Track 3

従姉の膝枕

【従姉の膝枕】 夢…。 あなたは夢を見ます。 それは、さち姉との夢。 夢の中のあなたも、横になっています。 ただし、 夢の中のあなたは、 ふわふわのふわふわ…。 畳で寝ているのとはまったく違う、対極の感触に包まれています。 「あはっ。 膝枕どぉ? きもちいい??」 さち姉? 膝枕…?! あなたは、思い出します。 膝枕を初めて知った日を思い出します。 父に母がしてあげたのを見て、気持ちよさそうな姿にドキドキ、憧れた。 結果、照れつつも好奇心に負けて、さち姉に膝枕をねだった。 今では考えられない、大胆すぎる行動。 しょうがないなぁ、と言いながら、 笑って応えてくれたさち姉。 四つ上のさち姉が、最高に大人に見えた。 初めての膝枕に、興奮が止まらなかった。 膝枕初体験がさち姉なのでした。 この夢は、その時の再現…? がばっ。 夢の中のあなたは、思わず跳ね起きます。 「ちょっ?!」 目を白黒させるあなたに、目を丸くするさち姉。 「どぉしたの…? ビビっちゃった??(笑)」 膝枕をしていたさち姉は、 さっき久しぶりに会ったばかりのさち姉でした。 声を出して驚くあなたでしたが、 その声が予想以上に高い事にさらに驚きます。 今の声は明らかに、当時のあなたの声。 自分の手足に目をやると、明らかに小さくて、ますます混乱。 整理すると、 体は当時のあなた、意識は今のあなた。 ということのようです。 現実にそんな事はありえませんが、 今のあなたは夢の中にいますので、それも…可能。 興奮した初めての膝枕体験が、ドリームなシチュエーションでリバイバル…! 「自分からねだってきたくせに、 いざとなったら意気地がないんだ~~(笑)。 もぉ~~~。 さちかの気が変わる前に、ホ、ラ、(パンパン)」 可愛い顔で口を尖らせながら、太ももをパンパン。 あなたをいざなう、さち姉。 たまりません…。 実にたまらないのですが、 そこまでされたら、逆に照れてしまうのが、あなた。 それでも…! 膝枕というご褒美を逃すわけにはいきません…。 あなたは、克己心を忘れて、 頭をさち姉のふとももに近づけていきます。 その速度は、まるで亀。 じりじりと接近していく姿はあなたらしいといえばあなたらしいかもしれません。 「えいっ!」 痺れを切らしたさち姉は、近づいてくる頭を掴むや、一気に、太ももにライド・オン。 むぎゅ。 強引に、太ももへ寝かせてしまいます。 膝枕の完成です。 「んふふ。 これでよしっ♪」 あなたを受け止める、さち姉のふともも。 緊張しっぱなしのあなたでしたが、ふわふわでふわふわしているのだけはわかりました。 「…ど~お?」 ふわふわでふわふわ。 しかも…。 ふにふにでふにふに。 柔らかい。 「さちかの膝枕…、キモチイイ?」 膝枕の柔らかさに夢中のあなたに、さち姉の問いかけは届きません。 「だ、大丈夫?? もしかして、痛くしちゃった??」 無理矢理な膝枕から、ぴくりとも動かないあなたを心配そうにじっと見つめます。 「なんか、めっちゃ、静かなんだけど…」 心配な表情を浮かべるさち姉をよそに、 あなたは世紀の発見をしていました。 膝枕は、柔らかくて、あたたかい。 つまり、異性の体温をこんなに間近で感じる事のできる神スキンシップ。 心の底から感動が湧き上がります…。 「もしも~し?」 微かに震え始めたあなたに慌てて、 腰を振るようにして、ふとももをうねうね動かせてみせます。 「起きたいなら起きていいから…っ」 突如、あなたを襲う、ふともものうねり。 頭は揉まれるように揺れて、小刻みに擦れていきます。 (擦れる) これは…。 メロメロになる、新感触。 (擦れる) 「ん…っ。 ンン…??」 (擦れる) メロメロ間違い無しの、新感覚。 「膝枕って…、する方もいい…かも??」 太ももで擦られるあなたの頭の感触に、さち姉の心の琴線も触れたようです。 (擦れる) 「あったかいし…」 (擦れる) 「なんか、落ち着く…」 さち姉は、もぞもぞさせたり、 「ぁ………ッ」 もぞもぞさせなかったりして、 「ン…………っ」 じっくり、膝枕の感触を確かめます。 (擦れる) 何度も何度も確かめます。 (擦れる) お陰で、あなたはますますメロメロ。 (擦れる) メロメロが、心地いい。 (擦れる) メロメロで、心地いい。 (擦れる) 心地がいい。 (擦れる) 心地がいいのに、 なにか、ムズムズ。 (擦れる) 心地がいいのに、 次第に、ムズムズ。 (擦れる) おかしな感覚に気づきます。 (擦れる) 心地がいいのに、 なぜか、頭の中がぐるぐる。 (擦れる) 心地がいいのに、 徐々に、頭の中がぐるぐる。 (擦れる) おかしな感覚を自覚します。 (擦れる) ムズムズして、ぐるぐる。 心地がいいのに、落ち着きません。 (擦れる) ムズムズして、ぐるぐる。 心地がいいのに、落ち着きません。 (擦れる) 当時のあなただったら絶対にわからない、ムズムズした感覚。 大人になればわかる、感覚。 (擦れる) それが高じて、 反射的に、もじもじ。 膝枕の上を、右に、左に、寝返り始めます。 無意識に、もじもじ。 膝枕の上を、右に…、左に…、寝返ります。 無自覚に、もじもじ。 膝枕の上を、右に…、左に…、寝返りまくります。 (右に左に) 「そ、そんなっ、動いたら…くすぐ…ったい……ってばぁ」 さち姉の声のトーンに、おかしな感覚が、ますます、アップ。 体の奥からムズムズして、ゾクゾクします。 寝返りが止まるどころか、余計に激しくなる始末。 (右に左に) 今のさち姉の声をもっと聞きたい。 不埒のカケラもない、純粋な気持ちがあなたを突き動かします。 (右に左に) 「…っ?! くすぐったいからぁ…。 ダ、ダメぇっ!」 激しい寝返りアタックに、さすがのさち姉も降参。 ガマンできず、がっと頭を押さえつけます。 (SE) しかも、両手でがっしりホールド。 当然、ほっぺたがふとももにムギュっと密着。 力いっぱい、密着。 密着してわかる、さち姉のドキドキ。 初めて、さち姉もドキドキしてるのがわかりました。 ドキドキ倍増。 密着でドキドキがドキドキ。 ヤバイ。 膝枕、ヤバイ。 さち姉の膝枕、ヤバスギ。 生足の膝枕のヤバさを、実感しまくり。 肌と肌のぬくもりが合わさって、ドキドキが重なり合って、 究極で無敵のスキンシップ。 ずっと、このままでいたい。 このまま、さち姉に膝枕されたい。 しみじみ、そう思いました…。 「…イイ……」 さち姉の声に、微妙な色が含れます。 押さえつけてた手が、ふっと緩むと、 さっきまでとはハッキリ違うとわかる、優しい感触に変わり…。 (撫でる) 優しく撫でられていました。 「なんだかね、こうしたくなる…」 初めての膝枕にやられまくったあなたに、さち姉の母性が開花したのかもしれません。 「膝枕って…フシギ」 上はナデナデ、下はドキドキ。 図らずも、これ以上ない、幸せのサンドイッチ。 上も下も、幸せでたまりません。 「いい子…、いい子♪」 囁く様な、甘い声。 「いい子…、いい子♪」 さち姉の、囁きストロベリーボイス。 「いい子…、いい子ぉ♪」 それがまた、イイのです。 心に染み入る、さち姉の、囁き。 心地よすぎ…。 心地いい、感触と感触。 加えて心地いいボイス。 癒やされます。 癒やされていきます。 「あは。カワイ…♪」 いつの間にか、満面の笑顔。 すっかり、甘え猫のあなたに、ニッコニコ。 「ずっとこうされたい?」 答えなんて、決まっています。 もっと、こうしていたい。 ずっと、こうされていたい。 声にならない声で、そう、お返事。 「いいよ…♪」 今まで聞いた事のない、さち姉の甘くて優しい声に…ノックアウト。 膝枕を続ける宣言に、興奮。 まだまだ続く事に、安心しました。