……うまかったか?……そ、そうか……なんだ、ちゃんと言えるじゃねぇかよ」 主人公部屋に入ろうとする メイド「待て、私に付き合えよ……メシの駄賃だと思って少しでいいからよ」 場面転換プールへ ここからダミヘ プールに足をつけながら隣に並んで話すイメージ メイド「うはー、冷たくて足が気持ちいいなぁ……今日は満月か……いい月だな……あ、ラムネ飲む かプールには最高だぜ……ほら、見ろよ」 メイド「……」 メイド「なぁ、ご主人……世の中すべてつまんねぇって顔するのもうやめねぇか」 メイド「塞ぎ込んで何もしなきゃ傷つきもしないだろうがよ……それじゃなんにもなんないよ」 メイド「……よくねぇからこうして話してるんだよ……前も言ったがお前さんに何があったか知らね ぇし、知りたくもねぇ……だけどよ……心配なんだよ」 メイド「あはは、そうだなぁ……私とお前は出会って間もないし、友達でもねぇ……だがよ…… 私はご主人のメイドだ……それじゃだめか?」 メイド「ふむ、所詮は仕事……か……そうかもな……だけどそれだけじゃねぇ……ご主人の気持ち わからないわけじゃない」 メイド「なぁ、寂しいんだろ……辛いんだろ……自分の周りにはもう誰もいないって……そういう気持ちで生きるのは嫌になっちまう……そうだろ?」 メイド「……別に説教するつもりもねぇよ……そういうのは私も欲しくなかったしな」 メイド「実はな……私も孤児だったんだ……この世界でたった一人……そう感じて全てが嫌になっちまった時期もあった……だがよ、この屋敷の元の主人……オッサンがそんな私を励まして育ててくれたんだ……毎日連れ出されて、鍛えられて……ふざけんなって思ってるうちに心も体も強くなっちまった……おかげで言葉遣いもこの有様さ、そしたら少しは女らしくなれってメイド服着せられて家事教えられた……まぁ結構好きだがよこれ(ちょい照れ)……」 メイド「……そんでオッサンはある日突然死んじまった……また一人だ……だけどオッサンが遺した この屋敷を守って行くっていう目的も今はあるからな」 メイド「私とご主人とじゃ違うか?……そうだな、ご主人の方が幾分かマシだな……なんでって顔してるな……しゃーねー、見せてやるよ」 立ち上がり後ろ側に行くメイドさん パンツを脱ぐ メイド「いいか、絶対こっち見るんじゃねーぞ……んっ……くそ、スース―する」 戻る メイド「な、なにって……ぱ、パンツを脱いだんだよ……べ、別にやらしいことするわけじゃねー からな(顔真っ赤)……ご主人にも見てほしいんだよ……私の孤独を……いいか、力を抜くぞ……んぁ」 するとメイドさんの足が人魚の足に変化する メイド「……これが私だ……ご主人とは「違う」んだ……人魚っていえばわかりやすいか?」 主人公凝視する グッと近づいて メイド「ば、バカ野郎ジロジロ見るんじゃねぇ……裸みてぇで恥ずかしいんだよ……これ」 戻って一呼吸おいて メイド「はぁ……それにな……自分の姿を見ると思いだしちまうんだ……やっぱり一人なんだってな」 メイド「……私で最後らしい……人魚族は……昔は近くの島に集落があってそれなりに数がいたらしい……それがな開発とやらで海が汚れてみんな死んじまったって……そうオッサンが教えてくれた」 メイド「私は物心ついた時にはオッサンに拾われて……毎日鍛えられて、なんとか生き延びられたんだ……こう見えて小さい頃は病弱だったんだぜ」 主人公の方を振り向くイメージ メイド「……そんな顔するなよ。同情してほしいから話したわけじゃねぇ……ばか、不幸自慢したいわけでもねぇよ……じゃあ何だって……ううっ……私もバカだから上手く言えねぇけどよ……あーもう」 水の中に主人公を引き込む 抱きしめ位置で&優しい口調で メイド「ほら、大丈夫だ……掴まれ……んっ……頭……少しは冷えたか?」 メイド「ごめんなこんなやり方で……ただ知ってほしかったんだ……私はご主人の味方だってな…… だから一人で悩むのはもうやめないか?……私でよければ話くらいはいつでも聞いてやる……うまいメシも作ってやる……甘やかさねぇが世話はしてやる……だからご主人もよ……私の目をみて話してくれよ」 メイド「……くす、やっぱりうまくは言えねぇな……まぁ、私はご主人様のメイドです……ってな」 少し離れて メイド「……よし、私は言いたいことは言ったからな……あとはご主人の好きにしな……あ、なんだよじっと見つめて」 メイド「ば、バカ野郎目を見て話せって言っただけで見つめろなんて言ってねぇよ……て、照れちまうだろ……ううっ」 メイド「……まぁわかったってことでいいな……とりあえず明日からちゃんと私とメシ食えよ……いつまで見つめてんだよ」