Track 2

Track2 おかおもふにふにマッサージ

;//////// ;Track2 おかおもふにふにマッサージ ;//////// ;SE 環境音。囲炉裏焚き火+湯沸かし ;9 マイク逆向き 「ん……っと―― んふふっ、囲炉裏の火、いつもより赤ぉ見えるなぁ。」 ;1  「な? あいやん。 ひよな? 今日はな? あまえたさんな気持ちやのし」 「せやさけな? えへへ~っ。 おこた――こーしてな?」 :SE ごそごそ :1 密着&マイクに背中向け ;可能なら、マイクの下に入り、だっこされて膝の上にすわってる位置関係で 「んふふっ、あいやんのおひざの上でぬくもらせてもらうのし~。 な? ええでしょお? あいやん」 「んふふ~、ありがとおなぁ。 あいやん、いっつもやさしいなぁ。 お礼に、ひよな? えへへっ、 あいやんに、おみかんたべさせてあげるのし」 ;“ん”で体伸ばして蜜柑とる感じ。とったら“しょ”で戻る。 「ん……しょ――」 「このこがええな。 まるぅてちいそぉて、えらいかいらしおみかんはん」 「ころーんころがして、おへそに指を―― <蜜柑に指入れる> で――ふたつにわって――<割る>――ありゃ?」 「手応えないなぁ。ん……しょ<割る>…… あー、皮も、これ――ちとかいカサってしとるかも……」 「んっ……<皮むき>――しょ、と。むけたー。 ほんならな? あいやん、 あーーーーんっ」 「……(呼吸音)………… どぉお? 味ももうスカスカしとる?」 「ん……(呼吸音)――ああ――そげならよかったぁ。 ほんなら、ひよも―― ん……(ちゅっ)――(もぐもぐ)――(こくん)…… うん」 「……(呼吸音)――ほんまやなぁ。 まだまだちゃあんとおいしぃなぁ」 「粒だっとるし、水気もあるのし。 ん……(ちゅるっ)――(はむはむ)――(こくっ)」 「けど……(ちゅるっ)――(はむっ)――(こくっ) ――ん……旬まっさかりのときほどのおいしさは、もうないなぁ」 「な? あいやんも確かめてみて? はぁい、あーん……(呼吸音)…… な? 旬のときほどのみずみずしさが、のーなってしもうあなぁ」 「ゆーても……んっ…… (ちゅう)――(はむはむ)――(こくん)―― それはま、冬が終わって、春がちかづいてきとるゆーことでもあるさけ……」 「はいっ、あいやんも? あーーん……(呼吸音)―― ひよにしてみたらな? えへへっ。 そげに残念ゆーよーな気もせぇへんのよ。実際のとこ」 「ん? ……(呼吸音)――うん! ひよな? 春が大好き―― 季節の中で、いっとう好きやのし」 「夏は……ひよ、暑いの苦手やさけ、 ことにものべのの夏は…… ああでも、雲がもくもく、わたがしみたいにふくらんどるのは可愛(かい)らしなぁ」 「秋はな? ひよ、お山の色がガラっって変わるの好きやのし。 赤や黄色の葉っぱの中を、ぱたぱたふよふよ飛んどると、 ちやのからだも少しずつ…… えへへっ、秋にそまってく感じがするよし」 「でな? 冬はな? いままでは夏とおなじで、 ちとかい苦手やったけど――今はな? えへへっ」 ;SE 体全部ですりよる 「えへへへ。あいやんがおってくれるさけ、ぽかぽかやんなぁ。 ぽかぽかするの、ひよ大好きでうれしいのし」 「……(呼吸音)……このまま春が来てくれはったら、 どげにぽかぽかになるんかねぇ。 ぽかぽかしすぎてふわふわしすぎて、ひよ、ゆだっちゃうかもしれんねぇ」 「……(呼吸音)……えへへっ―― あんな、あいやん? ひよな? なんや、あいやんのこと、 もっとよーけに知りたいなぁって思うのし」 「な? あいやんは、どげなとこで産まれよったん? あいやんの産まれた土地の春は、どげな色しとったん?」 