手のひら、触れるもの
彼女は身をよじり、細い指先を自らの下半身へと伸ばす。
「…………っ…………はあ……んっ………………」
「んぅっ……ん…………っはあ………………ふっ……」
「どう……したの? さっきから…………もじもじしてる……けど……?」
「わたしのことが……気になる……の…………かな?」
「言った……よ、ね? わたしも……気持ちよくなってる……って…………ふあっ……」
「……えへへ。あなたの前で……ううん、誰かの前で……んっ、オナニーするのなんて…………初めて……だよ?」
「あなたには見えないっ……けど…………わたしも……もう……気持ち……よすぎて…………あっ……」
「えっちな声……が、か……勝手に出ちゃうっ、の…………」
「ここまで我慢したから……だから…………あなたも……いい、よ…………」
「一緒に……気持ちよく……なろ? オナニー…………しよっ?」
彼女の声に従い、あなたは自ら性器をしごき始める。
「あはっ……さっきあんなに出したのに…………また……おちんちんが大きくなってる…………」
「ねえねえ…………っ、わたしの声だけを聞いてオナニーするって……どんな感じ?」
「いつもと同じ? それとも……いつもより気持ちいいの……かな…………?」
「……目を開けたらダメだよ。目は瞑ったまま……それが……わたしとの……約束……っ…………」
「…………んっ……はあ……っ…………はっ……ふふ、辛そう…………かな」
「あなたの好きなパンツをはいたまま……指で何度もこすってるの…………」
「やっぱり……ね、わたしも…………あなたのこと変態って……言えない、の……かも…………」
「だってね…………パンツの上から……クリトリスを触っ、てる……のに…………ね……」
「指が……とろとろのお汁っ……で、びちゃびちゃになっ……てて…………」
「どう、しよう……わたし…………わたし…………こんなに変態だったなんて……」
「あなたの、こと……あんなに変態って言っ、た……のに…………それ……なのに…………」
「…………ごめん、ね。そう……だよね。こんなに気持ちいいんだもん……やめられ……ない、よね」
「わたし……どう……したらいいのっ、かなあ? こんな気持ちいいこと……知っちゃったん……だよ?」
「好きな人に……んっ……はあ……ふっ、…………目を、瞑らせ……て…………」
「パンツ……はいた、まま…………クリトリスを……触っ、て…………オナニー……して……ふあっ……ん」
「こんな……こと…………もう、出来ない……かも…………しれないんっ、だよ……ね…………」
「わたしを……好きにっ、なっ…………て……お願い、も……聞い…………て、てくれて……」
「……やだ、よ。これで最後――なんて、そん、なの…………やだよ……」
「これより……気持ちいいこと、なんっ、て…………絶対……ない、よ…………?」
「こんなに…………こんなに好きになれる人なん、て……もう…………できないよ………………」
「ね、え……もう…………ね、わたし……限界…………かも、しれないんだ」
「さっき、から…………クリ、トリスが……ぴくぴく……して……るの…………」
「……ふ、ふ。でも…………それは、あなたのおちんちんも……同じ、だね」
「もう、きついんっ……だよ、ね…………そう、だよ…………ね」
「一緒に……イったら…………もっと、気持ちいいの……かな?」
「今でも……こんなに気持ちいい、のに…………もっと……気持ちよくなっ、たら…………」
「わた、し……壊れちゃう、かも…………」
「オナニーの……ことしか、考え、られ……ない…………変態に、なっちゃう……かも…………」
「もし……そう、なっ…………たら……ふあっ、ふ……んっ…………はあ……ふう……ふう…………」
「あなたは……どう、する……? わたしの……こと…………嫌いに……なる……?」
「それと……も…………、わたしの……体で……色んな、こと…………する、の……?」
「あは……は…………なにも……分からないぐらいっ……に、おかしく…………なっ……て、たら……」
「それ、でも…………いい……かも、ね…………」
「あなた……の、好き……な時……に、好きな……だけ……わたしの体を……使う、の…………」
「おちんちん……を、舐めさせてもいい、よ…………コンドームも、しなくて……いいよ……?」
「わたしの、おまんこに……おちんちんを……挿(い)れ、て…………精液……たくさん……、出していい、よ……」
「ふあっ、ふ…………んっ……はあ…………あっ…………もう、だ……め…………」
「もうちょっ、と……がんばって…………みたかった、けど………………こん、なの……むり、だよお……」
「あなたも……無理、しない……でね。イきたくなっ、たら……イッ……てね…………」
「でも……もし、よかっ、たら…………一緒に……イッ、て……くれ……た、ら……嬉しいっ、な…………」
「ひゃうっ、う……っ、はあ……ふっ、んんっ、ん…………んぅ……く…………はあ……ふ…………」
「も、う……だめ…………イク……いっ……あ……あっ、…………んっ……ああああああああんッ!」
彼女の腰がびくびくと震え、パンツからは染み出した液が垂れ落ちる。
「はあ……ふ…………はあ……はあ…………っ」
「射精……したん、だね。一緒に……イッてくれたの……かな?」
「……だったら、嬉しいな…………」
「あなたも……わたしと同じくらい…………気持ちよくなれてたら……いいな」
「…………なーんて、やっぱりわたしも変態だね」
「最後に……あなたとの共通点が分かって、ちょっぴり嬉しい……かも」
「……ううん、嘘。ちょっぴりなんかじゃなくて、たくさん。たくさん嬉しい……」
「…………あーあ。お部屋こんなに汚くなっちゃって……匂いも残っちゃいそう」
「あ――目は開けちゃだめ、だよ。約束、だから」
「大丈夫、おちんちんはちゃんと綺麗にしてあげる。ティッシュで、だけど」
「……フェラを期待してた? ふふ、だめだよ。そういうのは新しい彼女にお願いして。ね?」
「じゃあ拭いてあげる。じっとしててね……」