Track 3

キス

あ、えっと……。 はううぅ……。 正面から向き合うと……インキュバスと言えども、やっぱり恥ずかしいね。 アハハハ……。 そりゃあ……ボクだって照れるよ。 だって、これからするのは、ファーストキス……だもの……。 ……さっき言ったでしょ? 召喚されるたびに、まっさらな状態に戻るインキュバスだって……さ。 キスどころか、食べ物さえふれたことがない唇を、 会ったばかりの人間に捧げるんだから、少しくらいは恥じるよ……。 ……だけどさ。 そういう清らかな唇だって思えば、男同士でも抵抗ないでしょ? ね? それじゃ、キスするよ? いい? 瞳……閉じて。 (──間隔5秒) ……早く閉じて。 瞳を閉じるのは、男女関係なく、キスのルールなの。 はい、閉じて……。 (──間隔5秒) チュッ……。 エヘヘッ……。 やっぱり照れくさいな。 でもこのドキドキ感が、ちょっと心地いい。 おにいさんはどう? 生まれて初めてのキス、感想は? (──間隔5秒) アハッ、そうだね。 ちょっとふれただけだから、特に感想なんてないよね。 だけど、男同士だからって、そんなに抵抗なかったでしょ? ね? そうそう。 おにいさんの唇、お手入れ不足でちょっとガサガサしてた。 男だから、唇のケアなんて……って、思ってない? 突然のチャンスで悪い印象与えないためにも、普段のお手入れは大切だよ? ンフッ♪ きょうは特別に、ボクの舐め舐めで、おにいさんの唇に潤いを与えてあげる。 あむちゅっ……ずちゅっ……むちゅちゅっ……。 はむちゅっ……ンれろっ……んれろっ……むちゅるるっ……。 ンはふぅ……むちゅちゅっ……あむちゅっ……ンッ、ンッ……。 あっ……顔背けちゃダメぇ。 まだ終わりじゃないよ、こっち向いて。 ンむちゅっ……はむちゅっ……むちゅちゅ……んちゅっ……んれろっ……。 あむちゅっ……ちゅばっ、ちゅっ、ちゅっ、んむちゅっ、むちゅちゅっ、ンむちゅっ……。 むちゅちゅぅ……はふぅ……んちゅれろぉ……。 あははっ……。 男同士で、とってもエッチなキスしちゃったね。 音をチュパチュパ立ててさ……。 もう完全に恋人モードだよね? ね? あっ……また顔背けたぁ。 もぉ。 まだ男同士に抵抗があるわけぇ? そうやって逃げるのなら……。 こうやっておにいさんの両肩に手をかけてぇ、舌を絡めてぇ、逃げられなくしちゃうよ。 さあ、このキスで観念するんだね。 んむちゅっ……ンれろっ……むちゅれろっ……あむちゅっ……れろっ……。 んむむぅ……ンれろっ……ずちゅちゅっ……あむちゅれろっ……ンれろっ、れろっ……。 むちゅちゅちゅぅ……はふぅ……ちゅるるっ……ンれろぉ……むちゅちゅばっ……あふはぁ……。 ンはぁ……。 おにいさんのお口の中、広くて舐め甲斐あるぅ……。 この歯茎のツルツル感、大好きぃ……。 ンれろっ……むちゅずるっ……じゅるっ……んじゅぱっ……んれろぉ……。 ンちゅるるっ……はむちゅずずっ……んじゅるっ……ンぢゅぱっ……んずずぅ……。 こらっ……。 おにいさんってば、体大きいのに防戦一方じゃない……。 ボクのお口に、その長い舌をぐいぐい突っ込んできてよぉ……。 そして……「おえっ」ってなっちゃうくらいに、喉の奥まで舐め尽くしてよぉ……。 吐息も……どんどん送り込んで……。 ボク、おにいさんの息の香り、大好きぃ……。 むちゅっ……。 あむちゅっ……ンりゅずるっ……むちゅちゅちゅっ……ふはぁ……あむちゅっ……ンンッ……。 はあぁん……おにいさんの舌が、奥歯の裏側にまで来てるぅ……。 はふっ……ずちゅるるっ……んむぐぅ……ンはふっ……んっ、ちゅっ、あふっ、ふはっ……。 んれぉ……ふはふぅ……むちゅるるぅ……ずずっ……んりゅりゅっ……んりゅれろぉ……。 ふはぁ……おにいさんの吐息も唾液も、甘くて美味しいよぉ……。 おにいさんのあったかい吐息を、肺に充満させたいよぉ……。 あむりゅるるっ……むちゅるっ……ンずちゅっ……むちゅちゅっ……ずちゅるっ……。 んんくっ……むちゅちゅっ……ずちゅぱっ……んれろっ……むりゅりゅっ……ンりょろっ……。 んんむむっ……あむむっ……はむっ……ンッ、ンッ、ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ……。 んん~~~~~~~~~~~~っ……チュッ! ふはぁ……はぁ……はぁ……ふはぁ……。 はあっ……あふはぁ……ふぅ……ふぅ……ふぅ……。 エヘヘッ♪ お口の中のヌルヌルが気持ちよくって、つい長々とキスしちゃった。 おにいさんも、後半はノリノリだったよね? 舐め残しがないくらいに、ボクのお口の隅々まで愛してくれたよね。 えへへっ♪ ……実はボクね、唾液に媚薬効果を宿すことができるんだ。 便利でしょ? エヘッ。 でもいまのキスでは、あえてその能力を使わなかったの。 おにいさんには、そういう小細工なしで、ボクを好きになってほしかったから。 そりゃあボクは、なんでもアリの淫魔だけどさ……。 エッチをする以上は、心から愛し合いたいんだ♪ だってさ、愛情に勝る媚薬はないと思うよ。 男同士という、性別の壁を超えた強い愛情なら、さらに……ね。 さーって。 おにいさんが積極的になってきたところで、 そろそろ下半身でも、気持ちよくなっていこうかなーっと♪