「……(呼吸音)――んっ……(呼吸音)――うん。 ……(呼吸音)――うん――(呼吸音)――ふぅん」 「あいやんの産まれたとこの春も、きれいそうやなー。 ひよも、いつか見にいってみたいなぁ」 「え? ……(呼吸音)……ああ、あんな? ひよの産まれたとこの春はな? 桃色をしてたのし」 「おっきな川のほとりにな? こう――ずらーーーって、桃のお花が並んで並んで並んで並んで。 しまいにはもう並びきれんで、街いっぱいにひろがって」 「せやさけ、春の盛りにな? お空にういて見下ろしたらな、 街の全部が、桃の花の傘に包まれたみたいになるのし」 「ほんでな? 花の盛りを過ぎ越したらな? 散ってしもうた桃の花びらが地面も道もぜぇんぶうずめて。 桃のじゅうたん、ぱーっとしきつめたみたいになって」 「ひよな? その上をごろごろころげて、 砂浴びみたく、花浴びするのが、 ものっそい、ものっそい好きやったのし」 「……ここの、ものべのの春も緑がきれいで、 桜も桃も、いろんな花がにぎやかに咲く―― ええ春やのし」 「けどなぁ、ひよ…… 桃の花しか無い春が。 ふるさとの桃色だけのあの春が―― やっぱり、いっとう。 いっとういっとう、大好きやのし」 「…………(呼吸音)…………あんな? あいやん」 「ひよな? 送り雀やんなぁ。 送り狼がもうおらんよーになって…… あやかしとしての役目が消えてしもーて。 あとはもう、ふつーにしてたら消えただけの、 小そおて弱いあやかしやんなぁ」 「せやさけな? ここで、ものべので暮らすしかないのはわかっとるんよ。 人とあやかしが仲良ぉくらせるこの土地で、 たくさんの人とふれあって、知っもろーて覚えてもろーて」 「そうして、消えんようにするしかないって…… それはよーけに、わかっとるんよ」 「けど……な? やっぱり…… ――(呼吸音)―― ほんのときどき、ちとかいだけな? 懐かしぅなるときもあるんよ」 「あの桃色の春にまみれて、 ふんわりすやすや眠こけてて。 送り狼の遠吠え聞いて、 あわてておきて、ちぃちぃ鳴いて人間逃して……」 「……(呼吸音)…… ずーっと続くと思とったのになぁ。 離れるなんて、こげに遠いとこくるなんて―― ひよな? 想像もしとらんかったさけ……」 "SE あいやんがひよをぎゅっと抱きしめる" ;さらにマイク密着 「わひゃっ!? あいやん? 急に――急に、どげしたのし?」 「え? ううんっ。全然、ちとかいもイヤじゃないのし。 ……(呼吸音)……あいやんがぎゅってしてくれて、 ぎゅってされてるとこがもっと、ぽかぽかしてきて……(呼吸音)――」 「やじゃない、どころか……ええあんばいのし。 けどな? えへへっ――ぎゅってつよぉにされすぎて、ちとかいだけ、息苦しいけどなぁ」 ;1 密着解除 「あ……んふふっ―― てぇゆるめくれてありがとな? もーっとええあんばいになったのし」 「けど、どげして急に――え?……(呼吸音)―― ん……(呼吸音)…… うん……(呼吸音)……うん」 「……(呼吸音)……ありがとぉなぁ、あいやん。 ほんまやなぁ、ぎゅうってされたら、 さみしいきもち、すっごくちっさくなったなぁ」 「ひよの“さみしい”―― あいやんが、半分もってってくれたんやなぁ。 ええな、これって。 なんだか、とってもうれしいなぁ」 「あ――けど、ほんならあいやんがさみしい気持ちに……あれ?」 