2人の秘密基地
「今よりも治安が悪く、今よりも環境が悪く、今よりも不平等で、今よりも明日に変化を求めていた時代……それが私の学生時代だ……レイプや痴漢なんて話は身近によくある話だったし、道を歩けば明らかに未成年の子が歩きタバコをしている。酔っ払いが昼間からどなり散らし、子供の笑い声と同じくらいに泣き声がそこかしこから聞こえてくる、そんな時代」
「彼の女である、とされたのは幸か不幸か……少なくとも、悪い事ばかりではなかった。あの時から私は誰にも彼にも悪戯される事はなくなった。その代わりに彼へやり返したいけど出来ない、そんな時の悪戯の標的にされたりもしたし、女子の中では表だっていじめられはしないもののあばずれ呼ばわれされる……もっとも、表面的な問題は確かに減ったのでイーブンと言ったところだろうか?」
「……ただ、大きく変わったのは放課後の呼び出しをされた時。それまでは複数人に囲まれて悪戯をされていたが、あれからは彼1人だけになった……秘密基地の中でも彼だけの……本当に彼しか知らず、使わない……そんな秘密基地。そこに私はよく連れ込まれた」
「そこでされる事は……これまでの様な好奇心からくる悪戯を超えた物だった……初めてそこに連れていかれた日、私は唇を奪われた……もちろん、ファーストキスだ……それを彼は当然の様に奪い、呆然としている私の身体をまさぐってくる……パンツの上からあそこを弄られ……そして胸も……触られる……ようやくブラジャーをし始めた胸にとって乱暴な手つきは苦痛でしかなかった」
「初めて絶頂を迎えた時とは違い、明らかな痛みで声をあげる……しばらく彼は気づいてなかったけど、そこでようやく自分がしている事がどうにも違うらしいと気づいたようで……そこからは興奮しながらも、様々な触り方をしてきた」
「あそこは十分に触らっていたし、実際に見て舐めもしたからだろうか……ひたすらに胸……おっぱいばかりを弄ってくる……最初は服の上から……痛い……と声を漏らせば手つきが少しだけ優しくなる……敏感になった胸を撫でる様に触られると小さく声が漏れる……それが良いんだと思った彼は服の上から胸を揉んで……興奮してきたのか、その手つきが徐々に徐々に荒くなっていく」
「正面から向かい合う形で胸を揉まれ、荒い呼吸が胸元にかかる……服の上からでも中を凝視しようとしている様で……怖いけど、なんだかちょっとだけ……変な気分になる……次第に私の方も痛みの声が減って、呼吸が荒くなっていく……どれくらいそうしていたのか判らない。五分か、十分か……もっとかもしれない。彼は脱がすぞ、とぶっきらぼうに言うと私が返事をする前に脱がそうとする」
「ただ、私の服は……ちょっとだけ普通の服よりも手間がかかった物で簡単に脱がせられない。しびれを切らし、強引に脱がそうとされる……それはダメ。帰れなくなるし、帰ってもそんな服を見れば何かあったと親に気づかれてしまう……だから勇気を出し、自分で脱ぐから少しだけ待ってと彼を押しとどめる……彼は少しだけ迷ったが……私の言葉を聞いて頷いてくれた」
「身体を一度離し、そして服を脱ぐ……すぐに脱ごうとしてもいざ人前で脱ぐとなると怖くて……それに彼の視線が私の身体に突き刺さるのを感じる……私で興奮してる、欲情してる……その感覚にまた……背筋がゾクっと震える……ただ、ゆっくりとしている暇は無い。あまりもたついたら、きっと彼は我慢しきれずに今度こそ強引に脱がされる……意を決して、私は上着を脱ぐ」
「屋根も壁もあるけど、とても家とはいえない……そんな場所で上半身を裸にするのはすごく心細かったし、何よりも……突き刺さる視線に物怖じして、思わず胸を隠してしまう……ただ、彼はそんな私の抵抗をあっさりと無視する……押し倒され、両腕を押さえ込まれ……そのまま、胸を舐められる……ビクン、と身体が跳ねて、声が漏れる……ああ、まただ……また、よく判らない刺激だ……」
「ちゅぱちゅっぱと……それこそ、後が残るほどに彼は胸に吸い付いてくる……痛みが少し、良く判らないのがほとんど……そんな刺激が身体を駆け巡り、私はまた声を漏らしていく……ただ、彼は私が思っていた以上に冷静で……私の反応をきちんと見ていた」
