抱きしめた小さな体(バイノーラル+ピロートーク)
(以下バイノーラル)
《しゅる……ぐちゅ》
(くたくたになりながら、ベットにお互い横になってる音。
延々交わっていたせいでお互い汁まみれ)
すぅ、は…………ぁーーーー……。
いや、ハハハ……ちょっと、すごい事になっちゃったね、これは……?
ギリギリまでボクの血が混ざったからとはいえ……ねぇ?
《ぴちゃ……べと》
(フィーが自分の髪を触り、汁でべとっとしているのを確かめる音)
ほら、見てよこれ?
君の体液なんだか、ボクの体液なんだか分からないけど。
髪はべっとりして、肌に張り付いて仕方ないし……。
《しゅる……》
(貴方に近づくフィー)
ほら、お臍の下も見てみてよ?
ぷくってしてる。君のをずっと注がれて……子供なんか産んだ事ないのに、なんだか本当に妊婦になったみたいだ。
本当に、思いっきりヤってくれたみたいだね……君?ふふ……くすくす♪
って、あぁ……気にしないでいいんだからね?
ボクがこうしてくれって言ったんだし……むしろ、君がこれで落ち着いてスッキリしてくれたなら本望だからさ♪ははは♪
……でも、こんなんになっちゃうのは流石に産まれて初めてだよ……ふふふ♪
はぁー……ともあれ、とりあえずこれで君は安心だ。
今は疲れてるだろうけど、明日には……ちゃんと人間として元の社会に戻れるはずだよ。
……今回は、巻き込んでしまって本当にごめんね。
でも、これで良く分かったろう?
普通の人間は……ボクみたいなのに関わるのは良くないって……。
だから、もう……2度とボクと会おうとなんてしちゃダメだよ?
……ボクも、念のため路地裏辺りから別の場所に引っ越すからさ……いいね?
《しゅる……きゅっ……》
(寂しそう言うフィーの手を、貴方が握る)
……この手はなんだい、なんでボクの手を握るかな?
……君、こんな目に合ってもまだ懲りないつもりなのかい?!
バカッ!次はそれこそ吸血鬼になっちゃうか……本当に死ぬかもしれないんだぞ!
人間が生意気を言ってないで、一時の夢に変な拘りを見せてないで、さっさと忘れなさいっ!
《きゅっ……しゅる》
(もう一度、貴方がフィーの手を握る音)
……だから、手を握るなって、言ってるじゃないか。
……懲りない、人間だな……君は。
…………ダメだぞ、本当にダメだ。
人間の命は1つだろう、大事にしなさいっ。
……吸血鬼になってしまった後じゃ、それがどれだけ素晴らしいものだったか理解しても遅いんだからね?
……そんな顔してもダメ、ダメったらダメだ!
そりゃ、もう大丈夫だとは思うけど念のためしばらくは君の経過を見ておきたいとかはあるけど、……ダメだ、ダメだったら!
そんなの、ハンター達が勝手にやってくれるだろうし……別に、ボクが直接する必要のない事なんだし。
《しゅる……ぎゅっ》
(貴方が一歩近づき、フィーを抱きしめる。フィーは抵抗しない)
……抱きしめるんじゃない、このバカモノが。
……君は、本当にボクの言う事を聞かない奴だなぁ。
あんまり、そうやって無防備にボクに近づくと……本気で噛んで、眷属にしちゃうぞ?
まったく……まったく、困った……奴だよ、君って人間は。
……ちゅっ……ん、ぅっ。
今日は、キスで我慢って言ったからね……頼まれても噛んでなんかあげないよ。
……んっ、ちゅぅ……ちゅっ、くちゅ……ちゅぅ……んんぅっ♪
ぷはっ……寂しん坊め♪
これ以上せがんでもダメ!もう寝なさい!
ボクの目を見て、……そう、そのままじっと見つめる。
……そうすれば、ゆっくり……ゆっくり眠くなるから。
起きたら君は元の日常に戻る……そうしたら、そうしたら……………。
《とろん……》
(貴方が眠くなり、声が遠のく音)
……また、会おう。
ボクのために体を張ってくれた、大好きな人間の……君♪
ちゅ……っ♪