Track 2

②一日目 ~休憩時間とエッチな回想と~

【理紗】 「ごく……ごく……っ…っふぅ……」 休憩に入り、持参していたお弁当を食べ終え、一緒に持ち込んでおいた魔法ビン入りの水を飲んで一息つく… 【理紗】 (面接のときのも思ったけど…やっぱりここのバックヤードって、広くて開放感があって好きだなぁ…) パソコンの置いてある店長用の小さな机があって… 監視カメラの映像を映すテレビや書類棚を挟む形で、今わたしが座ってる机がある この机はパソコンも置いてないぶん奥行きがあって、しかも広くて… 余裕のある空間で食べるご飯はおいしく感じるから嬉しい その隣には、在庫商品の詰まったダンボールが高く積み上げられていて… その奥の角っこには掃除用具入れ、それを無視して通路を曲がると右手にはウォークイン冷蔵庫があり… さらにそれを無視して進んで扉を押すと、売り場に出られる、という作りになっていた 売り場をギリギリまで広くするよりも、従業員が気持ちよく作業できるよう、 バックヤードの広さにも気を使ったと店長は言っていて… そういう部分からも、働きやすさみたいなのを感じ取れて、アルバイトの身としては嬉しい… あ、ちなみにウォークイン冷蔵庫っていうのは、 お客様が商品を取り出すのとは逆側に、補充スペースがあるタイプの冷蔵庫のこと… よく、手前のペットボトルを取ると、勝手にシャーって次の商品が滑り出してくるやつがそれに当たる… 何気なく利用していたものにもいろいろと名前があって… 聞いてメモを取ってるときによく「へぇ~!」って言ってしまう 【理紗】 (まだまだ覚えることがいっぱい……  早く一人前になって、店長にラクしてもらわないと……) 店長は、いつも私を先に休憩させてくれる… まだ緊張の取りきれない私の疲労具合を見て、気遣ってくれる… 嬉しい、とても嬉しいことだけど… ずっとこのままじゃいけないって思うから、早く一人前にならないと… 【理紗】 「っごく……ごく……ごく……っ……ふぅ~~~……っ……」    弁当を食べ終え、失った水分を新しく身体の中に入れる… それは乾いた全身に行き渡って、自然とひと心地つかせた 【理紗】 (んと、このあとは店内のお掃除して、飲料補充して、そのあと商品の搬入があって……) 手書きのメモを見ながら一日の流れを確認する… それを終えて気が緩むと、ある人の顔が脳裏を過ぎった… 【理紗】 (まだ…休憩時間、あるよね?) 時間を確認して、まだ大丈夫だとわかると… おもむろにスマホを取り出して、彼…『相原聡』と文字で連絡を取り合う… 彼とは、いわゆる『幼馴染』のような関係で… 近所に住んでいる上に、ずっと一緒のところに通っている… 幼い頃はまだあんまり気になる存在じゃなかったはずなのに、 最近ぐんぐん大人っぽくなっていって…そして、ある日、告白を受けた 彼からも同じような経緯だったらしく… 小さい頃はなんとも思ってなかったけど、最近気になる…といわれて… お互い嫌いじゃないんだから、とりあえず付き合ってみよう… という、なし崩し的な形から、私たちは初めての彼氏彼女になった 最初のほうは、健全な付き合いをしていた私たちも… 数回のデートを経て、彼の態度は徐々に変化を見せていって… 先日、両親が出かけている隙にお家デートをして… 初めてのキスから始まり、初めて胸を触られて、初めて…アソコを指でいじくられて… 彼の股間が膨らんでるのを見て、苦しそうだな…と思って、チャックをゆっくりと下ろしてあげた… 恐る恐る取り出した生のソレは、硬く大きく反り返っていて… エッチな空気に茹だっていた体内の熱が、一気に冷えていって… こんなの、身体の中に入れるなんて、ムリ…と思って、 なんとかしようと、手でしごいてあげて… 口でしてほしいと言われて、怖がりながら、舌先でチョンチョンしてみたり、レロレロしてみたり… そうこうしてるうちに、なんだかオチンチンが膨らんで… どうしたらいいのかわからないまま、舐め続けていると… ふいに、ビュルンッ、ビュルンッて、すごい勢いで白いのが飛び散って… 私の顔に、髪に…へばりついて、ゆったりと落ちていった… その熱さと、彼の満足げな吐息に、「あぁ、これで終わりなんだ…」と漠然と感じて… でも目の前のオチンチンはまだ萎えなくて… 一緒にシャワーを浴びて、精液と汗を流して… 私の中に、勃起したまんまのオチンチンが入ってこようとして… 入り口を無理やり押し広げられる感覚に、痛みに、思わず声を上げてしまい… そしたら彼は慌てて挿入をやめてくれた… 謝る彼に対して、とても申し訳ない気持ちになった… 確かに始まりは大した形じゃなかったかもしれない… けど今は確実に、彼の存在が、私の中で大きくなっている… 結局それ以降は忙しくてなかなか会うこともできないけれど… また同じ状況になったら、今度こそは大好きな彼に、私の初めてを――