【2】突然の来訪者
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【2】突然の来訪者
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Voice-C050
「……ん? 誰かしら、こんな時間に」
SE:インターフォンを取る。
Voice-C051
「えっ、岡崎君っ!?」
# 嬉しい驚き。
Voice-C052
「コホン(# 咳払いをして気分を整える)……ちょっとダメじゃない。こんな時間に家に来るなんて……ここには勝手に来ないって約束したはずでしょう。うん、なあに? ここしか来るところがなかったって言われてもねえ……ふうぅ(#致し方なしの溜め息)……で、いったい何があったの?」
Voice-C053
「また義理のお母さんと喧嘩を? それで家を飛び出してきたって……もう、困った子ねぇ……いいわ、今オートロックを開けるから、とりあえず部屋にいらっしゃい」
SE:インターフォンの音。扉を開ける。
Voice-C054
「……さあ、入って」
SE:足音、ソファに着座
Voice-C055
「それで、喧嘩の原因は何?」
Voice-C056
「まあ、いいわ。話したくないなら話さなくても……でも、家を飛び出して今夜はどうするの? まさか、ここに泊めてもらうつもりで来たわけじゃないわよね? ダメよ、先生の家に泊まるなんてご両親が知ったら、絶対に誤解されるわ。この前だって、説明するのが大変だったんだから。私たちの関係が疑われたらどうするの?」
Voice-C057
「でも、今さら帰れとも言えないし……どうすればいいかしらね?」
# すでに泊まらせるつもり。演技じみた雰囲気で、わざとらしく悩む。
Voice-C058
「ええと、そうねえ、近くのホテルに泊まらせたことにして……私から電話をしておけばいいかしら」
# 独り言。
Voice-C059
「うん、なあに? ああ、平井君の家に行ったことにするのね……え? もう平井君から家に電話をしてもらったの? ずいぶん周到ね……」
Voice-C060
「でも、ちょっと待って。まさかだけど、平井君に先生との関係はばらしてないわよね?」
# 焦り気味に。
Voice-C061
「だったらいいけど……これからも注意して。少しでも疑いを持たれたり、感づかれたりするような真似は一切しないように、いい? いくら親しい友達でも、先生との関係は絶対に秘密よ。誰にも言ってはだめですからね」
Voice-C062
「それと、念のために言っておきますけど、今夜は泊めてあげるだけですから、分かったわね? エッチなことは一切しませんから、そのつもりで……この前も注意したけど、いつもいつも、エッチすることばかり考えていちゃダメよ。まあ、そりゃあね。最近ずいぶん勉強も頑張っているみたいだけど、でも、それが普通でしょう。学生は学業が本分なんですからね」
Voice-C063
(そうよ、私もしたいけど、したくてたまらないけど、今はダメ、絶対にダメよ……今夜は私もエッチは我慢をしないと……そもそも、岡崎君がつけあがった原因は私にあるんだわ。いつもせがまれるまま、簡単にセックスさせてしまうから、岡崎君も増長してしまうのよ)
Voice-C064
「……ん? 明日が、なに? 明日するんだから、今夜だっていいじゃないかって? んもう、どうしてそうなるの? 明日は明日でしょっ、今晩はそういう気分じゃないんだから」
# 演技じみた雰囲気で、ビシッと言い聞かせる。
Voice-C065
「まさかだけど、岡崎くん、エッチが目的で先生の家に来たんじゃないでしょうね? 親と喧嘩したって言うのも、もしかして嘘なんじゃない?」
# 嘘を見透かすように。
Voice-C066
「黙ってないで、ちゃんと答えて。先生の目を見て本当のことを言いなさい……嘘をついたら許しませんからね。先生を怒らせたらどうなるか、岡崎くんもよく分かっているはずよね?」
# 冷たく脅すように。
Voice-C067
「嘘をついたらマジで、本気で怒るわよ……さあ、正直に言いなさい」
# さらにドスを利かせて。
Voice-C068
「ふうん、やっぱりだわ……まあ、答えなんて聞かなくても、だいたい分かっていたけど」
# 緊張感を解いて、気が抜けたように。
Voice-C069
「それで、どうして義理のお母さんと喧嘩をしただなんて、そんな嘘をついたの?」
# 女教師の口調。
Voice-C070
「まあ、そりゃあねぇ、エッチがしたくて来たなんて言われたら、家には絶対に入れなかったけど……もういいわ。今さら帰れとも言えないし、それに、義理のお母さんと喧嘩をしたのが嘘なら嘘で、安心もしたから」
# 優しく理解を示して。
Voice-C071
「ところで、ご両親とは最近うまくいっているの? 先生はそれだけが心配なのよ……あら、そうなの? 義理のお母さんとも、ちゃんとお話ができるようになったんだ? うん、だったら良かったわ」
Voice-C072
「ううん、もういいのよ。今回は、今回だけは、許してあげる……た、だ、し、二度と嘘はつかないように。それと、次は許しませんから、いいわね?」