「あいやん――<下から両手を伸ばして顔に触れる音> ――どげして笑ぉとるん? ……(呼吸音)……ん……(呼吸音)……ん」 「『さみしい気持ちをわかちあえるのがうれしい』…… って……ん……(呼吸音)……。 なんや、ひよにはむつかしすぎてよーわかれへんけど」 「けどな? えへへっ。 あいやんが、こげにして笑ろーてくれるなら、 ひよもなんた、うれしいなぁ。 それに……ふふっ」 「<顔触り>――にこにこしとるあいやんのお顔―― <顔触り>――えへへっ、ぽかぽかしっとってやわこくて、 ひよな? なんだか触っとるだけでここちええのし」 「え?……(呼吸音)――あいやんもここちええのん? ほんなら、ひよ、もっとさわる――あ――」 「なんや、ゆーたな。 お顔さわってもみもみするの――診療所のおねーさんが――ええと……(呼吸音)―― あ! せやせや、『ふぇいすまっさーじ』」 ;よっと、で立って1通常。 「よっ――っと。せっかくなら、ちゃあんとしよなぁ。 あいやん、ちとかいまっとってなぁ」 ;9 マイクに背中 「ええと――<引き出し開>――ああ、これこれ。 診療所でもろたの。はんどくりいむ」 ;1 (通常) 「えへへ、ほんなら――この方がもみもみしやすいさけ。 むかいあわせで座ろなぁ」 ;しゃっこい=冷たい 「ん――<手のひらにクリーム出す>―― んんっ、くりいむもしゃっこいなぁ」 「ん……<クリーム伸ばす>――ふっ…… ほんなら、あいやんのお顔にくりいむ、伸ばしたるなー」 「ん……<伸ばし>――っと――<伸ばし>―― お鼻のさきっちょにも――ちょんっ――<伸ばし>―― あとは――アゴにも――<伸ばし>――」 「ん……(呼吸音)――クリームで肌すべすべすると、わかるなぁ―― <伸ばし>――あいやんの肌、ざらざらしとるとこもあるなぁ――<伸ばし>――」 「おひげ……ふぅん? 毎日そるのん?―― <伸ばし>――ここらへん? とか?――<伸ばし>―― なんや、毎日は面倒(うたと)そーで大変やなぁ」 「ほんなら、大変なあいやんを――<もみ>―― ひよな? ふぇいすまっさぁじで癒やしたげるな?」 「んふふっ――<もみ>―― おでこも――<もみ>―― こめかみも~<もみ>」 「ほっぺに~<もみ> アゴに~<もみ>。 な? あいやん。おくち、とじとってな?」 「ん……<もみ>―― あいやんのくちびる、ぷにぷにしとって――<もみ>――んふふっ、もみごこちええなぁ」 「したらな もっかいお鼻をもんで~――<もみ> お鼻のつけねのところももんで~――<もみ> あとは……あいやん? 目ぇ閉じて?」 「ん……ほんならな? <さすり>―― こぉして、ゆるぅに――<さすり>―― まぶた――<さすり>――さすって――」 「あとはな? おみみを――<さすり>―― もみながら――<さすり>――えへへっ」 ;https://www.youtube.com/watch?v=D_fns6S_Bf4 「♪ どこかで春が 生まれてる    どこかで水が 流れ出す    どこかで雲雀(ひばり)が 鳴いている    どこかで芽の出る 音がする    山の三月 そよ風吹いて    どこかで春が 生まれてる 」 「んふふふふふっ、こころとからだがやわこくなると、 お耳もよぉけに聞こえるなぁ。 春のあしおと。ぽこんてひとつ。 遠くでちんまり、聞こえたなぁ」 「え? ……(呼吸音)――聞こえんかったの? あいやんには…… んー、わかった。ほんなら、な?」 :SE ひざぽんぽん 「またお耳掃除してあげるさけ、 あいやん? おつむ。 ひよのおひざに、のせるのし」 ;環境音FO