「次第に刺激から痛みがなくなってくる……良く判らない刺激ばかりになって、声からは……甘い声が漏れ始める……緊張と、乱暴な愛撫で敏感になっている身体は……普通ならどうでも良いような事でも大げさに反応してしまう……それは彼をとても満足させる物だったらしく、次第によく判らない刺激が……快感だとハッキリと意識していく……」
「脱げ、とまた言われる……もう脱いだのに……何を? ぼーっとした頭でそう聞くとスカートを指さされる……逃げられない……抵抗出来ない……抵抗しても乱暴に脱がされる……そう思った私はゆっくりとスカートとパンツを脱いで全裸になる……恥ずかしいと思う間すらない……彼はまた、私の脚を開いた……そのまま中にぬるっとした物が入ってきて、私は甘い声をあげてしまう」
「お前、良い匂いだ、柔らかいな……そんな事を言われて戸惑う……されてるのはレイプと同じなのに……戸惑った心の隙間にまた刺激が入り込んで……次第に自分でもハッキリと……それが気持ち良い事なんだと判ってくる……もっとして欲しいか? といわれ……私は知ったばかりの快楽に抗いきれず……小さく頷く……彼はじゃあ、お前もしろ、と……私の目の前に……自分の物を出した」
「知識として、男性器というのは知っていた。お父さんと一緒にお風呂に入った時に見た事もある……ただ、それくらいの事しか知らない私は初めて……勃起したおちんちんというのを見た……驚いている暇もない。なぜなら彼がまたあそこを舐め始めた……ほら、早くしろ、とおちんちんが顔に押しつけられて……私は快楽の波に流されるまま、そこに口をつける」
「味は……しょっぱかったし、えぐい感じだった様に思う……ただ、私が舐めると彼が小さくうめく。私と同じように気持ち良いんだ……そう思うと自然とぴちゃぴちゃと舌を這わせて、彼の物を舐めてしまう……雰囲気に流されていたんだろう……好意を抱いた事は無かったし、そもそも恐怖の対象だった……それでもそうしてしまったのは……雰囲気に流されたから……そう思いたい」
「何もかもが初めてでお世辞にも上手だったとは思えない……あの時はただ、目の前にあるおちんちんを舐めていただけだ……でも、普通なら絶対に体験しないと思っていた状況が余計にお互いを興奮させたのだろう……彼の愛撫は私が初めてイカされた時以上に激しい物になっていた……だが、それでも痛みを覚える事はなく、むしろ押し寄せる快楽の波に流されながら、私は彼の物を舐め続けた」
「うすぐらい場所で、ぴちゃぴちゃと舐め合う音と、時折漏れる小さな声……もしも誰かに見つかっていれば、どうなっていたのか。背筋が寒くなる……だが、見つかる事は無く、私達はお互いを舐め合い、刺激しあっていく……口、あけてろ……何をするのか判らないまま、言われた通りにそうすると口の中に今まで舐めてた物が入ってきた……息が出来ない、苦しい……頭がぼーっとしてくる」
「彼は腰を動かし、私はそれを口で受け止める……じゅっぽ、じゅっぽと……唾液で濡れたおちんちんが口に擦れる音が響く……苦しくて辛いけど……私はあそこを舐められて自分がどうなってるのか判らなくなっていた……ただ、苦しさの限界と同時にまた……腰の奥が熱くなって……パチパチと小さな火花が目の前で散り始める」
「お前も……イケ……そう言うと彼はひときわ強く私の敏感な場所……クリトリスを吸う……それと同時に目の前が真っ白になり、私が腰をガクガクと震わせてまた達してしまう……ただ、初めての時の様に余韻に浸る暇はなく……口の中で一瞬膨らんだ次の瞬間、おちんちんが熱い物を吐き出して私の意識を覚醒させた」
「それが精液だという事を理解するにはだいぶ時間がかかった……ただ、彼が腰とおちんちんを振るわせて口に何かを出している……それだけしか理解出来ず……それをどうにかしないと溺れ死んでしまう……そんな恐怖感から私はそれを何とか飲み下そうとするけど……味と匂いですんなりとはいかず、口の端から零れてしまう」
「結局、ほとんど飲み下せないうちに彼の射精は終わり、ゆっくりと口からおちんちんを抜かれる……そうすると口の端から精液を零し、呼吸を荒げ、惚けた表情の女が1人……彼はそんな私を見てお前……エロイな、と呟いた……小さな声だったけど……その時の声は今でもハッキリと……頭にこびりついている」
;3秒程度間