Chapter16:三度目の……
Chapter16:三度目の……
[婚約記念日・高級そうなホテルの部屋]
【左側・中距離】
わぁ……このお部屋、もの凄く高級そう……
お母様たち、いったいどれだけ今日を楽しみにしてたのかしら……
それとも、私たちに今日を楽しませるための口実だったのかしら?
うふふ……でも、そんなこと関係ないわよね。
せっかくいただいたチャンスなのだし、満喫しなくちゃ……ね?
(ベッドに腰掛ける朱音)
わっ……このベッド、凄くふかふかよ。
ほら、あなたもこっちに来て?
(朱音の横に座る主人公)
【正面右より・近距離】
ね?気持ちいいでしょう?
(主「ベッド、一つだけなんだね」)
あ、ベッド、確かに一つしかないわね……
ダブルベッドって言ってたから、てっきり二つあるのかと思っていたわ。
ん……でも、まあ……別に今更、よね。うん。
だって家では何度も同じお布団で眠ったこともあるし……
それに、今日は特別な日だもの。
特別な日に、特別なお部屋で、特別な愛を重ねたって……悪いことじゃないと、私は思うわ。
約束は覚えているわよ?私は別に、それを望んでいるわけじゃないの。
でも……今日は貰えるんでしょう?あなたの……首筋から……
(主「なんだか興奮してる?」)
うふふ……私、興奮してるのバレバレなのね……
だって……年に一度の特別な日……だから……んふぅ……
いっぱい貰うようになって……時々衝動に襲われる時があるの……
あなたの血が欲しいよぉって……頭の中がいっぱいになって……
お口が、お腹が、寂しくなって……
前に、学校で貰った時も、その衝動のせいだったのよ?
あなたに迷惑かけるかもって思ったのだけれど……
でも、全然講義に集中できないのもよくないって思って、それで……
(朱音の頭を撫でる主人公)
んぅ……許してくれるの?こんなわがままな私を……
……ありがと……
ねぇ……あなた……
ディナーの時間まではまだ……ある、わよね?
ん……んぅ……(口ごもる)
えっと……あの、ね……?
もしよかったら……あなたさえ良ければ……
今から、その……欲しいなって……思って……
(でも、時間微妙な感じだよ?)
ん、時間……
確かに、あまり時間を気にしながらて言うのも雰囲気が出ないかしら。
私は……あなたの血でお腹いっぱいになれるからいいのだけれど、
でも、あなたはそう言うわけにはいかないものね。8
うん……じゃあ、我慢……してみるわ。
その代わり、その後でたくさん……
我慢した分も合わせて……愛して、愛させて、欲しいわ……v